2019.09.18

編集部員の「欲しい!」時計インプレッション(セイコー プロスペックス SBDX023)第4回「ダイバーズウォッチの視認性」の巻

リポーター : 『時計Begin』編集スタッフ・市塚忠義

第4回「ダイバーズウォッチの視認性」の巻

 

「文字盤も針も、小さすぎて見えないっ!!」

ハズキルーペではなく、腕時計の話である。

若い頃は、にわかには信じがたいことで、オジサンが大袈裟に言っているだけだと思っていた。しかし40代半ばになり、本格的なオジサンに突入。確かに、時間の見えずらい腕時計が気になるようになった……、チーーン。

見えずらい要素はいくつかある。

●文字盤が小さい。
●ごちゃごちゃしている。
●余計な針がいっぱいある。
●コントラストが弱い。

そんな時は、ダイバーズウォッチに注目してほしい。ダイバーズウォッチは「視認性が命」だからである。

腕時計の選考基準が、ダサい? そんなことは、どうでもいいの。だって、ダイバーズウォッチは、カッコいい時計の宝庫。結果的に「選ぶ楽しさ」が一番味わえるカテゴリーだから。

実際にセイコー プロスペックス「SBDX023」の視認性は、ズバ抜けている。マットブラックの文字盤に、大きなドットのインデックス。文字盤上にハッキリと浮かび上がるメタルの針は、力強い極太仕様。しかも「時」と「分」を見違えないように、その形状を変えている。

 

夏の夕暮れ時に撮影。真っ暗な状態でなくでも、これだけ光る! しかもその持続力が長い。昼間に自然光で蓄光したエネルギーで、夜間もずっと光り続けている。

 

インデックスは金属パーツで縁取られ、夜光塗料は十分な量が与えられている。事実、暗闇での視認性の高さに、何度もハッとさせられた。こんなに光るものなのかと。特にその実力を発揮するのが、夕暮れ時。

スマホの液晶に慣れてしまうと、ちょっとした薄暗闇でも、腕時計の文字盤は、見えにくい。「SBDX023」なら、そんな心配とは無縁だ。時刻はグリーンカラーでパキッと見える。

 

スイス滞在中、ジュネーブからヌーシャテルに移動する移動する車中にて撮影。長いトンネルの中でも、時刻は明確(手ブレしなければもっと明確、スイマセン)。回転ベゼルのインデックスも「20分」まで光るのが、本格ダイバーズの証。

 

そして、もう一つ。これは個人的なシチュエーションだが、「SBDX023」の視認性の高さが、ありがたいと感じる時がある。

バイクに乗る時である。

私は40歳すぎて、20年ぶりにバイクにまたがった、いわゆるリターンバイカー。昔買えなかった憧れのハーレーに乗っては見たものの、運転中は、いろいろと余裕がない。信号待ちで隣のライダーに目をやると、器用にスマホを取り出して、操作している。

こっちは、スマホを取り出す余裕すらない。だから時間を見るには、ハンドルを持ったまま確認できる腕時計が、俄然ありがたい。

ハーレーは振動が大きく、信号待ちの状態でも、ハンドルを握った腕がブルブルと震える。そんな状況でも、「SBDX023」の文字盤は、はっきりと時刻を教えてくれるのだ。

 

 

こんなに震える!!
バイクに乗る場合、時計がスマートに袖口に収まってしまっては時間が見れない。ある程度厚みのあるダイバーズで、袖から「はみ出す」というのもポイント。

 

バイクに乗るまで、走行に適した腕時計のことなんて考えたこともなかったが、視認性の高いダイバーズは、ライダーとのマッチングも、大いに「アリ」だと思った。

全国の老眼が始まったリターンバイカーのみなさん(どれだけいるかは不明)、抜群の視認性を約束するセイコーのダイバーズは、力強いパートナーになりますよ!

「欲しい!」時計 :SEIKO PROSPEX(セイコー プロスペックス)「SBDX023」

SEIKO PROSPEX(セイコー プロスペックス)「SBDX023」

SEIKO PROSPEX(セイコー プロスペックス)「SBDX023」

2018年末に発表されたプロフェッショナル・ダイバーズ。防水性能は300m防水(飽和潜水)。搭載するムーブメントは日差+15秒~-10秒の精度を誇る自動巻きの「8L35」。ベゼルの表示板素材はセラミックス。パワーリザーブ約50時間。毎時2万8800振動。ケース径44.3㎜。SSケース&ブレスレット(シリコンストラップ付属)。32万円。
お問い合わせ先:セイコーウオッチお客様相談室 Tel.0120-061-012

(つづく)