2019.09.02

編集部員の「欲しい!」時計インプレッション(ユンハンス マイスター メガ Ref.058 4803 44)第5回:最終回「なんでこんなに見やすいの?」 の巻

「欲しい!」時計:ユンハンス マイスター メガ Ref.058 4803 442018年に発表された、ユンハンスの電波腕時計「メガ」シリーズ。このシリーズは、同社の「マイスター」と「マックス・ビル」の2コレクションで展開されている。今回取り上げたのは、「マイスター」コレクションの中のブレスタイプ。「メガ」シリーズの最高スペックモデルで、両面無反射コーティングのドーム型サファイアクリスタルを採用。防水性能も他のモデルが全て3気圧防水なのに対し、なんと5気圧防水。電波クォーツ。径38.4mm。SSケース&ブレス。18万円。

お問い合わせ先:ユーロパッション Tel.03-5295-0411

 リポーター:『時計Begin』編集部・柳町 豪

 

第5回:最終回「なんでこんなに見やすいの?」

ユンハンスというと、1961年に誕生したバウハウスの巨匠マックス・ビルによるデザインの時計が非常に有名ですが、実は今あるコレクションのなかで最も古いのは、1936年から続くマイスター。当時、自社でムーブメントを構築・製造していたユンハンスは、その最上位ムーブにコート・ド・ジュネーブを施し、マイスターに搭載。当時から旗艦コレクションの一つでした。ところで今回お借りした「マイスター メガ」。とっても時刻が読み取りやすいんです。

その答えは「1936年から不変のデザインコード」にあった!

その「見やすさ」のヒミツは、実は初代マイスターが生まれた時点で、すでに完成されていた、というからビックリ。で、上の写真が1936年当時の初代マイスター。ドーフィン型、インデックスまで長~く伸びた針は今も昔も変わらず。加えてケース径を最大に活かした細いベゼルも、しっかり現行品に踏襲されていて、コレすごく見やすいんですよね。また12時位置のアプライド・バーインデックスにご注目! オリジナルモデルはバーが2本、つまり「他のインデックスの倍の太さ」。では今回お借りした「マイスター メガ」はというと、長く伸びたドーフィン針、細いベゼルはもちろんのこと、インデックスも12時位置のバーインデックスが、3、6、9時位置のものよりほぼ倍太くなっているんです。

今回お借りした「マイスター メガ」。長く伸びたドーフィン針、細ベゼルに加えて12時&6時位置のインデックスにご注目!

コチラが12時位置のバーインデックス。6時位置のもののほぼ倍の太さ!

コチラが6時位置のバーインデックス。12時位置のもののほぼ1/2の太さ!

また、どちらもセンターセコンド採用。秒目盛りが小さくなる上、時・分ダイヤル見て、秒インダイヤル見てというスモセコに比べ、一目で時・分・秒が判読できるセンターセコンドは実用的。今回のモデルのように、秒針が「半秒ステップ運針」=0.5秒単位での精確さにこだわる時計にとって、センターセコンドの採用は、精度への自信のあらわれといっても過言でないでしょう。というわけで、コチラの時計、ビジネスシーンでも腕元を格上げしてくれるエレガンス9連ブレス&高精度、見やすさという点で、約半年間、毎日つけさせていただきましたが、ヒジョーにイイです。世界中どこへいっても、自動もしくはアプリで時刻あわせしてくれる便利さも◎。そして一番のポイントは、こういった電波式にありがちなデザインでなく、「クラシック」にこだわっているところ。そしてそのデザイン・エッセンスが、なんと今から80年以上も前に完成されていた、というのを知るとますます感慨深くなってしまいます。