2018.05.01

【ブランド別キャリバー全部出し】ジュネーブ最古のメゾン VACHERON CONSTANTIN ヴァシュロン・コンスタンタン・キャリバーの系譜

美観にも優れるジュネーブ様式

1755年にジュネーブに創業した老舗名門メゾンは、高性能なだけでなく見た目も重んじるジュネーブ様式の正統的継承者だ。ごく一部を除き、厳格な手仕上げを義務付けるジュネーブ・シールを取得しているのが、その証。設計・開発力にも秀で、手巻きの2針から精巧な天文時計まで多くの機構を自社でかなえる。

では、フォトギャラリー形式で、ヴァシュロン・コンスタンタンを代表する10のキャリバーを順に見ていこう。

ちなみに主要10ファミリーの他にも…
手巻きキャリバー
1400ベースには、パワーリザーブ計とムーンフェイズを追加した1410 ASが、4400ベースにはスモールセコンドを備える4400 AS、トリプルカレンダーを持つ4400 QC、コンプリートカレンダーの4400QCLなどがある。ほかに直径15.7㎜という超小型の1055、トゥールビヨンやミニッツリピーターなどの複雑キャリバーを持つ。

自動巻きキャリバー
5100の兄弟機として、同じくオーヴァーシーズ用に開発された大型の自動巻きクロノ5200、レディス用の小振りな自動巻き5300を2016年に発表。2450の同列機には9時位置にスモセコを持つ2455と、一回り小さい2460がある。2460は、コンプリートカレンダー搭載の2460 QCL、レトログラード式デイデイトの2460 R31R7、2タイムゾーンと昼夜表示を持つ2460 DT、ワールドタイマーの2460 WTなど様々な機構のベース・キャリバーとして多用される。

1003
超薄型ゴールドキャリバー
厚さわずか1.64㎜。薄型キャリバー名機は、地板とブリッジに18金を用いた特別仕様で、外観は極めて豪華で美しい。ゴールド以外のパーツの仕上げも、入念に施されている。
DATA:手巻き。直径21.1㎜。18石。パワーリザーブ約31時間。毎時1万8000振動。
代表搭載モデル:ヒストリーク・エクストラフラット 1955

1120
薄型自動巻きの永遠の名機
センターローターの自動巻きでは、異例の薄さの2.45㎜厚。1960年代に複数の名門メゾンと共同開発した傑作を現代に受け継ぐ。同メゾンでは珍しいフリースプラングを採用。
DATA:自動巻き。直径28.4㎜。36石。パワーリザーブ約40時間。毎時1万9800振動。
代表搭載モデル:トラディショナル

1142
古式ゆかしい自社クロノ
ハンマーやアーム類の造形を古典の高級機に倣った最新のコラムホイール式自社製クロノ・キャリバー。水平クラッチであるため、クロノ機構の構造自体も美しい。テンプは古典的なチラネジ付きを用いる。
DATA:手巻き。直径27.5㎜。21石。パワーリザーブ約48時間。毎時2万1600振動。
代表搭載モデル:ヒストリーク・コルヌ・ドゥ・ヴァッシュ 1955

1326
最新自動巻きキャリバー
今年のSIHHで発表されたばかりの最新キャリバー。中3針+デイトのベーシックな自動巻きは、ジュネーブ・シール取得をやめ、一部を機械仕上げとすることで量産性を高めた、メゾンのエントリー機だ。
DATA:自動巻き。直径26.2㎜。25石。パワーリザーブ約48時間。毎時2万8800振動。
代表搭載モデル:フィフティーシックス・オートマティック

1400
完全自社製造の手巻き
2001年に製品化された、完全自社設計・自社製造の手巻きキャリバー。機構はシンプルを極めた2針のみ。2.6㎜厚の薄型設計で、様々な形状のケースに搭載されている。スモセコを追加した1400ASもある。
DATA:手巻き。直径20.65㎜。20石。パワーリザーブ約40時間。毎時2万8800振動。
代表搭載モデル:パトリモニー。トラディショナル

2450 Q6
自動巻きの主力機
22金製ローターの細身の楔形を幾重にも重ねた放射状のギョーシェは、メゾンを象徴するマルタ十字をモチーフとする。中3針+デイトの自動巻きの高級機であり、ストップセコンド機構も備えている。
DATA:自動巻き。直径26.2㎜。27石。パワーリザーブ約40時間。毎時2万8800振動。
代表搭載モデル:パトリモニー。パトリモニー・スモールモデル

2475 SC
自動巻きの主力機
右の2450の進化形とも呼べる自動巻きキャリバー。日付に加え、曜日表示も備えるデイデイトで、パワーリザーブも装備する。デイデイト用に2枚のディスクを置きながら、厚さは5.7㎜に抑えられている。
DATA:自動巻き。直径26.2㎜。27石。パワーリザーブ約40時間。毎時2万8800振動。
代表搭載モデル:トラディショナル・デイ/デイト・パワーリザーブ

3300
クロノの操作もクラシカル
最上段左の1142と同じく、古典の高級機の意匠と機構をなぞらえた自社製手巻きクロノ。プッシュボタンは、リューズ同軸のワンプッシュとし、さらに古典的な設計に。6時位置にパワリザ計を備える。
DATA:手巻き。直径32.8㎜。35石。パワーリザーブ約65時間。毎時2万1600振動。
代表搭載モデル:ハーモニー・クロノグラフ

4400
現代的な大型の手巻き
製品化は2009年。最新の手巻きキャリバーは上の1400よりも直径を8㎜アップして耐久性を高めた。ブリッジも大きく全体を覆う構造で、ひと目で屈強さが伝わる。そのブリッジの造形もどこかモダンだ。
DATA:手巻き。直径28.6㎜。21石。パワーリザーブ約65時間。毎時2万8800振動。
代表搭載モデル:トラディショナル

5100
オーヴァーシーズ専用機
2016年に一新したオーヴァーシーズのために新開発された自動巻きキャリバー。大きくて厚い耐久性を優先した設計は、同時に高級スポーツウォッチにふさわしい美しい外観も備わる。3針+日付表示。
DATA:自動巻き。直径30.6㎜。37石。パワーリザーブ約60時間。毎時2万8800振動。
代表搭載モデル:オーヴァーシーズ

<b>1003</b><br> <b>超薄型ゴールドキャリバー</b><br>厚さわずか1.64㎜。薄型キャリバー名機は、地板とブリッジに18金を用いた特別仕様で、外観は極めて豪華で美しい。ゴールド以外のパーツの仕上げも、入念に施されている。<br> <b>DATA:</b>手巻き。直径21.1㎜。18石。パワーリザーブ約31時間。毎時1万8000振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>ヒストリーク・エクストラフラット 1955<br>
<b>1120</b><br> <b>薄型自動巻きの永遠の名機</b><br>センターローターの自動巻きでは、異例の薄さの2.45㎜厚。1960年代に複数の名門メゾンと共同開発した傑作を現代に受け継ぐ。同メゾンでは珍しいフリースプラングを採用。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径28.4㎜。36石。パワーリザーブ約40時間。毎時1万9800振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>トラディショナル<br>
<b>1142</b><br> <b>古式ゆかしい自社クロノ</b><br>ハンマーやアーム類の造形を古典の高級機に倣った最新のコラムホイール式自社製クロノ・キャリバー。水平クラッチであるため、クロノ機構の構造自体も美しい。テンプは古典的なチラネジ付きを用いる。<br> <b>DATA:</b>手巻き。直径27.5㎜。21石。パワーリザーブ約48時間。毎時2万1600振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>ヒストリーク・コルヌ・ドゥ・ヴァッシュ 1955<br>
<b>1326</b><br> <b>最新自動巻きキャリバー</b><br>今年のSIHHで発表されたばかりの最新キャリバー。中3針+デイトのベーシックな自動巻きは、ジュネーブ・シール取得をやめ、一部を機械仕上げとすることで量産性を高めた、メゾンのエントリー機だ。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径26.2㎜。25石。パワーリザーブ約48時間。毎時2万8800振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>フィフティーシックス・オートマティック<br>
<b>1400</b><br> <b>完全自社製造の手巻き</b><br>2001年に製品化された、完全自社設計・自社製造の手巻きキャリバー。機構はシンプルを極めた2針のみ。2.6㎜厚の薄型設計で、様々な形状のケースに搭載されている。スモセコを追加した1400ASもある。<br> <b>DATA:</b>手巻き。直径20.65㎜。20石。パワーリザーブ約40時間。毎時2万8800振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>パトリモニー。トラディショナル<br>
<b>2450 Q6</b><br> <b>自動巻きの主力機</b><br>22金製ローターの細身の楔形を幾重にも重ねた放射状のギョーシェは、メゾンを象徴するマルタ十字をモチーフとする。中3針+デイトの自動巻きの高級機であり、ストップセコンド機構も備えている。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径26.2㎜。27石。パワーリザーブ約40時間。毎時2万8800振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>パトリモニー。パトリモニー・スモールモデル<br>
<b>2475 SC</b><br> <b>自動巻きの主力機</b><br>右の2450の進化形とも呼べる自動巻きキャリバー。日付に加え、曜日表示も備えるデイデイトで、パワーリザーブも装備する。デイデイト用に2枚のディスクを置きながら、厚さは5.7㎜に抑えられている。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径26.2㎜。27石。パワーリザーブ約40時間。毎時2万8800振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>トラディショナル・デイ/デイト・パワーリザーブ<br>
<b>3300</b><br> <b>クロノの操作もクラシカル</b><br>最上段左の1142と同じく、古典の高級機の意匠と機構をなぞらえた自社製手巻きクロノ。プッシュボタンは、リューズ同軸のワンプッシュとし、さらに古典的な設計に。6時位置にパワリザ計を備える。<br> <b>DATA:</b>手巻き。直径32.8㎜。35石。パワーリザーブ約65時間。毎時2万1600振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>ハーモニー・クロノグラフ<br>
<b>4400</b><br> <b>現代的な大型の手巻き</b><br>製品化は2009年。最新の手巻きキャリバーは上の1400よりも直径を8㎜アップして耐久性を高めた。ブリッジも大きく全体を覆う構造で、ひと目で屈強さが伝わる。そのブリッジの造形もどこかモダンだ。<br> <b>DATA:</b>手巻き。直径28.6㎜。21石。パワーリザーブ約65時間。毎時2万8800振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>トラディショナル<br>
<b>5100</b><br> <b>オーヴァーシーズ専用機</b><br>2016年に一新したオーヴァーシーズのために新開発された自動巻きキャリバー。大きくて厚い耐久性を優先した設計は、同時に高級スポーツウォッチにふさわしい美しい外観も備わる。3針+日付表示。<br> <b>DATA:</b>自動巻き。直径30.6㎜。37石。パワーリザーブ約60時間。毎時2万8800振動。<br> <b>代表搭載モデル:</b>オーヴァーシーズ<br>