2019.04.30

知りたいのは100年前? それとも100年後!? 独創的発想の「カンパノラ」の永久カレンダー

200年の時を読み取るパーペチュアルカレンダー

2000年のデビューより、先端技術と個性的デザインで人気を呼ぶシチズン時計が手掛ける独立ブランド、カンパノラ。今年発表された新作は、このブランドが得意とするパーペチュアルカレンダーの系譜を継ぐ1本である。

カンパノラでは2002年に初のトノー型パーペチュアルカレンダーを発表。’06年にも同タイプのモデルが発表され、今回はそれ以来13年ぶりの登場となる。新作は以前と同じトノー型だが、ケースサイズを縮小して着け心地のよさを確保するとともに、複雑な3次曲面を組み合わせた一体感あるケースデザインに。またプッシュボタンは、長く押し続けても指が痛くなりにくい形状に改良された。

そして、最大の個性が永久カレンダー機構の仕組みにある。2時位置の「未来ボタン」、4時位置の「過去ボタン」により、西暦2000年を境に前後100年の知りたい日を自在に呼び出すという、かつてない発想に基づいている。スパイラル状の200年カレンダーを渦巻き星雲がモチーフの年針で示すほか、月、曜日、日といったさまざまな時間軸を、計8本の針で表示する独創的なパーペチュアルカレンダー。まさに"時を愉しむ" をテーマにしたカンパノラらしい仕上がりだ。

 

未来ボタンと過去ボタンが付いています!

CAMPANOLA(カンパノラ)
パーペチュアルカレンダー
独創的発想の永久カレンダー
過去と未来200年分の暦を表示する特殊カレンダー機能を搭載。2・4時位置のボタンの操作で随意の1日を呼び出せる。クォーツ。縦52.8×横41㎜。SSケース&ブレス。38万円。お問い合わせ先:シチズンお客様時計相談室

 

黒文字盤&革タイプもあり!

こちらはブラック文字盤&レザーストラップのタイプ。2002年発表の初代トノー型により近いスタイルで、宇宙空間をイメージした文字盤が漆黒の夜空を思わせる。クォーツ。縦52.8×横41㎜。SSケース。ワニ革ストラップ。36万円。

 

トノー型ケース13年ぶりに復活!

2002年の初代、2006年の2代目に続くトノー型。初代よりも縦サイズを3.2㎜縮小している。切削の裏蓋&ラグ、鍛造のボディという複雑な2ピース構造は、最後につらを合わせて研磨し、時間をかけて滑らかな曲線を作り上げている。

[時計Begin 2019 SPRINGの記事を再構成]
文/岡崎隆奈 構成/市塚忠義