2020.12.16

パイロットウォッチの操作性はグローブ着用でもストレスフリーな使いやすさにあり!

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操作性
かつて時計の操作ミスは命の危険につながった
グローブ着用でもストレスフリーな使いやすさ

極限状態でも時計を随意に操り、フライトの安全を確保!
パイロットウォッチの操作性は安易な“利便性”にあらず。まさに命綱だ。

操作性は信頼性!安全飛行の必須スペック

飛行中、パイロットは時計から必要な情報を得るため、たとえばクロノグラフのプッシュボタンを押したり、回転ベゼルを動かしたりとなんらかの“操作”が必要となる。だがパイロットは通常、全方位に視線をめぐらせ、操縦桿をコントロールしていなければならない。しかしながら前項で述べた通り飛行の根幹は時間(計時)にあり、時計を操作しないことには懸命の操縦も仇となる‥‥‥。そんな相克する状況に対応するため、一流のパイロットウォッチブランドはいかなるときでも素早く的確な操作ができるよう、操作性を高めることに真剣だ。

1992年にパリで発足したベル&ロスは、新進ならではのモダニズムを生かした多彩なパイロットウォッチを発表。第二次世界大戦などをくぐり抜けてきた古参ブランドを向こうに回して躍進中だが、たとえば代表作の“BR₀₃”は、グローブ装着時でも指の触れる面積を十分に確保できるスクエア型のプッシュボタンを用いることで、操作性の向上が図られている。一見したところ、ケースとの整合性を意識したとしか思えない、秘められた“ユーザー目線”がスタイリッシュなのだ。

押しやすい大ぶり&角型プッシュボタン

一般にフライトグローブは操縦桿のコントロールには適していても、小さな腕時計のボタンを押すには厚みがありすぎて的確な操作がままならない。ベル&ロスの代表モデルはそんなパイロットの事情に合わせてボタンを設計。グローブ着用時もストレスなし!

フライトグローブでも押しやすいです!
by仏空軍パイロット

フランスの航空機メーカー、ダッソー社の戦闘機・ラファールを駆ってフライトに臨む。腕元のBR 03は常に頼もしいパートナーだ。

ベル & ロス(BELL & ROSS)
BR 03-94 ブラック マット
現代の航空事情に即した スタイリッシュな新機軸

コクピット計器の視認性や機能性をリストウォッチにフィードバック。軽量かつ強靭なセラミックケースを採用したフラッグシップ。自動巻き。ケース42×42㎜。セラミックケース。ラバーストラップ。100m防水。63万円。問い合わせ:ベル&ロス ジャパン

Ref:B-F-005
付属の交換ストラップも!

ブラックシンセティックファブリックの付属の交換ストラップは、標準装備のラバー素材とは異なるミリタリーテイストが味わえる。軽快な着用感も魅力。ストラップ単体でも購入可能(1万5000円)。

 

ホールド性がバツグンの回転ベゼル

回転ベゼルは機種によって経過時間を計ったり、またカウントダウン、さらにはGMT針と併用して異なるタイムゾーンの時刻を確認したりとパイロットウォッチでは使用頻度の高いパーツ。ユンハンスの航空モデルは人間工学に基づいた独自の形状を取り入れ、操作性を高めている。

復刻モデルをデザインする際に起こされたスケッチ。オリジナルモデルの特長や個性を生かしつつ、より機能的で現代的なフォルムが採用された。

ユンハンス(JUNGHANS)
マイスター パ イロット(027 3591 00)
ドイツ連邦国防軍向けにデザインされた傑作
1950年代に同社が製作した軍用モデルをリファイン。経過時間を計るための両方向回転ベゼルには大胆な窪みが設けられ、飛行中の操作性が高められている。自動巻き。径43.3㎜。SSケース。レザーストラップ。10気圧防水。29万円。問い合わせ:ユーロパッション

あえて非対称に配置したプッシュボタン

さまざまなタスクが同時進行する飛行中は、注視しながら時計を操作することが難しい。名門・ハンハルトが出した答えは、クロノグラフで使用頻度の高いスタート・ストップボタンをリセットボタンよりも若干離し、直感的な操作性を高める手法だった。

ハンハルト(HANHART)
パイオニア ツインコントロール(721.210-0010)
同社初のパイロット・クロノグラフの現行版

1939年に発表された2 レジスター式のフライバック・クロノがルーツ。コインエッジベゼルや特徴的なリセットボタンのカラーリングも忠実に再現。デイト表示つき。自動巻き。径42㎜。SSケース。カーフストラップ。10気圧防水。43万円。問い合わせ:リンクアップ

 

操作性を追求した大きな円錐形リューズ

"リューズ"もまた時計の重要な可動部で、パイロットウォッチにおいては操作性が問われる箇所だ。IWCの古典的名作ではこの部分を一般的なものより大型化したうえで、円錐形を採用。グローブ装着時でもスムーズな操作が可能となっている。

アイ・ダブリュー・シー シャフハウゼン(IWCSchaffhausen)
ビッグ・パイロット・ウォッチ・ヘリテージ
ダブルバレルで7日間駆動するパイロットウォッチ

1940年に誕生したビッグフェイスの現代版は、ムーブメントにセラミックパーツや独自のペラトン自動巻き機構を投入。軟鉄製インナーケースの採用で耐磁性も優秀だ。自動巻き。径46.2㎜。チタンケース。カーフストラップ。6 気圧防水。146万5000円。問い合わせ:IWC

初代ビッグ・パイロット・ウォッチ52T.S.C.は同社の航空時計の重要な道標に。視認性の高い文字盤や特徴的なリューズなど、あらゆる要素が現行機種に継承されている。

 

[時計Begin 2020 autumnの記事を再構成]

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