2021.09.04

オーデマ・ピゲのオフショア ダイバーはラグジュアリーにしてワイルド【ロングセラー変遷記】

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ラグジュアリーにしてワイルド
アイコンのベゼルはそのままにインナーベゼルでダイバーズに

ロイヤル オーク ファミリーの一員として高い人気を誇る「オフショア ダイバー」。今回は、進行形のラグジュアリースポーツを体現するこのモデルの変遷を追う。

 

元祖ラグスポの精神を継ぐモダンラグジュアリー仕様

ご存知のようにロイヤルオークオフショアダイバーは、1972年誕生の”元祖ラグジュアリースポーツ”ロイヤルオークをルーツとする1本だ。ジェラルド・ジェンタがデザインしたビス留めの8角形ベゼルと、1993年発表のロイヤルオークオフショアからダイナミックなデカ厚ケースを継承しつつ、回転式インナーベゼルを擁する本格仕様のハイスペックダイバーズとして2005年にデビューする。また、元祖・角状ギヨシェを拡大した”メガタペストリー”文字盤、ダイバーズらしいラバーストラップを一貫して採用するのも特徴である。

本作は当初、高級時計宝飾店のために作られた限定の金無垢モデルだったものの、翌年にステンレスケースでレギュラー化。’10年には「スキューバ」から「ダイバー」に改名し、ブラックで統一したメガタペストリー文字盤やバーを基調とするインデックスなど、現在にいたるデザインを確立させる。一方、’12年に軽量・強靭なフォージドカーボン®、’13年にはブラックセラミックと、ケースに先進素材を取り入れたオールブラックタイプも話題を呼んだ。

そして今年発表の最新作では、ビス留め8角形ベゼル、メガタペストリー文字盤、回転インナーベゼルといったアイコンの意匠はそのままにモデルチェンジを果たす。より高性能な新型ムーブを搭載するほか、インデックスは針同様の極太サイズにしつつ、両者とも金無垢製に。自身で交換可能なストラップシステムも採用する。進化を止めないこの姿勢こそ、人気の所以である。

 

 

オリジナルモデル
Original model 2005年

シンプルな3針仕様の本格派ダイバーズ

ロイヤル オーク オフショアの派生モデルとして2005年に誕生した「スキューバ」。ドイツの時計店 ヴェンペの100周年記念モデルとして限定35本で発売された。クロノグラフは搭載せず、代わりに300mの防水性能と回転式インナーベゼルが与えられた。

 

2006年

初のレギュラーモデル

「ロイヤル オーク オフショア スキューバ」ブティック限定モデル。ステンレススティールケースと”メガタペストリー”のブ ラック文字盤、レッドの回転インナーリングを装備。また、2006~2008年にかけてオレンジやブルーのリングのものも登場した。

変更点

カラフル仕様のアラビア文字盤

文字盤の表示がバーインデックスから大型のアラビアンインデックスに。また、回転インナーリングに、レッド、オレンジ、ブルーなどの鮮烈な色を導入した。典型的なダイバーズウォッチの仕様にもっとも則したデザインといえる。

2010年

名称が”ダイバー”に変更

「ロイヤル オーク オフショア ダイバー」 にモデル名を改めて登場。これにより「スキューバ」は生産を終了した。スタンダードな「ダイバー」として人気を確立したモデルといえる。自動巻き。径42mm。SSケース。ラバーストラップ。

変更点

シンプルで統一感ある2トーン

インデックスがアラビアタイプから再びバータイプへ。ただし、12時位置がダブルバー仕様に。さらにインナーリングもブラックに戻り、メガタペストリー文字盤との統一性が図られた。全体的にシンプルで洗練された印象となる。

2012

独自素材のブラックモデル

「ロイヤル オーク オフショア ダイバーフォージドカーボン」。ケースの素材に、オーデマ ピゲが先駆けとなるフォージドカーボン®を用いて話題となる。一方で、ビス留めの8 角形ベゼルにはブラックセラミックを取り入れた。自動巻き。径42㎜。

変更点

イエローの差し色で視認性確保

“鍛造”により超軽量ながら非常に強靭なフォー ジドカーボン®ケースを採用。回転インナーリ ングはブラックをベースに、15分までをイエ ローに塗り分けた。さらに分針・秒針にもイエ ローを使い、文字盤の視認性を高めている。

2013年

初のフルセラミック仕様

ロイヤル オーク オフショア ダイバーで初となるフルブラックセラミックのバージョンが登場。ブティック限定モデルとし て発売され人気を集めた。内部のムーブメントには自社製キャリバー3120を採用。自動巻き。径42mm。ラバーストラップ。

変更点

個性的質感のブラックケース

ビス留めの 8 角形ベゼルだけでなく、ケースにもセラミックを初採用。金属ケースとはひと味違う独特なブラックの色合いを醸し出す。インナーリングと針の差し色をレッドに変更したほかは、基本デザインは前作より踏襲されている。

現行モデル
2021

ミリタリー風の新色カーキ

今年発表の最新作。新型キャリバー4308 を搭載し、新デザインの文字盤を採用する。カーキのほか、ブルーとグレーの全3色を用意。自動巻き。径42mm。SSケース。ラバーストラップ。300m防水。280万5000円。問い合わせ:オーデマ ピゲ ジャパン

変更点

金無垢製の針&インデックス

搭載する新キャリバー4308は、機能調整時の安定性と精度を向上させる特許取得機構を内蔵。文字盤の12時位置にはAPロゴが復活。また、インデックスは読み取りやすいよう 2 つのサイズに分け、針とともに18KPG素材を用いた。

 

[時計Begin 2021 SUMMERの記事を再構成]

文/岡崎隆奈 構成/市塚忠義

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