2022.12.15

「これがブレゲの王道」手彫りギヨシェにこだわりのムーブメント

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「これがブレゲの王道」手彫りギヨシェにこだわりのムーブメント

オフセットダイヤルの上に、3つの暦表示が並ぶ。アイコニックなデザインに、初代の美意識が息づく。

モダンに整え直されたブレゲのシグネチャー

初代アブラアン‐ルイ・ブレゲは、トゥールビヨンをはじめ、数々の時計機構を発明・革新したことで稀代の天才と称賛されてきた。だが同時に、時計の視認性について深く考察した点においても、彼は高く評価されるべきだ。今では他社の多くが用いるブレゲ針は、細い胴でダイヤルを極力隠さず、先端近くのリングで位置が確認しやすい。彼が時計に初めて用いたギヨシェ彫りは、金属製ダイヤルの反射を抑え、異なる模様で付加表示を視覚的に切り分けている。さらに1812年には、時分針を下にオフセットすることで、針と付加表示が重ならないエキセントリックダイヤルを考案。上の写真にある懐中時計が、その代表作の1つだ。現代のブレゲは、このダイヤルデザインを大切に現代に受け継いできた。

「クラシック 7337」は、1986年に端を発する現代のエキセントリックダイヤルを継承する。その最新作では、オフセットダイヤルの上に配置した日・曜日の各ディスクが、初めてブルーに染められた。シルバーダイヤルに対し、色で機能を切り分けたのだ。各表示窓は、既存モデルよりシャープなラインで開口。オフセットダイヤル内のギヨシェ彫りは、スモールセコンドまでクル・ド・パリのみで装飾するなど、モダンな印象に整え直されている。

搭載ムーブメントは、基本設計が1970年代まで遡れる2.4ミリ厚という薄型自動巻きの名機。ひげゼンマイと脱進機は、他社に先駆けたシリコン製に進化させている。現代のブレゲは、革新の精神も初代から受け継ぐ。

現存する時計機構の多くはブレゲが考案


クラシック 7337
手仕事が育む審美性

ムーンフェイズの月は手作業の鎚目で、クレーターを表現。背景はラッカーとラメで星空を模す。随所に注がれた工芸技術が美観を高める。自動巻き。径39mm。左/18KRGケース。右/18KWGケース。アリゲーターストラップ。各591万8000円。

名機Cal.502.3 QSE1を象徴するオフセットローターも、バーリーコーンのギヨシェ彫りが彩る。ブリッジなどの手仕上げも入念である。

現代の時計スタイルの多くもブレゲが確立


稀代の天才時計師と称賛される初代アブラアン-ルイ・ブレゲは、時計デザインでも優れた才覚を発揮した。右は、1831年10月13日に販売されたとの記録が残る、「No.4691」。ハーフクォーターリピーターなど多くの複雑機構を7.7mm厚のケースに収めた。薄型も初代からの伝統だ。

機械を自社製造し伝統を守る


ブレゲは19世紀当時と同じ仕組みの手動彫刻機を自社製造し、手彫りギヨシェを守ってきた。オフセットダイヤルの内と外はクル・ド・パリとバーリーコーン、時・分のインデックスの間はリズレのギヨシェ彫りで切り分けている。シャープな凹凸模様の上に、スモールセコンドのインデックスを一切滲ませることなく転写しているのも見事。

 

商品の問い合わせ/ブレゲ ブティック銀座☎03-6254-7211
https://www.breguet.com/jp

写真/ Fumito Shibasaki〈Donna〉 文/髙木教雄 構成/市塚忠義

※表示価格は税込み。

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