- 時計Begin TOP
- 特集
- コンクールの鬼、ゼニスの名キャリバー「135」が蘇った!!
2025.07.26
コンクールの鬼、ゼニスの名キャリバー「135」が蘇った!!

【ゼニス/G.F.J.】ダイアル中央はラピスラズリ、スモセコはMOP。外周のブリックギョーシェは、ムーブのブリッジも彩る。限定160本。手巻き。径39㎜。Ptケース。アリゲーターストラップ(2本のカーフストラップ付属)。5気圧防水。695万2000円。11月発売予定。
進化して現代に帰ってきた伝説の傑作キャリバー
創業160周年を迎えたゼニス最大の目玉こそ、この「G.F.J.」である。モデル名は、創業者ジョルジュ・ファーブル=ジャコの頭文字に由来。メゾンの偉人の名を冠するにふさわしいムーブメントが搭載されている。1948年から1962年にかけて製造され、230以上もの精度コンクールで賞を獲得した、他でもない時計史に輝く名キャリバー「135」である。
エル・プリメロと並び称されるゼニスの大傑作の復活は、2020年に発表された「ゼニス キャリバー135 オプセルヴァトワール」で一度成し遂げられていた。しかし生産数はわずか10本。搭載したのは、時計師カリ・ヴティライネンの協力を得てレストアしたヴィンテージムーブメントだった。

1954年、ヌーシャテル州立時計局が主催した1年かけて行われる精度コンテストにCal.135搭載モデルが5年連続して優勝したことを報告する広告。

同じコンクールでの優勝をアピールする広告で、ヌーシャテル天文台が描かれている。

こちらには優勝年が描かれていて、当時、ケース素材やダイヤルのバリエーションは、複数展開されていた。
それが今回、ゼニスの手で完全復活した。当時の設計図を基に、再製造した……のではない。駆動時間を40時間から約72時間に伸ばすなど、アップデートさせているのだ。むろん日差±2秒という驚異的な高精度は継承している。チラネジ付きテンプや二重緩急針、基本輪列も当時のまま。ヴィンテージファン垂涎の高精度機が蘇った。
[時計Begin 2025 SUMMERの記事を再構成]
※表示価格は税込み