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2025.07.30
初代を超える、新作タグ・ホイヤー モナコの完成度
天才の加入で生まれた高性能スプリットセコンド
2020年、時計界きっての才媛キャロル・フォレスティエ・カザピ氏がタグ・ホイヤーに移籍したというニュースは、時計関係者を驚かせた。
「就任の際、高品質、耐久性、長時間駆動、高性能の4つを戦略の柱としました。とりわけオートオルロジュリー(高級時計)に関しては、一切妥協せず完璧を追求したいと考えてきました」
クロノグラフの王者にふさわしい内容です

【タグ・ホイヤー ムーブメント・ディレクター/キャロル・フォレスティエ・カザピ氏】1969年フランス生まれ。ラ・ショー・ド・フォン時計学校卒業後、90年から名だたるムーブメント会社やブランドに在籍し、数々の名キャリバーを設計してきた才媛。2020年にタグ・ホイヤーに移籍し、現職に。
その成果の1つが、昨年と今年リリースされた「モナコ」初のスプリットセコンドクロノグラフである。ムーブメントは、ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエとの共同開発。
「タグ・ホイヤーらしさを体現するために必要なすべてのスペックを詳細に書き出して要求し、設計から製造まで全工程をチェックしました」
彼女は地板とブリッジをチタン製とすることと、スプリット秒針停止時に回り続けるハートカムとの接触を切り離すアイソレーター搭載を強く望んだ。耐久性と高性能を達成するためだ。
「タグ・ホイヤーはクロノグラフのキング。だからスプリットセコンドも、最高性能でなければならないのです」

【タグ・ホイヤー/タグ・ホイヤー モナコ スプリットセコンド クロノグラフ F1®】昨年のチタンケースをセラミックに置換。高精度な切削加工でムーブメント固定フレームを不要とした。自動巻き。幅41㎜。セラミックケース。カーフストラップ。30m防水。2228万6000円。受注完売。
[時計Begin 2025 SUMMERの記事を再構成]
※表示価格は税込み