2025.08.11

歴史的タイムピースが続々と登場! 「神」レベルの名作腕時計8選

某時計ブランドのCEO曰く「ヴィンテージスタイルは、市場の要望」なのだとか。今年も各メゾンを象徴するロングセラー機が新装され、歴史的タイムピースが復活を果たした。

1. エイレン
Type 20 ACE

ジュエラーが焦がれた航空時計

「Type 20」とは、1950~60年代に仏軍に納品されたクロノの総称であり、エイレンもその作り手の1つだった。そのモデルに魅せられていたアムステルダムの宝飾店のCEOとエイレンがタッグを組み、オレンジ色を配するなどオリジナルに現代的なひねりを加えた本作が誕生した。コラムホイール式のAMT社製キャリバーを搭載する。自動巻き。径39.5㎜。SSケース。カーフストラップ。50m防水。79万2000円。発売中。

エイレン 公式サイト

2. モーリス・ラクロア
アイコン オートマティック Wottoリミテッド エディション

アイコンにアーバン注入!

ベゼルに備わるアームやブレスレット統合型のスタイルは、1990年代にメゾンを急成長させた立役者「カリプソ」からの継承。2016年に登場するや、文字通りブランドの"アイコン"となった、その外装すべてがポップアートの今を代表する"Wotto"のキャンバスになった。ダイアルはカラフルなドローイングをまとい、ケースとブレスには象徴的なモチーフをエングレービング。これは腕に着けるアート作品だ。限定1000本。自動巻き。径42㎜。SSケース&ブレスレット。20気圧防水。47万3000円。発売中。

モーリス・ラクロア 公式サイト

3. ルイ・モネ
1816

 

クロノグラフ、1816年の原点

初のブレスモデルはダイアルに、ブランド名の由来となった時計師ルイ・モネが1816年に完成させた世界初のクロノグラフの姿を宿した。ムーブメントはコンセプト社との共同開発。キャリングアーム+コラムホイール、瞬時分カウンター、スワンネック緩急針など高級クロノの古典に則した。手巻き。径40.6㎜。チタンケース&ブレスレット。3気圧防水。価格要問い合わせ。2025年秋発売予定。

ルイ・モネ 公式サイト

4. ラドー
ダイヤスター オリジナル × テジ・チャウハン

アートを纏ったダイヤスター

2020年以来となる工業デザイナー、テジ・チャウハンとのコラボが実現。今回ベースに選んだのは、1962年に腕時計で初めてハードメタルを採用した名作「ダイヤスター」である。PVDで黄金色としたベゼルは、金属の質感をセラミックで実現したセラモス製。ダイアルに広がる放射の9~12時部分を青としたのは午前は生産性が上がる時間帯、午後はパーティタイムだから。デイデイトの書体も彼が手掛け、ストラップのコロリとした造形が愛らしい。自動巻き。径38㎜。セラモス+SSケース。ラバーストラップ。10気圧防水。35万3100円。発売中。

ラドー 公式サイト

5. セイコー
<キングセイコー> VANAC

 

セイコー最高峰の新ムーブ搭載

大胆なカットによる多面体ケースと鮮やかなダイアルカラーは、1972年にキングセイコーに新風を吹き込んだ「VANAC」に範を採り、それを時代に合わせ再解釈。このパープルダイアルは、夕暮れ時の東京の景色をイメージしたとか。その下には、前出の「マリンマスター」と同じ約72時間駆動で日差-5~+10秒の高精度を実現した新型Cal.8L45が潜む。自動巻き。径41㎜。SSケース&ブレスレット。10気圧防水。39万6000円。発売中。

セイコー 公式サイト

6. チューダー
ブラックベイ 58

お洒落なバーガンディでマスター クロノメーター化

絶妙な匙加減のレトロ感でチューダー人気を牽引する「ブラックベイ」の中でも、小ぶりな"58"がバーガンディに染まった。ベゼルとダイアルの両方を同色としたのは、初。さらにシリーズで初めてMETAS認定マスター クロノメーターを取得して超高耐磁にも進化している。新設計の5連ブレスとの組み合わせで、上品な装いに。自動巻き。径39㎜。SSケース&ブレスレット。200m防水。64万9000円。発売中。

チューダー 公式サイト

7. クレドール
ロコモティブ

ジェンタの傑作、文字盤柄も六角形に

昨年、限定モデルとして復活するや即完売。天才ジェラルド・ジェンタが手掛けた1979年の「ロコモティブ」が、ついにレギュラー化。限定モデルはスケッチに忠実だったが、本作はダイアルをグリーンとし、全体にモデルを象徴する六角形パターンを施した。各六角形には交互に方向が異なるストライプが入れられ、光の角度で色が明滅する。自動巻き。径38.8㎜。ブライトチタンケース&ブレスレット。10気圧防水。187万円。発売中。

クレドール 公式サイト

8. ブローバ
アーカイブシリーズ ミルシップ

伝説の米軍仕様ブロンズで再復活

1958年に数本だけが試作され、米海軍に支給された幻の潜水用時計が復刻されたのは2021年のこと。そのケースが今年、創業150周年を祝し初のブロンズをまとった。重厚なケース素材に合わせ、ラグ幅を広げているのは英断である。6時位置にはオリジナルと同じ湿気の侵入を知らせるモイスチャーインジケーターが備わる。自動巻き。径41㎜。ブロンズケース。ナイロン+ラバーストラップ。20気圧防水。各14万9600円。発売中。

[時計Begin 2025 SUMMERの記事を再構成]

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