早くもオーデマ ピゲの新定番に急浮上 CODE 11.59"着けたら虜"の真相
「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」に2020年の新作カラーが加わった。
ますます勢いを増す新コレクションは、実際に腕に着けてみると、
さらにその魅力の虜になるという。その真相を確かめてみたい。
写真/谷口岳史 文・構成/市塚忠義
唐突ではあるが、はっきりしていることが1つある。「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」の真の価値は、写真だけでは伝わらない。本誌としては無念だが、事実だからしょうがない。大きく分類すればシンプルな丸型ケースの3針モデル、そしてクロノグラフ。しかし時間をかけて見ていくと、何もかもが既存の枠に当てはまらない。その実力は実際に着けてみて、実感できる。
時計を傾けると、ダイヤルが一変。光を受けてグラデーションに奥行き感が生まれ、楕円形に変形していく。もちろんダイヤルが歪んでいるのではない。風防ガラスがカーブしているためだ。ポイントはそのガラスの「内側」がドーム型になっていること。風防ガラスは外側も縦方向にカーベックスしており、このダブルカーブによって、今まで見たことのない表情を浮かべるのである。
この意外性はケースも同じだ。時計を横から眺めると、丸型ケースに突如シャープな面が表れる。ケースのベースは丸型ではなく8角形なのだ。その美しい8角形を遮らないようにラグは大胆にスケルトナイズされ、大きなカーブでストラップへと連結。吸い付くようなフィット感を与えている。初めて着けた時計なのに、しばらく愛用しているような感覚。年間数百本の時計を腕で試すが、こんな時計は極めて稀だ。「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」が気になっているなら、迷わずブティックで試着して欲しい。
スモークブルーの
ラッカーダイヤル
ダイヤルのサンバースト模様で、海中から透けて見える太陽の光を表現。スーツスタイルはもちろん、デニムとの相性も期待できる。クロノグラフのタキメーターは、ダイヤルから一段高く設えたインナーベゼルに刻まれている。
CODE 11.59
バイ オーデマ ピゲ
クロノグラフ
自社製キャリバー4401を搭載するフライバッククロノグラフ。クロノグラフのインデックスは「12」のみがアラビア数字、他はバーとなる。3気圧防水。自動巻き。径41㎜。18KPGケース。アリゲーターストラップ。445万円。
ゴールドインデックスが映える
グレーダイヤル
サンバースト模様のグレーラッカーダイヤルは、18Kピンクゴールドの針や、アプライドインデックス、ブランドロゴと相まって、一際エレガントな印象。同色のグレーストラップも、竹斑の大きな最上級ランクを採用。
CODE 11.59
バイ オーデマ ピゲ
オートマティック
ケースの素材は、8角形のベース部分が18KPG。その両側を18KWGで挟んだバイカラー仕様のケースになっている。3気圧防水。自動巻き。径41㎜。18KWG+18KPGケース。アリゲーターストラップ。280万円。
最も奥行きを感じる
スモークバーガンディ
最新のトレンドカラーであるバーガンディは、スモーキーでありながら艶もあり、大人の色気が漂う。こちらのモデルは、バイカラーケースではなく18KWGケースで統一。スタイリッシュに仕上がっている。
CODE 11.59
バイ オーデマ ピゲ
オートマティック
3針モデルが搭載するムーブメントは、自社製のキャリバー4302。パワーリザーブは約70時間で、実用性の高さを誇る。3気圧防水。自動巻き。径41㎜。18KWGケース。アリゲーターストラップ。280万円。
「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」は、ずっと見ていても
見飽きることがない。開発者や時計師、デザイナーの熱意を、
時計の随所に感じることができるからだ。
「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」が誕生したのは、2019年。そのデビューはセンセーショナルなものだった。通常、新コレクションの発表といえば3針モデルから始まり、翌年にGMTやパワーリザーブ、勢いに乗ればクロノグラフというのが普通。しかし、「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」は、クロノはもちろん、トゥールビヨンやミニッツリピーター搭載モデルまで含む、フルコレクションで登場した。入念な下準備と情熱がなければ、こうしたスタートは切れない。
1日の最後の時間、新しい時代の幕開けを意味するコレクション名に託された、新しいコンセプト。普通に見えて普通じゃない、新しいデザイン。それぞれモデル専用に開発された、新しいムーブメント。オーデマ ピゲが、このコレクションに掛ける本気度は、最新モデルのダイヤルからもよく分かる。グレーやパープル、バーガンディなどのスモーキーなダイヤルは、何層ものラッカー仕上げと、巧みなスプレーワークで見事なグラデーションを実現。見れば見るほど、美しく深淵な世界に引き込まれていく。
幸運にも「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」のオーナーになることができれば、決して見飽きることのないディテールの数々に、この上ない満足感を得ることができるだろう。
クロノグラフモデルが搭載するのは、新設計の自社キャリバー4401。コラムホイール&フライバックの一体型のクロノグラフは、特許取得のゼロリセット機能も有する。22Kローターはオープンワークとし、全体をくまなく見せる。
CODE 11.59
バイ オーデマ ピゲ
クロノグラフ
ダイヤルカラーはスモークグレーのラッカー。組み合わされるケースはゴージャスなバイカラー仕様だ。3気圧防水。自動巻き。径41㎜。18KWG+18KPGケース。アリゲーターストラップ。445万円。
時計を斜めから覗き込むと、下の写真のように風防ガラスが複雑なカーブを描き始め、ダイヤルにも独特の表情が生まれる。このような試みは、これまでの時計デザインにおいても例がない。
CODE 11.59
バイ オーデマ ピゲ
オートマティック
落ち着きのあるブルーと情熱的なレッドを組み合わせることで完成したパープルは、見る角度によってブラックのような深い色合いを見せる。3気圧防水。自動巻き。径41㎜。18KPGケース。アリゲーターストラップ。280万円。
モデル名の「11.59」とは新たな1日が始まる1分前。新時代の幕開けを示唆し、この時計が重要な役割を果たしていることが分かる。ちなみにダイヤルのロゴは今まで通りだが、ガルバニック加工のポリッシュ仕上げでより立体的になっている。
CODE 11.59
バイ オーデマ ピゲ
クロノグラフ
インダイヤルは3時位置が12時間積算計、6時位置が秒針、9時位置が30分積算計。日付表示は3針と同じ位置に配置。3気圧防水。自動巻き。径41㎜。18KWGケース。アリゲーターストラップ。445万円。
グレーとスモークグレーのケースはバイカラー。
パープルとブルーは18KPGケース、バーガンディは18KWGケースの組み合わせ。
それぞれ3針(280万円)とクロノ(445万円)がある。
リマスター01
オーデマ ピゲ クロノグラフ
新設の「ミュゼ アトリエ」を記念した新プロジェクトは、1943年製クロノのリマスター。ブティック限定500本。自動巻き。径40㎜。SS+18KPGケース。カーフストラップ。555万円。
ベースとなったオリジナルがこちらのモデル。バイカラーケースや、ブルーのクロノグラフ針&積算計などが、忠実に再現されている。
日本特別コンテンツ
商品のお問い合わせ先:オーデマ ピゲ ジャパン ☎03-6830-0000
表示価格は2020年12月現在のものです。