強烈な個性に隠された見ため以上のポテンシャル

G-SHOCKに待望のニューモデル２本がエントリーした。MT-Gの「ルナレインボー」は個性的かつ神秘的なIP加工が特徴。そして「グラビティマスター」は、外装のほとんどがカーボンに！

写真／谷口岳史　文／岡崎隆奈　構成／市塚忠義

新作「ルナレインボー」は、かつてない色彩をまとったレインボーカラーモデル。
特殊な＂レインボーIP＂の製造過程により、それぞれ色合いの異なる1本に。

箱もレインボーカラーに

下は今回のMT-Gシリーズ新作に付属する特別パッケージ。こちらも時計のケース同様、パッケージの上面にレインボーIP加工が施されている。まさにスペシャルアニバーサリーモデルにふさわしい華やかな仕様といえよう。

生誕20周年を祝う虹色モデル

G-SHOCK
MTG-B1000RB-2AJR

シリーズのデビュー20周年を記念した「ルナレインボー-月虹-」。メタル素材の各パーツにレインボーIP加工を施すことで、存在感抜群のスタイルとなった。タフソーラー、スマートフォンリンク機能搭載。クォーツ。幅51.7mm。SSケース。樹脂バンド。11万5000円。

メタル素材と樹脂素材をツイステッド（かけ合わせたこと）により、異素材融合のタフネススタイルを確立したG-SHOCKのMT-G。その20周年記念の最新作が「ルナレインボー」だ。

本作のモデル名である“ルナレインボー”とは、月の光によって虹が現れる神秘的な気象現象のことを指す。非常に淡い色をしていて、肉眼で確認することが難しく、見た者には幸せが訪れるといわれる。この貴重な現象を、MT-Gの個性であるメタルケースの随所に、特殊な「レインボーIP」を採用することで表現した1本である。

「レインボーIP」の特性による個々の色味の違いは、この新作の他にはない魅力ともなっている。同じ虹色でも、それぞれの色調が微妙に異なるため、まったく同じ製品はひとつとして存在しないのだ。まさしく個性的な虹色の輝きが、周囲のブルーパーツとの対比でいっそう引き立ち、さらにパッケージにも同様のIPが施され、トータルで記念モデルらしいスペシャル感を演出している。

トリプルGレジストやタフソーラーなどのタフネス仕様はもちろん、Bluetooth対応のスマホ連携機能も搭載。デザインでも差をつけるなら、この虹色モデルがオススメ！

軽量化と耐衝撃向上を果たした新型

新MTG-B1000シリーズの定番モデル2本。特徴であるメタルと樹脂の融合スタイルは維持しつつ、箱型のフレームを構成してモジュールを保護する「新コアガード構造」を採用。インナーケースの素材にカーボンファイバー強化樹脂を使用し、軽量化とさらなる耐衝撃性の進化を実現した。クォーツ。幅51.7mm。SSケース。（左）樹脂バンド。9万円。（右）SSブレスレット。10万円。

G-SHOCKの人気パイロットシリーズ「グラビティマスター」に加わったニューモデル。
ハイテク素材の活用で、過去最高のタフネスと洗練された意匠を同時に獲得している。

カーボンづくしの黒×赤

グラビティマスター カーボンモノコック
GWR-B1000X-1AJR

グラビティマスターの最新作。ケース、ベゼル、インダイヤルソーラー式のダイヤルのすべてにカーボン素材を採用。またダイヤルをはじめ、ベゼルの積層部やバンド裏にブランドカラーの赤を取り入れた。クォーツ。幅46.4mm。カーボンケース。カーボン×樹脂バンド。12万円。

G-SHOCKが誇る高性能シリーズ「グラビティマスター」。衝撃・遠心力・振動と3つの重力加速度に耐えるトリプルGレジストのほか、フライバック付きクロノなどの多機能を備え、過酷な環境で活動する飛行士の要求に応える本格パイロットモデルである。

その新作の特徴は、航空・宇宙分野で活用される先進素材のカーボンを、外装のいたる場所に取り入れたこと。まず、ベゼルは52層にもおよぶカーボン積層構造となっており、サイドから眺めると黒×赤のミルフィーユ的な美しいスタイルとなる。つぎに、ケースはカーボンによる一体構造のモノコックスタイルで、優れた強度と気密性を確保するとともに、内部機構を衝撃から守る「カーボンコアガード構造」を実現。これに加え、ダイヤルや時分秒針、バンドの一部にもカーボンが使われた。

このように超軽量なカーボンを多用したことで、時計の重量はわずか72gに。長時間着用でも腕に負担のかからない驚きの軽さを手に入れた。また、耐衝撃構造の向上によりリューズガードが取り除かれ、すっきりしたボタンガードレスデザインへ。さらに、ブラックカーボンにレッドの差し色を施し、ブランドカラーを鮮やかに表現。これぞ現時点における最強G-SHOCKだ。