2019.06.27

編集部員の「欲しい!」時計インプレッション(ユンハンス マイスター メガ Ref.058 4803 44)第4回「“食わず嫌い“のブレス時計でしたが……」 の巻

「欲しい!」時計:ユンハンス マイスター メガ Ref.058 4803 44

ユンハンス マイスター メガ Ref.058 4803 44

2018年に発表された、ユンハンスの電波腕時計「メガ」シリーズ。このシリーズは、同社の「マイスター」と「マックス・ビル」の2コレクションで展開されている。今回取り上げたのは、「マイスター」コレクションの中のブレスタイプ。「メガ」シリーズの最高スペックモデルで、両面無反射コーティングのドーム型サファイアクリスタルを採用。防水性能も他のモデルが全て3気圧防水なのに対し、なんと5気圧防水。電波クォーツ。径38.4mm。SSケース&ブレス。18万円。

お問い合わせ先:ユーロパッション Tel.03-5295-0411

 リポーター:『時計Begin』編集部・柳町 豪

第4回「“食わず嫌い”のブレス時計でしたが……」

控えめだけど華があり、ジャケパンスタイルにも◎なユンハンスのマイスターブレス。

9連マイスターブレスが◎なワケ

所有する時計はすべてレザーストラップかNATOストラップ。「慣れ」の問題なのかもしれませんが、ブレス時計って、レザーストラップと比べるとフィット感がいまいちなのと、どうしても重い。かつ、選び方を間違えるとオジサンっぽく、ごつすぎてワル目立ちしちゃう、という点で、なかなか気に入ったタイプが見つからず、敬遠しがちでした。あとブレスの完成度が低かったりすると、それほど毛深くないワタクシでも腕毛がはさまったり、ニットが引っかかったり……。では、なぜに今回ブレスタイプの時計?と思われるでしょう。あくまでも個人的な主観に基づくものなのですが、こちらのブレスが「スポーティすぎず、ドレスっぽすぎない」、「控えめだけど地味すぎない」、で、かつココが一番のポイントなのですが「はめ心地が抜群」だから。やや主観的すぎるので、この「9連マイスターブレス」が具体的にどうかと申しますと……。

スポーティすぎず、ドレスっぽすぎない

左は、ユンハンス マイスター メガの9連ブレス。右は某メーカーの3連ブレス。

これ、ブレスのコマ数の影響大。一般的にコマ数は少なくなればなるほど、よりスポーティに。逆にコマ数が多くなればなるほどドレッシーな印象に。今回お借りしたのは、コマの数が9個。3連、5連だとカジュアル、スポーティな感じだし、11連とかそれ以上になってしまうとドレッシーすぎちゃうかクラシックすぎに。今回の9連ブレスくらいが、やりすぎ感がなく、エレガントさを保っていて、個人的にはちょうどいい気がします。

控えめだけど地味すぎない

素人写真ゆえ、全部が光ってしまいましたが、外側からサテン、ポリッシュのコマが交互に並ぶ。

9連ブレスゆえ、3連、5連などに比べコマの大きさは小さめ=控えめ。でも、サテン仕上げとポリッシュ仕上げのコマが交互に入っていて、腕を傾けたりしたときや、光の具合で時折ポリッシュ仕上げのコマが“キラッ”と光るところが地味すぎず派手すぎずで、ビジネスシーンでも◎。

はめ心地が抜群なワケ

ブレスの長さは指一本分の余裕を持たせると、装着感も快適!

いままで“レザーストラップ”か“NATOストラップ”しかつけてこなかったワタクシ。今回ブレス調整の際に、ストラップ感覚で腕にぴったり当たる長さで「ウン、ちょうどいいかな」と思ったら、「これだとちょっとキツイですね」と調整していただいたのが、「指一本くらい」が入る長さ。「これくらいの余裕をもたせておくと、体がむくんだときにも手首が苦しくないんです」とのこと。前夜の深酒で朝から、というときもありますが、一般に人間の体は夕方になるとむくみがち。あと、“長時間フライトのあと脱いだ靴がきつくて”なんていうときも体がむくんでいて、そんなときにピッチピチのブレスだとツライ。ストラップだと一穴ゆるめてとかもできるのだが、ブレスだとそうもいかないので(ときおり、装着したまま長さの微調整ができるブレスもありますが)。ゆえに、最初から少し遊びを持たせておくのがセオリー。反対に、ユルユルのブレス時計をジャラジャラさせている方、見かけませんか? 個人的な好みもあるのでしょうが、ブレスの長さに余裕を持たせつつも、それを最小限にしたほうがフィット感はよいハズ。コマの大きさがもともと小さい9連ブレスの場合、微調整がしやすく「遊び」も最小限ですむのがいいんです。もちろん分厚く、コマ数の少ないスポーツ系ブレスでも、コマやラグの工夫、ケースの重量とのバランスで絶妙なつけ心地を実現しているモデルもありますが……。

そして、なんといっても◎なのが、9連ゆえの「しなやかさ」&「軽さ」。コマひとつずつが、SS無垢の塊から削りだして作られていて、堅牢性も◎。

ラグ部分のブレス幅約20ミリ、バックル部分のブレス幅が約18ミリと軽くテーパーがかかっていて、もちろんコマ自体の大きさもラグからバックル部にかけて小さくなっているという芸の細かさ。これが絶妙なつけ心地のヒミツなんです。

次回は、「時計としての見やすさは?」についてインプレッションしてみたいと思います。