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2021.05.01
搭載ムーブメントの変更にも納得! ド定番時計の世代交代とは
搭載ムーブメントの変更にも納得!
「ド定番の世代交代」
人気が安定しているモデルはモデルチェンジのタイミングが難しい。やっぱり前の方が良かった……、そんなことのないよう細心の注意をはらいながら世代交代は行われる。
ムーブメントが進化した新生スピードマスター
外側は変えずに中身を進化させる。ポルシェ911やメルセデス・ベンツのGクラス同様、大定番のモデルチェンジには鉄則がある。いたずらにデザイン変更すれば反発は必至だが、使い勝手が良くなることに文句を言う人は少ない。時計も同じで、ここ最近、時計界を代表する定番モデルが、見た目を変えることなく中身を進化させ、世代交代を行っている。
オメガフリークにとって無視できない直近のテーマ、それが「スピードマスターの搭載ムーブメントは、今後どうなるのか?」であった。オメガは製品全体のマスタークロノメーター化を推し進めている。
しかし耐磁性能のないスピマスの手巻きキャリバー1861がある限り、前には進めない。偉大すぎるムーンウォッチだけは例外とするのか。いや、鋭い人なら、その布石に気付いていただろう。
すでに発売されている3つの限定スピマスに搭載させ、1万5000ガウスの耐磁性能を持つキャリバー3861を、レギュラーのスピマスに搭載させることで、オメガはこの難題に決着をつけた。
もちろんデザインの変更もあるが、それは許容範囲。1968年、オリジナルのキャリバー321に取って代わってキャリバー1861(861)が誕生したように、見事な世代交代が、また歴史に刻まれた。
オメガのスピードマスター以外にも、角形時計で最も有名なタグ・ホイヤーのモナコや、唯一無二のデザインを持つIWCのポルトギーゼクロノグラフが、そのインダイヤルの配置などを変えることなく、自社製ムーブメントへの搭載変更が完了している。
新旧スピマス間違い探し!
アナタはいくつわかりましたか?
①ミニッツスケール
②タキメーターのドット
③インダイヤル
④秒針
⑤ロゴ
⑥ブレスレット
微々たる変更でもスピマスには大きな進歩
目を凝らしてよく見ていくと様々な変更点が見つかる。①振動数に合わせてミニッツスケールが1/5秒刻みから1/3秒刻みに。②タキメーター「70」のドットの位置が真下から斜め下に。③スモセコにサークル状の模様。④クロノグラフ秒針のカウンターウエイトの形状変更。⑤ロゴを転写からアプライドに。⑥ブレスレットのコマ数変更。
旧
新
スピードマスター ムーンウォッチ マスタークロノメーター
新型ムーブメントを搭載した待望のスピマス第5世代
ついに誕生した最新型のプロフェッショナル。左右非対称のケースサイズに変わりはないが、搭載キャリバーには耐磁性能が備わる。ブレスのコマの数が多くなり、さらにバックルに向かってテーパードさせることでフィット感が向上している。50m防水。手巻き。径42㎜。SSケース&ブレスレット。84万7000円。問い合わせ:オメガお客様センター
ヘサライトガラスモデルも!
上の新モデルの風防はサファイアクリスタル製(ケースバックもサファイアクリスタル製)だが、風防がヘサライトガラスのモデル(SSケース、ナイロンストラップで70万4000円)も用意され、こちらの仕様はケースバックが通常のスクリューバックとなっている。
これがオメガのファイナルアンサー
「キャリバー3861」搭載
「キャリバー1861」はついに生産終了予定!
新ムーブメントになったド定番モデル
タグ・ホイヤー モナコ キャリバー ホイヤー02 クロノグラフ
伝説のブルーダイヤル
2009年に登場したキャリバー12搭載のモナコに続き、自社製のキャリバー ホイヤー02搭載モデルが登場。性能が格段にアップした。100m防水。自動巻き。ケース幅39㎜。SSケース&ブレスレット。77万5500円。問い合わせ:LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー
ポルトギーゼ クロノグラフ
クロノグラフの大定番
キャリバー79350搭載モデルから、自社製のキャリバー69355搭載モデルに進化。ケース厚は12.6㎜から13㎜へ、パワーリザーブは2 時間アップの約46時間となった。待望のブレスモデル。30m防水。自動巻き。径41㎜。SSケース&ブレスレット。101万2000円。問い合わせ:IWC
マスター・コントロール・デイト
ラウンド3針のお手本
新型のキャリバー899ACを搭載。脱進機をシリコン製に変更している。香箱にも改良を加え、パワーリザーブが43時間から70時間に向上。ケース厚は8.8㎜に抑えられている。50m防水。自動巻き。径40㎜。SSケース。カーフストラップ。79万6400円。問い合わせ:ジャガー・ルクルト
[時計Begin 2021 SPRINGの記事を再構成]