2023.12.01

〔全６回特別連載企画〕ティソ大研究　第３回ティソの最新技術

現代社会に寄り添った機械式＆ハイテク時計の両立

ティソの現行コレクションには２つの大きな柱がある。ひとつは伝統的な機械式ウォッチ、そしてもうひとつが最新技術を投入したハイテクウォッチだ。

同社は、機械式では近年「パワーマティック 80」を開発。最長80時間パワーリザーブを擁すこの自動巻きムーブメントは、高耐磁なひげゼンマイ「ニヴァクロン^TM」を採用し、多くの機械式モデルに搭載されている。

一方、さかのぼること1990年代末に「Ｔ-タッチ」と呼ばれるクォーツ時計を発表。これは風防に指で触れることで直接的な機能切り替えを行う世界初のタッチセンサー式モデルで、現代のスマートウォッチを想起させるモデルだ。

パワーマティック 80

TISSOT ティソが独自に開発した自動巻きキャリバー「パワーマティック 80」。いちど完全に巻き上げると最長80時間パワーリザーブを確保するため、約3日間着けなくても時計が動き続ける。

ニヴァクロン^TM製ひげゼンマイ

TISSOT ティソの機械式ムーブメントでは、チタンをベースに耐磁性向上を図った合金「ニヴァクロン^TM」製のひげゼンマイを採用。電子機器が発する高磁気から内部を守り、時計の精度を維持する。身近のいたる場所に強力な磁石が潜んでいる現代社会において心強いムーブメントだ。

世界初のタッチセンサー式「タクタイルテクノロジー」

ティソは、世界初のタッチパネル式多機能ウォッチ「T-タッチ」を生み出している。タッチスクリーンで機能を切り替えるテクノロジーを搭載し、これにより方位磁針、高度計、晴雨計、アラーム、クロノグラフなど、プッシュボタンを使わずに、時計のスクリーンをタッチすることで直接的な操作を可能にした。

環境に優しい自然エネルギー「ソーラーパワー」

おもにT-タッチコネクトソーラーで採用されるソーラー発電システム。ダイアルの下に、ティソが本社を置くスイスのル・ロックル近郊の街、ヌーシャテルにあるCSEM研究所で開発された太陽電池を実装。太陽光のあたり具合と使用状況によるが、スマートフォンと連動した状態で最長6カ月、非連動状態では最長10年の駆動が可能。

ティソの代表コレクション「T-タッチコネクトソーラー」

「T-タッチコネクトソーラー」。コンパスや気圧計、高度計や歩数計、天気予報などの機能のほか、スマホと連携し着信やメール・SNSなどの通知を確認できる。NBAやツール・ド・フランスのリアルタイム情報も受信可能だ。さらに、ソーラー充電による優れた自律性がありフル充電状態で最長6カ月間駆動する。クォーツ。径47.5mm。チタンケース＆ブレスレット。10気圧防水。17万7100円。

1999年にスタートしたティソのハイテクウォッチを象徴するコレクション。アナログ針と液晶画面を組み合わせたことによるハイブリッドな表示は、伝統と革新の技術を融合させたティソの時計づくりの精神を体現している。アップデートを重ね、最新モデルではさらに使い勝手のいいスタイルへと進化している！