2023.12.06

【通なら知っておきたい最新TOPIC】パネライの超希少な“アンジェリュスラジオミール” ほぼ6000万円で落札。海を救う。

ラジオミール

先に断っておくと、この超希少なラジオミールは買えるものではない。が、時計通ならば、そのモデルの希少性(下コラム参照)と功績を知って話の種にすべきなので、ぜひ読んで頂きたい。

ロマン溢れるデッドストックムーブを用いた、この「ラジオミール グイド・パネライ&フィリオ」。時計を得意とする「フィリップスオークション」とパネライが協力してオークションに出品した1本なのだ。

その落札価格は355,600スイスフラン、日本円にしてなんと約5935万円! すべての収益はユネスコ政府間海洋学委員会に寄贈されるという。

海にまつわる名作を世に送り出すパネライらしい挑戦。時計好きを自認するならぜひ心にとめておいて欲しい。

アンジェリュス製キャリバーとパネライ「ラジオミール」の関係

アンジェリュスSF240

パネライの名作「ラジオミール」。イタリア軍のサプライヤーだった’60年代に傑作と言われる「ラジオミール Ref.3646」が生まれたが、その時代に採用されていたのが「アンジェリュスSF240」ムーブメント。

8日間のパワーリザーブゆえ、リューズの操作頻度が減り耐水性の寿命延命に貢献した、と言われる。時計通ならば感涙ものだが、本作には1961年6月に製造された”まさにデッドストック”なアンジェリュスSF240が搭載されているのだ。

ムーブメントに刻印された輝くロゴがその証。「買えない」とはいえ、酒の肴に熱く語りたい時計トピックだ。

[時計Begin2024 Winter&Springの記事を再構成]