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2025.07.04
耐磁の神様ことIWCのインヂュニア、セラミックを纏う
シリーズすべてに徹底したデザインの真価
IWCの新作では、インヂュニアがシリーズを拡充し、初のフルセラミック仕様が注目を集める。技術部門のアソシエイト・ディレクター、ステファン・イーネン氏は語る。
「ブランドの強みでデザインに新たな魅力を」

【IWC 技術部門アソシエイト・ディレクター/ステファン・イーネン氏】1973年、ドイツ生まれ。’97年に時計製造のマスター修了後、2002年にIWCに入社。ムーブメントの開発エンジニアおよびデザイナー、研究開発部門の副ディレクターを経て、現職に。デザインと技術ふたつの視座を持つ。
「セラミックは基本的に厚みが出やすく、ケース径と厚みのベストなプロポーションを追求するため、新しいケース構造を採用しました。ケースリング、ベゼル、裏蓋リングの3パーツからなり、インナーケースを省き、表裏のサファイアガラスをリングに直接取り付けることで厚みを抑えています」
オリジナルのデザインを第一義とした開発は、初のコンプリケーションや小径モデルも例外ではない。
「35㎜モデルの小径ケースにはヴァル・フルリエのキャリバーをベースに、精度と堅牢性を改良調整し、搭載しました」

【IWC/インヂュニア・オートマティック 42】サテンとマットの異なる仕上げがブラックセラミックに高い質感を与え、セラミックは外装だけでなく、搭載するCal.82110のパーツにも用いられ、耐磁性と耐久性を併せ持つ。10気圧防水。自動巻き。径42㎜。セラミックケース&ブレスレット。296万1200円。

いずれも機能、素材特性、装着感といったトータルな要件をフォルムに込めた真のデザインだ。IWCらしさであり、ジェラルド・ジェンタの傑作を後世に残すことでもある。
[時計Begin 2025 SUMMERの記事を再構成]
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