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2025.12.04
ドレッシーなのにダイバーズにも多い? ミラネーゼブレスレットとは
【学ぶぞ、本格時計】パーツで分けて、すべてを理解しよう!
なんとなくは分かっているけど、人には説明できない……。そんな時計の専門用語を一度しっかりマスターすれば、本格時計の真の価値が見えてくるはずだ!

[ケース・外装編]
腕時計のエレガントさ「3割り増し」は確定!【ミラネーゼブレス】
吸い付くようにフィットするブレスレット界のしなやか番長
イタリア・ミラノ生まれのレトロなメッシュブレス
メッシュブレスの代表的存在であるミラネーゼとは、イタリア・ミラノで古くから作られていた金属線を編んだ装飾品に由来する。一般的なリンクを連ねたブレスよりも細かく動いて腕なじみが良く、1950~70年代に流行ったこともあり、レトロな雰囲気になるのも魅力だ。
単に金属線を編んでいるだけでなく、編み上がった後にプレスすることで、時計本体を支えられる剛性を備えている。また楕円状の小さなリンクをチェーン状に組み合わせた、ミラネーゼに似たメッシュブレスも数多い。
ソリッドなリンク式ブレスと比べ、風と水通しがいいため、高温多湿の日本の夏には最適。これがダイバーズウォッチの初期のころから、ミラネーゼブレスが多用されてきた理由でもある。
ブライトリングも、1957年に誕生した初代スーパーオーシャンでミラネーゼブレスを採用。そのヘリテージを、現行モデルは継承している。
BREITLING(ブライトリング)
スーパーオーシャン ヘリテージ B01 クロノグラフ 42

初代Ref.807の系譜を継ぐ
初代にあったダイバーズクロノの伝統を今に継承。自社製Cal.01を初代と同じ2カウンターに改め、ヴィンテージな雰囲気を高めた。ブレスは入念なポリッシュ仕上げに輝き、エレガントさを兼ね備え、各バックル側でコマ詰めが可能。逆回転防止ベゼルのインサートはセラミック製。自動巻き。径42mm。SSケース&ブレスレット。132万円。
\ ブライトリングのミラネーゼブレスは…《ケースとの隙間がない!》 /

今年のフルリニューアルに伴い、ブレスレットも一新。初代のミラネーゼと同じ、各付け根のカーブがケースに沿う弓カンを再現した。
BREITLING(ブライトリング)
スーパーオーシャン ヘリテージ B01 クロノグラフ 42

豪奢な黒金ダイバー
12時インデックスと時針の形状を初代スーパーオーシャンから引用。ベゼルとリューズ、プッシャーなどにRGを配し、ダイバーズクロノをラグジュアリーな装いとした。自動巻き。径42mm。SS+18KRGケース。ラバーストラップ。146万3000円。
\ ミラネーゼ風の《ラバーストラップにも注目!》 /

編んでいるわけではなく、型押しによるエフェクト。しかしミラネーゼの雰囲気が上手く再現されていて、エレガントな印象が強い。
問い合わせ:ブライトリング・ジャパン
ブライトリング公式サイト
BLANCPAIN(ブランパン)
ヴィルレ コンプリートカレンダー

類稀なる便利な操作性
クラシック顔のコンプリートカレンダーに、ミルマイユブレスが似合う。4つの暦表示を調整するコレクターは各ラグ裏に備わり、指先で容易な操作が可能だ。自動巻き。径40mm。18KRGケース&ブレスレット。773万3000円。
問い合わせ:ブランパン ブティック 銀座
ブランパン公式サイト
\ ブランパンのメッシュブレスは…《総パーツ数530個以上》 /

ブランパンは2018年、ミルマイユと名付けた美麗なメッシュブレスを生み出した。まずマイヨンと呼ばれる小リンクを手作業でピンで連結。組み上がったら、それぞれの間にブラシを入れた後、全体にポリッシュ仕上げを2工程施すことで最上級の美しさとしなやかさがかなう。総パーツ数は実に530個以上。マイヨンだけでも、形や大きさが異なる31種類を必要とし、それぞれの加工誤差は5ミクロン以下と、超精密に形作られている。
「ケース一体型ブレスレット」も人気です
1970年代以降、ケースとブレスの見た目上の一体感が図られてきた。それぞれを調和させるには、ブレスのエンドピースとラグ形状の工夫が欠かせない。
IWC(アイ・ダブリュー・シー)
インヂュニア・オートマティック 40

一体型の嚆矢の1つ
ブレスレット一体型の先駆けとなったジェラルド・ジェンタがデザインを担当した1976年誕生の「インヂュニア SL」を現在の技術でアップデイト。ブラックダイアルは、アイコン的な存在。自動巻き。径40mm。SSケース&ブレスレット。184万8000円。
問い合わせ:IWCシャフハウゼン
IWC公式サイト
EBERHARD(エベラール)
コントダット クロノグラフ

レトロフューチャーな新クロノ
ケースサイドのカーブが、ブレスへ一続きに延びる。さらにブレスのエンドリンクをラグに固定する仕組みで一体感をより高めた。30分積算計に差したオレンジは、1970年代モデルからの引用。自動巻き。径39mm。SSケース&ブレスレット。99万9000円。
問い合わせ:エベラール・ジャパン
エベラール公式サイト
LOUIS MOINET(ルイ モネ)
1816

世界初のクロノをオマージュ
特異なインダイアルの配置は、時計師ルイ・モネが1816年に製作した世界初のクロノグラフを規範とする。ラグをリンク形状に設え、裏側でブレスをビス留めする構造で完璧な統合を図った。手巻き。径40.6mm。チタンケース&ブレスレット。693万円。
問い合わせ:ジーエムインターナショナル
ルイ・モネ公式サイト
[時計Begin 2025 AUTUMNの記事を再構成]
※表示価格は税込み