2018.03.21

伝説のコクピット計器を継承 その名はブライトリング「ナビタイマー 8」

ジョージ・カーン新体制の第1弾!

昨年の夏にジョージ・カーン氏を新CEOに迎えたブライトリングが、今年1月開催のプレ・バーゼルで新たなコレクションを発表した。新体制で初となるその名は「ナビタイマー 8」。

ひと目見てまず驚くのは、ナビタイマーの名を冠しながら、デザインや装備が大きく異なること。代名詞の回転計算尺もなければ、文字盤仕様もいたってシンプルである。その理由は、新作にインスピレーションを与えたのが、「ユイット・アビエーション」と呼ばれる自社の製造部門だから。コクピット計器やパイロット時計を製造するために1938年に設立された同部門は、当時の航空計器が8日巻きだったことから、フランス語で「8」を示す〝ユイット〞と名づけられた。つまり新作は、ナビタイマー誕生以前のオンボードクロックや、「リファレンス768」をはじめとする初期のパイロット時計に想を得ていたわけである。

新作5モデルのなかで、注目は自社製Cal.01を搭載した「ナビタイマー 8 B01」だ。黒×白のコントラストが鮮烈な3つ目の逆パンダ文字盤に読みとりやすいアラビア数字とオールドロゴをセット。刻み入りで操作しやすいベゼルは、「▼」ポインターのみ配したシンプルな両方向回転式に。また直径43㎜のケースは、ポリッシュとサテンを使い分けた美しい仕上がり。

第2次大戦時、英国空軍に大量の製品を提供した「ユイット・アビエーション」の伝統を受け継ぐ今回の新作。果たして同社クロノの新たなアイコンとなるか?

デザインのベースはリファレンス768

BREITLING(ブライトリング)
ナビタイマー 8 B01
シンプル&クラシカルな2トーンのクロノグラフ
自社のアビエーション部門に由来した新コレクションの1本。自社製キャリバー01を搭載し、ポインター付き両方向回転ベゼルを装備。文字盤に反転色の積算計&秒針インダイヤルを横並びに配置。自動巻き。径43㎜。SSケース。アリゲーターストラップ。10気圧防水。価格未定。6月発売予定。お問い合わせ先:ブライトリング・ジャパン Tel.03-3436-0011

 

コチラがルーツの時計!
新作のデザインに大きな影響を与えたリファレンス768はブライトリングが1930年代に手がけた名作パイロットウォッチ。ブラック&ホワイトで統一した文字盤意匠や刻み入りのベゼルなどが新作へと受け継がれている。

[時計Begin 2018 SPRINGの記事を再構成]
文/岡崎隆奈 構成/市塚忠義