2022.08.01

チューダーの名作時計「レンジャー」が現代に!

チューダー新作のレンジャーはケース径が39mmで袖口の収まりもよい。

1952年7月8日、北グリーンランド遠征隊は氷床研究を目的とした2年間の科学任務のため、ロンドンのテムズ川のほとりの町、デプトフォードからグリーンランドへと乗り出した。英国の科学者や海軍隊員で構成されたメンバーの腕に着けられていたのは、チューダーで初めて自動巻機構と防水性を同時に備え完成したばかりの「オイスタープリンス」。複数の地点で詳細にわたる氷河学的および地震学的調査を行うことになる彼らに、チューダーはこんな依頼をした。極寒の環境で着用される30個のオイスタープリンスの性能データを収集して欲しいと。

北グリーンランド遠征探検は、チューダーとそのツールウォッチの未来を変える出来事だったと言っても過言ではない。チューダーにとってそれは、現実の過酷な状況下で長期にわたり行われた初めてのテストとなった。遠征隊員はBBC が毎時発する信号と比較して、それぞれ着用しているオイスター プリンスの精度の変動をモニターし、専用のノートに記録した。このプロジェクトのために用意された時計は、現地で想定される気温を考慮して“北極仕様” の特別な潤滑油が用いられたうえ、防寒着の上からでも着用できるよう延長パーツを備えていた。グリーンランドから帰還した隊員の一人がチューダーに手紙を書いて送った。アーカイブに保管されているその手紙には、彼が携行した時計は「驚くべき精度を維持し」、「手で巻き上げる必要は一度もなかった」と記されている。

記念すべき遠征探検から70周年を迎える2022年。チューダーは、この果敢な冒険の精神を体現するツールウォッチとして、マニュファクチュールキャリバーMT5402およびクイックアジャストクラスプを搭載する39mm径モデルを発表。

「3、6、9、12」のアラビア数字&バーインデックスと特徴的な「レンジャー」針には、グレードAのスーパールミノヴァが塗布され、マットブラックの文字盤、ドーム型風防など、往年の意匠を踏襲。

搭載ムーブメントは、シリコンバランススプリングを採用し、約70時間のパワーリザーブを誇る。また、三連ブレスレットには、8mmの長さを5段階で調整できる “T-fit”クイックアジャストクラスプを装備。抜群の実用性を誇る究極のツールウォッチといえよう。

今回の新作(写真右)の意匠は、1960年代に発表された「チューダー オイスター プリンス レンジャーモデル」(写真左)を踏襲。

チューダー レンジャー/自動巻き。径39mm。SSケース&ブレスレット。100m防水。約70時間パワーリザーブ。34万7600円。

チューダー レンジャー/自動巻き。径39mm。SSケース。ファブリックストラップ。100m防水。約70時間パワーリザーブ。31万1300円。

チューダー レンジャー/自動巻き。径39mm。SSケース。レザーとラバーライニングによるハイブリッドストラップ。100m防水。約70時間パワーリザーブ。31万1300円。

チューダー レンジャー/自動巻き。径39mm。SSケース&ブレスレット。100m防水。約70時間パワーリザーブ。34万7600円。
チューダー レンジャー/自動巻き。径39mm。SSケース。ファブリックストラップ。100m防水。約70時間パワーリザーブ。31万1300円。
チューダー レンジャー/自動巻き。径39mm。SSケース。レザーとラバーライニングによるハイブリッドストラップ。100m防水。約70時間パワーリザーブ。31万1300円。

 

お問い合わせ:チューダー公式サイト
(構成/TAYA)