2023.04.15

ウォッチズ&ワンダーズの主役たち W&W2023 速報 Part3 フレデリック・コンスタント/グランドセイコー/エルメス

W&W2023 速報 Part3

フレデリック・コンスタント/グランドセイコー/エルメス

3月27日からスイスのジュネーブで開催された「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ」。3回目となる今年は、48のブランドが参加した。新作の詳しい情報は、2023年6月9日発売の『時計BeginVol.110』でも紹介する予定だが、ここでは華やかな時計展示会の主役となった、人気ブランドの注目モデルだけを厳選。全8回にわたり、約50本を紹介する。

 

フレデリック・コンスタントの新作

ブランド生誕35周年を記念するトゥールビヨン

ジュネーブを本拠地とするフレデリック・コンスタントがウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブに初出展。創業35周年の節目を、特別なモデルで祝った。これまで同社は、約30種の自社製キャリバーを開発してきたが、その中で最上位に君臨するのがトゥールビヨン搭載機だ。2008年に初登場した「FC-980」は、耐磁性の向上に有効なシリコン製のガンギ車とアンクルを他社に先駆けて採用したトゥールビヨン・キャリバーだったが、そのハイエンド・ムーブメントを搭載したモデルが再び登場。ケース径がかつての42㎜から39㎜へと小型化され、コンマ型だったトゥールビヨンの開口部は、完全な丸型に。また81個のパーツで構成されたトゥールビヨンには、世界限定150本を示すシリアル番号が刻まれている。

お問い合わせ:フレデリック・コンスタント相談室

 

グランドセイコーの新作

GS初の機械式クロノグラフと白樺林の彫金版

グランドセイコー初の機械式クロノグラフ「テンタグラフ」が誕生。グランドセイコーにおけるクロノグラフは、クオーツと機械式のハイブリッドであるスプリングドライブでは実現していたが、機械式では、これが初めて。ベースとなったキャリバーは、2020年に次世代のGSを代表する3針キャリバーとして発表された「9SA5」。毎秒10振動のハイビートキャリバーは、クロノグラフ作動時でも約3日間のパワーリザーブを実現している。さらにこのメカニカルクロノグラフ専用の新たな精度規格も設定。従来の17日間の試験に加え、クロノグラフを作動させた状態でさらに3日間、3つの姿勢で精度をチェックするという。一方、ダイヤルの繊細なパターンは岩手山の山肌からインスピレーションを得たもの。メカニカルクロノグラフが作られる「グランドセイコースタジオ 雫石」の窓から望める「夜の岩手山」をブルーダイヤルで表現した。

日本の美しい風景を繊細なダイヤルで表現したグランドセイコーは、日本のみならず世界的に大人気。中でも白樺林ダイヤルは、熱狂的なファンが多いことで知られているが、この最新作は、厳冬期の厳荘な美しさに満ちた白樺林を「彫金」で表現している。メタリックな凹凸のある型打ちのダイヤルに加え、プラチナ製のケースには熟練の職人が手作業で白樺をイメージした彫金を施している。時分針とインデックスの素材は14Kホワイトゴールド。ダイヤルの6時位置のSDマーク(Special Dial)が、このモデルのインデックスが金無垢であることを表している。この芸術的なケースに収まるのは、手巻きスプリングドライブの「キャリバー 9R02」。スプリングドライブの中でも最も薄いムーブメントの搭載により、極めてエレガントな限定モデルに仕上がっている。

お問い合わせ:グランドセイコー公式サイト

 

エルメスの新作

〈〈エルメスH08〉〉にクロノグラフと新素材

2021年、ユニークなクッションケースでデビューを果たしたエルメスの〈〈エルメスH 08〉〉に、早くもクロノグラフが誕生。リューズトップにクロノグラフのスタート、ストップ、リセットとすべての機能に使えるプッシュボタンがセットされたモノプッシャー式のクロノグラフで、2つのプッシュボタンを装備していないため、美しいケースラインを乱すこともなくクロノグラフ化を果たしている。非常に軽量なカーボンファイバー・コンポジット製ケースは、ベゼル部分だけがチタン製になっており、クッション型をより強調している。またクロノグラフのカウンターもクッション型で統一。針やインデックス、リューズトップにオレンジ色を採用し、視覚的にも機能を切り分けた。

最初の〈〈エルメスH 08〉〉でラインナップされたグラフェン複合材ケースに続いて、超軽量素材をケースに採用。アルミとスレートパウダーでコーティングした合成グラスファイバーのケースは、軽量でありながら、堅牢。ベゼルはサテン仕上げを施したブラックセラミック製で、3ピースのケース構造を素材で使い分け、表情豊かなスポーツウォッチに仕上げている。写真のブルー、オレンジに加え、イエロー、グリーンの4色展開で、文字盤周囲の分目盛り、インデックス、秒針、ストラップのカラーをそれぞれのカラーで統一してスタイリッシュにまとめた。

お問い合わせ:エルメス公式サイト

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(文・構成/市塚忠義)