2023.06.01

ワールドタイマーには、リアルな地球が相応しい!?  オメガの新作アクアテラ

レーザー加工技術の最先端が生むアートピース

世界地図をダイヤルの真ん中にドン! とセットしたオメガの「シーマスター  アクアテラ  ワールドタイマー」は、2017年のデビュー。プラチナケースの限定モデルで、わずか87本のみ。価格も500万円オーバーだった。その2年後には待望のSSケースが誕生。ダイヤルの世界地図はブルーで描かれ、アクアテラというマリンウォッチの世界観とも見事にマッチ。より多くのファンにアクアテラの新たな魅力の扉を開いた。今回、そのワールドタイマーに、新たに3種類の新作が加わった。

ケースの素材は、SSとチタンの2種。SSケースのダイヤルはPVDでグリーンに染められ、大きなストライプパターンが刻まれている。文字盤外周の主要都市名はイエローゴールドで色付けされ、世界標準時のグリニッジ天文台があるロンドンだけ赤に。ちなみに針とインデックスはオメガ独自のムーンシャイン™️ゴールド、グリーンのベゼルはセラミック製だ。

一方、チタンケースのモデルは、シックな色味で統一。ブラックに塗りつぶされた針とインデックスには白いスーパールミノバ®︎が塗布されており、暗闇ではブルーに光る(これはグリーン文字盤のSSモデルも同様)。ベゼルの素材は、やはりセラミックで、ダイヤルの質感に合わせたマット仕上げとなる。ベゼルがセラミック製となったことが、前作からの相違点(これまではケースと同素材)だが、このほかにもサマータイムが「ある・ない」で色分けされていた都市名も、同じ色味で統一され、よりシックにまとまっている。

ダイヤル中央の世界地図の精密さは、相変わらずだ。これは北極点から見た世界地図をレーザー加工技術を駆使して再現している。グレード5のチタン製ダイヤルに波長やパルスの幅を使い分けてレーザーを照射し、溶融→蒸発→プラズマ化させることで、色や立体的な表情を作りあげるという。ダイヤルに世界地図を描いたワールドタイマーは決して珍しくはないが、その多くはエナメル製だったりと高額になりがち。オメガはレーザーの化学反応を応用したレーザー・アブレーテッド技術で、時計ダイヤルデザインの新たなステージに到達したのだ。

この美しいダイヤルばかりに目を奪われるが、ワールドタイマーとしての使いやすさにも触れておきたい。使い方としては、

①リューズ2段引きで(=分針を合わせる状態)インナーリングを都市の時間に合わせ、

②その次に分針を現在地の時刻に合わせる。

③最後に時針を現在地の時刻に合わせる。

これで初期設定が完了。あとは知りたい世界都市の時刻は、都市名リングの内側にある24時間表示リングの時間を読み取ればよい。あるいは真ん中の世界地図の場所から、その外側にある24時間リングの時刻を頼りにするのも、ありだ。ビジネスにも、そして旅にも、頼りになるパートナーとして、この個性的なワールドタイマーを迎え入れては、いかがだろう。

「シーマスター アクアテラ ワールドタイマー」。自動巻き。径43㎜。SSケース(ベゼルはグリーンセラミック)&ブレスレット。Ref. 220.30.43.22.10.001。157万3000円。

こちらはラバーストラップ仕様。Ref.220.32.43.22.10.001。154万円。

チタンケース(ベゼルはブラックセラミック)にラバーストラップのモデル。Ref. 220.92.43.22.99.001。178万2000円。

「シーマスター アクアテラ ワールドタイマー」。自動巻き。径43㎜。SSケース(ベゼルはグリーンセラミック)&ブレスレット。Ref. 220.30.43.22.10.001。157万3000円。
こちらはラバーストラップ仕様。Ref.220.32.43.22.10.001。154万円。
チタンケース(ベゼルはブラックセラミック)にラバーストラップのモデル。Ref. 220.92.43.22.99.001。178万2000円。

 

商品の問い合わせ/オメガ公式サイト

(文・構成/市塚忠義)