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2023.07.06
プレジウソの3つのトゥールビヨンが複雑に動く!? 「動画で魅せる時計図鑑」
こんな忙しい時計見たことない!!
アントワーヌ プレジウソのトゥールビヨン オブ トゥールビヨンズ・メテオライト
3つの“渦”が起こす共振により振動変化を自動補正
機械式時計特有の“妙”が詰まったモデルと言えばこちら。当然のこと複雑精緻な構造を持つコンプリケーションはハズせない。なかでもトゥールビヨンは機械式時計における花形と言える超複雑機構だ。
ご存知のとおり、重力補正やパーツの片減り防止を意図したトゥールビヨン機構は、脱進機ごと収めたケージそのものを、限られたトルクで回転させるため、関わる部品の形状や組み付けに高い精度が求められる。
一つのトゥールビヨンの製作でも熟練職人が相当に手間ひまを掛けるというのに、今回紹介するモデルはなんと3つのトゥールビヨン(!)。一体ドコの天才が作ったかというと、スイス独立時計師業界でも著名なあのアントワーヌ プレジウソだ。好事家ならば、ユニークなオートマタ時計を打ち出したアノ巨匠と言えば分かるだろうか。
ともあれ、1つのムーブメントに3つのトゥールビヨンを組み込んだこのモデルは、一見、忙しく動く複数の円運動に目を奪われがち。しかし、3つを均等位置に配したトゥールビヨンが起こす共振現象と、プレジウソ独自の「トリプル差動装置」との連携にて香箱からのトルクを等しく分配しつつ、なおかつ振動変化を自動的に補正するという渾身の機能にもぜひ留意してほしいのだ。宇宙の動きを連想させる精緻で妙なる躍動感を動画にてご覧あれ!
【トゥールビヨン オブ トゥールビヨンズ・メテオライト 】 2015年初出となる3つのトゥールビヨンを配した複雑モデルである「トゥールビヨン オブ トゥールビヨンズ」。過去にはケース全体にバゲットダイヤをあしらったモデルもリリース。本作はケースにメテオライト(隕石)を採用。ケース径45mm。手巻きcal.AFP-TTR-3X搭載。パワーリザーブ約48時間。振動数2万1600/時 3気圧防水。価格はなんと1億4000万円(参考価格)。
本モデルのポイントとしてメテオライト製のケースも見逃せない(時計の後ろがメテオライト)。オマーンやモロッコの砂漠、それにスウェーデン等を訪れ入手した隕石(隕鉄)を素材として使用するという。
ケースバックは内部が観賞できるシースルー仕様。巻き真をセンターとするシンメトリーなツインバレルレイアウトがユニーク。「3つの国際特許取得」の文字が中央に配される。
3ピース構造のケースは厚さ14mm。このシリーズのデザインコードであるビス留め式をこのモデルでも採用。パーツの一部にあしらったブルーが清涼感をもたらしている。
<ブランド解説>
アントワーヌ・プレジウソは1957年ジュネーブ生まれ。同郷の時計学校を首席にて卒業しパテック フィリップ社に入社する。1981年に自身の名を冠したブランドを設立。複雑時計製作の技術を生かしたオートマタ・ウォッチ(仕掛け時計)は、オトナの遊び心を備えており、隠れた人気モデルとして時計ファンを魅了。ヴィンセント・カラブレーゼやフィリップ・デュフォーも所属する「独立時計師アカデミー」の会員。
3つのトゥールビヨンのYouTube楽しい動画はこちら!
お問い合わせ:アントワーヌ プレジウソ公式サイト
写真/岸田克法 文/長谷川 剛(TRS)