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2023.12.27
「ブライトリングがユニバーサル・ジュネーブを買収」夢のコラボレーション、実現なるか?
時計ファンにはお馴染みのブランドが、ブライトリングで復活?
ユニバーサル・ジュネーブに特別な思いをよせる人は、長らく時計ファンを続けている人だろう。1894年創業の名門。特にクロノグラフの名手として知られ、1934年に「コンパックス」を発表。その後は、クロノグラフにムーンフェイズとフルカレンダーを組み合わせた大傑作「トリ・コンパックス」を完成させ、クロノグラフの歴史に金字塔を打ち立てた。
名作は、クロノグラフだけではない。今では多くのブランドが採用する自動巻きシステムの小型ローター「マイクロローター」は、同社が1955年に発表し、ブランドの代名詞に。1960年代に完成させた「マイクロローター」のキャリバーUG66は、当時世界最薄のムーブメントとして関係者を驚かせた。
1970年代のクオーツショックにより、ブランド規模は縮小。細々と経営を続けるも本格的に復活を遂げたのは、2004年のことである。2008年には名器UG66の後継機として、「マイクロローター UG 101」を発表して話題に。しかしその後は、日本における正式なブランド展開がなくなっていた。
そして、今回のニュースである。ブライトリングから突如、ユニバーサル・ジュネーブの買収が発表された。意外ではあったが、互いにクロノグラフには、こだわりのあるブランド。その両社が結びつくことは、不自然ではない。思い起こせばブライトリングは、かつてムーブメントの名門サプライヤーであるケレック社を統合して、100%クロノメーター化を実現させた。
今のところ発表されたのは、買収したという事実だけで、具体的な商品展開は、まだこれから。時計ファンとして気になるのは、今後ブライトリングからマイクロローター搭載の自動巻きキャリバーが発表されるのか(1969年、初の自動巻きクロノグラフもマイクロロータだったし!)。
またブライトリングには、ムーンフェイズ搭載のセミパーペチュアルカレンダーが存在するが、ユニバーサル・ジュネーブの傑作「トリ・コンパックス」と、融合することはあるのか、である。時計好きの妄想は、膨らむばかり。新製品の発表が待ち遠しい。
お問い合わせ:ブライトリング公式サイト
文・構成/市塚忠義