2025.05.13

Watches and Wonders Geneva 2025 新作速報 Part.10

■ピアジェの新作

ピアジェ アンディ・ウォーホル

ポップアートの奇才、アンディ・ウォーホルは、ピアジェの時計を愛用していたことで知られる。彼は生前、7本以上のピアジェを所有していたが、その中でもお気に入りの1本が1972年に誕生したクッションケースの腕時計。ゴドロン装飾が特徴の「15102」である。ピアジェは「アンディ・ウォーホル美術財団」とのパートナーシップとして、この「15102」(2014年にブラックタイに改名)をベースとした新作を昨年リリース。今年もこのシリーズに個性的なダイアルを組み合わせた4種の新作が発表された。写真は琥珀色が見事なタイガーズアイをダイアルに採用したモデル。ベゼルに施されたゴドロン装飾のラインとダイアルの縞模様によって、シンプルでありながらも非常にコントラストの効いた腕時計に仕上がっている。なおこのシリーズは、タイガーズアイを含む10種類のダイアルとケースの素材、また針の種類やレザーストラップなど組み合わせてカスタムできる、オーダーメイドウォッチとなっている。Ref.PGG0A50240。自動巻き。18KWGケース。45×43㎜。アリゲーターストラップ。3気圧防水。予価849万2000円。

問い合わせ/ピアジェ公式サイト

 

■アーノルド&サンの新作

HM スチール アンバー

「何色」と言葉で表現することが難しい、かつて見たことのない美しいダイアルは、バルト海に眠っていた琥珀である。針葉樹の樹脂が数千年かけて化石化することで形成される琥珀。空気や光に触れると色が変化し、表面は赤褐色に近い色になるが、中心部は淡黄色となっており、アーノルド&サンは、この希少な中心部の色合いをダイアルに採用した。しかし、バルト海産の琥珀は、時計業界においてはまだまだ未開拓の素材。そのためブロックからシリンダーを取り出し切断した後、一つずつ検査。不完全な部分や、最も壊れやすい部分は排除し、堅牢性と美しさを満たした高品質の部分だけを選んだという。この神秘的なダイアルの下にセットされているのは、手巻きのA&S1000キャリバー。ムーブメントの厚さは2.7㎜と薄型だが、パワーリザーブは約90時間というスタミナを誇る。手巻き。径39.5㎜。SSケース。アリゲーターストラップ。3気圧防水。世界限定38本。予価374万円。

問い合わせ/アーノルド&サン公式サイト(英語版)

 

■アンジェラスの新作

クロノグラフ テレメーター

2023年に発表したパルスメーター搭載のクロノグラフ「クロノグラフ メディカル x マセナ ・ラボ」。そして昨年2024年に発表したセンターセコンド針のみで計測を行うモノプッシュクロノグラフ「インスツルメントドゥ ヴィテッセ60 セカンド クロノ」で、コアな時計好きの心を鷲掴みしているアンジェラス。同社の往年のクロノグラフをオマージュするシリーズに、第三弾となるクロノグラフが発表された。手巻き式のリューズにプッシュボタンがセットされたワンプッシュクロノグラフは、小ぶりなケース径37㎜。これは現行アンジェラスでは、最小サイズとなる。テレメーターとはクロノグラフと連動する計測機能の一つ。遠くを意味する「Tele」と、計算尺を意味する「Meter」を組み合わせたもので、特定の距離を計測するための機能だ。なんともレトロ感漂うダイアルはマットな質感のチタングレー。インデックスと針のみをゴールドとした控えめなラグジュアリー感も通好みだ。搭載するムーブメントは、自社製のキャリバーA5000。往年のクロノグラフ同様、コラムホイールと水平クラッチを採用する。手巻き。径37㎜。SSケース。カーフレザーストラップ。30m防水。世界限定25本。予価352万円。

問い合わせ/アンジェラス公式サイト(英語版)