2025.06.06

GP好きは見逃すな! 日本初で唯一! 「ジラール・ペルゴ」のブティックが大阪・心斎橋にオープン!

この日本にもっとも縁の深いスイスの時計ブランドが「ジラール・ペルゴ」だということを、皆さんはご存知だろうか。そして2025年4月24日(木曜日)、その日本初のブティック「ジラール・ペルゴ ブティック 大阪」が、心斎橋にオープンした。

これは時計好きには絶対に見逃せないニュース。時計好きのあなたが、関西を訪れるチャンスがあったら、ぜひ足を運んでほしい。

ここでは、この偉大な時計ブランドが誇るさまざまな製品、複雑時計やエングレービングやエナメル細密画など伝統技術を駆使したエクセプショナルな逸品から人気の「ロレアート」など数々の製品を、スイス本社によるブラック&ゴールドとウッドを基調にしてデザインされた2フロアのラグジュアリーなブランドの世界観、空気感を反映した空間の中で心ゆくまで眺め、吟味することができる。

1階フロア。入口すぐのショーケースには「スリーブリッジ」のトゥールビヨンの展示も。

「ジラール・ペルゴ」は、時計師ジャン=フランソワ・ボットがジュネーブで1791年に創業し、今年で234年もの長い歴史を誇る名門。シンプルな2針、3針時計からミニッツリピーター・トゥールビヨンのような複雑時計まで、あらゆる機械式ムーブメントを自社で設計&開発&製造するマニュファクチュールとして、スイスの時計業界でも特別な存在、名門であることは、時計好きのあなたならご存知だろう。

2階フロアには「ロレアート」のコーナーもある。

同社は懐中時計の時代、1889年にパリ万国博覧会で金賞を受賞した「スリー・ゴールドブリッジ トゥールビヨン、ラ・エスメラルダ」を筆頭に、当時から卓越した技術力で知られている。そしてこの「スリーブリッジ トゥールビヨン」は今も腕時計に受け継がれ、同社のアイコンになっている。また1966年、いち早く毎秒10振動=毎時3万6000振動の高精度モデル「ジャイロマティック HF」や、クォーツ式ムーブメントの開発に取り組み、現在のクォーツ式ムーブメントの1秒当たりの基本振動数「32,768 Hz」が、同社が1971年に発表したモデルに基づいていることは、時計業界の間では有名だ。

そして、1856年から現在もスイスの時計産業の中心地ラ・ショー・ド・フォンに本社工房を構える同社がこの名前になったのは1856年。日本は江戸時代の安政3年。3年前にアメリカのペリーが浦賀に来航して江戸幕府に開国を要求。この年、13代将軍だった徳川家定が篤姫と結婚した年。さらにアメリカ総領事のハリスが下田に駐在し日米修好通常条約の締結を要求した年だ。

「ジラール・ペルゴ」というブランド名は、時計師コンスタン・ジラールと妻マリー・ペルゴ、ふたりの名前を合わせたもの。それから4年後、今から165年前の1860年、妻マリーの弟であるフランソワ・ペルゴ(1834-1877)が時計を日本に売り込むために、何とスイス政府の外交官よりも先に来日して、横浜に自身の会社F.ペルゴ・アンド・カンパニーを設立。懐中時計や置き時計の販売や修理、宝飾品の輸入などを行っていた。 しかも彼は日本で亡くなり、今も横浜の外人墓地に眠っている。この展示を観ながら、彼の人生やジラール・ペルゴの製品について話が聴ける、できるのはここだけだろう。

時計Beginの読者の皆さんにぜひ観てほしい、フランソワ・ペルゴの「日本までの軌跡」。

場所は大阪の中心地・心斎橋。オープンを記念して期間限定で世界18本限定のオートオルロジュリー『ラ・エスメラルダ トゥールビヨン「シークレット」エタニティ エディション』が特別に展示されているからこちらもお見逃しなく。GPが誇る細部に宿る美の結晶、クラフツマンシップを間近で見られるチャンスだ。

SHOP DATA
店舗名 :ジラール・ペルゴ ブティック 大阪
住所: 〒542-0086 大阪市中央区西心斎橋 1-13-6
電話番号:06-6281-1791
営業時間 11 : 00 – 19:00 水曜定休

ジラール・ペルゴ 公式サイト

取材・文/渋谷ヤスヒト