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2025.07.10
ベル&ロス果汁100%の限定「BR-05」
ベル&ロスの人気仕様を、この1本にグッと凝縮
ミリタリーウォッチが持つ機能美に加え、都会的なスタイルでも本領を発揮するベル&ロスの腕時計。機能性の高さとデザインセンスの高さが人気のフレンチブランドから、これまでの“人気仕様”をぐっと凝縮した最新モデルが発表された。

「BR-05 スケルトン ファントム セラミック」。自動巻き。径41㎜。セラミックケース&ブレスレット。パワーリザーブ54時間。100m防水。世界限定500本。148万5000円。
それが写真の「BR-05 スケルトン ファントム セラミック」である。ベル&ロスのファンには、いまさらの解説になるかもしれないが、まずは時間軸にそって、このモデルに使われているキーワードを紐解いていこう。
まずは「ファントム」。“幻想”や“亡霊”といった言葉を連想させるファントムは、航空の世界ではお馴染み。レーダーに反応しない真っ黒のステルス戦闘機を思い浮かべる人が多いだろう。ベル&ロスのファントムも「オールブラック」という点では同じコンセプトを持っている。
ベル&ロス初のファントムは、2007年に誕生。“角の中に丸”という、時計業界では極めて斬新なケースフォルムを定着させた「BR-01」から登場した「BR-01 ファントム」である。軍用ステルス航空機「F-117」を象徴するようなオールブラックのケースが特徴であったが、この時は現在のモデルようにセラミックケースではなく、SSケースをPVDでブラックにコーティングしたものであった。
次のキーワードは「BR-05」。「BR-01」から始まり、ひとまわり小さな「BR-03」へと続くベル&ロスの角形時計の印象は、航空機のコクピットの計器を思わせるミリタリー色が強く反映されており、その無骨さが人気の理由であった。そのBRシリーズに、都会的なスタイリッシュな要素を加えて発表されたのが、2019年に発表された「BR-05」である。誕生からわずか6年で、同社の看板モデルへと成長した。
その「BR-05」に初めて「スケルトン」が加わったのは、2019年9月に開催されたオンリーウォッチのために製作されたゴールドケースの特別モデル「BR-05 スケルトン ゴールド ブルー」である。のちにゴールドケースをSSケースに変更したモデルが、限定500本で発売された。
最後のキーワード「セラミック」については、ベロ&ロスが時計の素材としてセラミックを定着させた功労者といっても過言ではない。ケースの四隅をビスが貫通するという特殊な構造であるにもかかわらず、角形ケースをセラミックで実現。「BR-05」シリーズに関しては、2024年に初のセラミックモデルが「BR-05 ブラック セラミック」が誕生した。
この「BR-05 ブラックセラミック」と同じタイミングで発表されたのが、やはりオールブラックのセラミックケースをまとったスケルトン仕様の「BR-05 スケルトン ブラック セラミック」と、世界限定500本の「BR-05 スケルトン ブラック ラム セラミック」の2モデル。
今回紹介する最新作の「BR-05 スケルトン ファントム セラミック」は、上記の2モデルと非常に近い外観を持っているが、インデックスの色が異なっている。昨年の「BR-05 スケルトン ブラック セラミック」のインデックスはホワイトのスーパールミノバ、「BR-05 スケルトン ブラック ラム セラミック」のインデックスは、グリーンのスーパールミノバ(C5)。対して、今回の新作ではグレーのスーパールミノバが採用されており、よりブラックモノトーンが強調されている(いずれも暗闇ではグリーンに発光)。

ラバーストラップタイプもラインナップ。134万2000円。
ベル&ロスの共同創業者兼クリエイティブディレクターであるブルーノ・ベラミッシュが「控えめでありながらも存在感を放つ」と語るように、オールブラックでありながらも、光の受け方によって、さまざまなブラックの表現力を楽しめるのが、最大の魅力だ。
文字盤の中央プレートにはブラックで着色したサファイアクリスタルを採用。その下に見えるのは、ロジウム仕上げのスケルトンムーブメントだ。文字盤はマットブラックのフランジで縁取られており、グレーのインデックスはこのフランジ部分に固定することで浮かんでいるようにセットされている。
ブラックのスーパールミノバは、スケルトン加工された時針と分針にも塗布されており、明所ではブラック、暗闇ではグリーンという視覚効果を生み出している。また秒針はロジウム仕上げされており、ブラックのワントーンでありながらも、さまざまな異なる仕上げが施こすことで絶妙なコントラストを楽しむことができる。
ブラックセラミックのケースやブレスレットも、全面に強めのヘアライン仕上げ(サテン仕上げ)を施すことで、セラミックでありながらも金属のような質感も味わえるのが面白い。“丸の中に角”を主張するベゼル部分は、斜めにカットされた面取り部分とビスだけを鏡面仕上げにしてフォルムを強調。
ブレスレットにおいては中央のコマだけを鏡面仕上げにしてメリハリを出すなど、ベロ&ロスならではのセンスの高さを、見れば見るほど感じることができる。新作「BR-05 スケルトン ファントム セラミック」は、ファン待望「待ってました!」の1本と言えるだろう。
問い合わせ/ベル&ロス公式サイト
文・構成/市塚忠義