2025.09.26

IWCシャフハウゼンが正規ヴィンテージウォッチの販売を銀座ブティックで開始

安心8年保証の「IWC.Curated.」とは?

真の実力を持つ硬派時計メゾンの筆頭、IWCシャフハウゼンは、新品の現行品に加え、150年以上の歴史の中で築き上げてきたヴィンテージウォッチの販売も本家自ら開始することが決まった。

ちなみに本件とは直接関係ないが「IWC」のブランド名はこれから「IWCシャフハウゼン」に変わる。時計のダイアルをよく見れば、確かにそこには「International Watch Co. SCHAFFHAUSEN」の文字が刻まれていた。「IWCシャフハウゼン」が昔から正式名だったというわけだ。

さて、話を戻そう。IWCシャフハウゼンはIWCミュージアムのエキスパートが選び抜いた時計に「IWC.Curated.」というラベルをつけて展開する。販売は、世界のいくつかの店舗に限定されるが、日本(銀座)のブティックがその中に選ばれているのは嬉しい限りだ。

この「IWC.Curated.」のラベルがついた時計の全ては、同社のヴィンテージ時計技師によって入念な検査と修復が施されたもの。よってIWC. Curated.ウォッチには認定書に加え、IWCシャフハウゼンの国際限定保証が付属しており、保証は登録時に8年間に延長することができるという。

ヴィンテージウォッチ購入の際、その後のアフターサービスを心配しない時計愛好家は、まずいない。良心的なヴィンテージウォッチの専門店においても、保証期間の相場は半年から1年。個人売買であれば「現状販売」が当たり前で、ギャンブル的な駆け引きは避けられない。

その点、「IWC.Curated.」の8年保証は、これから長くその時計と付き合っていきたいものにとって、時計購入の決定打となるものだ。昨年、IWCミュージアム館長のデイヴィッド・セイファー氏にインタビューした時、こうしたヴィンテージウォッチを取り扱う構想があるという話をしていたが、こんなにも早く実現するとは正直思ってもいなかった。

歴史学者でもあるデイヴィッド・セイファー氏は、今回の正式リリースの中で、次のように語っている。「IWC.Curated.によって、私たちはIWCシャフハウゼンの伝統を形づくって きた時計を手にすることができる特別な機会を、世界の時計愛好家の皆さまにご提供したいと思いました。こうした時計がどのような過去をたどってきたのかに想いを馳せながら、新しいストーリーを紡ぐことができるよう、心を込めて準備するのが私たちの務めです」。

「IWC.Curated.」として販売される時計は、まずIWC本社にあるミュージアムのスペシャリストによって厳選され、その後に徹底した修理が行われる。担当するのは、歴史的な時計の修理やオーバーホールに関して何十年もの経験を持つ、熟練のヴィンテージ時計技師。

交換する純正部品に関しては、可能な限り当時の部品を使い、オリジナルの状態に近づけていく。ちなみにIWCシャフハウゼンは、その時計が本物である限り「古すぎる」という理由で、時計の修理を断ることはない。どんな年代モノであっても、シャウハウゼン本社で修理を受け付けている。

日本のIWC銀座ブティックがシャウハウゼンの販売店舗として選ばれたと先述したが、他の販売店舗に関してもう少し詳しく書くと、当面の間はスイス(シャウハウゼン)、イギリス(ロンドン)、アラブ首長国連邦(ドバイ)に日本(銀座)を加えた4店舗に限定される。

数本、数百本を製造する現行モデルと違い、ヴィンテージウォッチは同じもの(コンディション)が2つとない。腕時計の購入は、「出会い」や「タイミング」が重要だと言うが、運命のヴィンテージIWCウォッチに出会うためにも、こまめにIWC銀座ブティックをチェックしておきたい。

では最後に、実際にどんな時計が「IWC.Curated.」として選ばれているのか、その参考商品を見ていこう。

1952年に英国空軍のためにつくられたマーク11(参考商品)。

ジェラルド・ジェンタがデザインしたオリジナルのインヂュニアSL(参考商品)。

インヂュニアSL オートマティック(参考商品)。

IWCシャフハウゼン初となる永久カレンダーを搭載した1985年製のダ・ヴィンチ・パーペチュアル・カレンダー・クロノグラフ(参考商品) 。

問い合わせ/IWCシャフハウゼン公式サイト

文/市塚忠義