2026.04.02

キングセイコーの「VANAC」から、とにかく軽い3兄弟

全身で輝くフルチタンモデルに注目!

「キングセイコー VANAC」。左からHKF001J、HKF002J、HKF003J。自動巻き。径41㎜。ケース厚14.3㎜。10気圧防水。チタンケース&ブレスレット。各47万3000円。

2022年、約50年ぶりに復活を遂げたキングセイコー。かつての傑作モデルに現代的なアプローチを加えて蘇らせるその手腕に、オリジナルのキングセイコーに熱狂したファンはもちろん、20代、30代といった新世代の時計ファンまでを取り込んで、時計業界ではいま最も注目度の高いブランドとなっている。

初代キングセイコーが誕生したのは、1961年。そのキングセイコーのルーツを辿ると、東京・亀戸に辿り着く。1937年、「精工舎」からウオッチ製造部門として独立した「第二精工舎」によってキングセイコーは誕生したのだ。

しかし、この亀戸工場の歩みは、茨の道となる。太平洋戦争により、時計の生産は年々減少。戦災により壊滅状態となった亀戸工場は、疎開先の長野県諏訪に一時的に拠点を移した。その後、長野県・諏訪にて「諏訪精工舎」が誕生する。

この「諏訪精工舎」から圧倒的な精度を誇るグランドセイコーが誕生したのは、有名な話だ。東京生まれのモダンなキングセイコー、そして究極の精度を求めたグランドセイコー。この両者が互いの技術を磨き上げながら、時計史に刻まれる傑作時計を生み出していったのだ。

現在、キングセイコーのラインナップは、2代目キングセイコーを模範とした「KSK」シリーズ、1960年代のデザインからインスピレーションを得た「KS1969」シリーズ、そして1972年の多面ケースをオリジナルとする「VANAC」シリーズの3本柱。

今回のニュースは、その「VANAC」に、新たな3つのモデルが誕生したこと。「VANAC」最大の特徴である多面形状のケースとブレスレットに、軽量なチタン素材を採用した新モデルが加わった。

新しいチタン素材の「VANAC」は、実際に時計を持って軽さを確かめるまで、それがチタンケースだとは、気がつかないだろう。チタンならではのグレートーンは生かしながらも、多面形状を巧みに生かして、広範囲にわたり徹底的な鏡面仕上げが施されている。

ステンレススティールより約40%も軽いチタンケースに加え、コマのピッチが短く、しなやかにフィットするブレスレットにより、長時間装着していても疲れない抜群の装着感を実現している。

新しいチタンモデルには、3つのダイアルカラーが用意されている。3つのダイアルに共通するのは、ダイアル中央から放射状に広がるパターンと、水平方向のストライプパターン。これは地平線まで広がる東京の都市景観と、この都市の交通機関を支える高速道路のスピード感から着想を得ているという。

ダイアルカラーはいずれもドライバー目線で、「薄明の静かなる地平線=パープル」、「無機質で都会的な高速道路の構造美=グレー」、「東京の夜を車が駆け抜ける時の疾風=ブラック」の3色が採用されている。

この疾走感にあふれたダイアルにおいて、もうひとつ存在感を放っているのが、 インデックスの役割を果たすリング状の別体パーツである「インデックスリング」だ。これは1970年代の「VANAC」のベゼルに着想を得ており、ダイアルに立体感を与えるだけでなく、時目盛と時分針にルミブライトを施したことで、暗闇でも高い視認性を実現している。

12時位置のインデックスには「VANAC」の「V」がデザインされているが、規則正しく動く秒針をよく見て見ると、そのカウンターウェイトにも「V」をかたどったシルエットが取り入れられており、さりげなく「VANAC」らしさを伝えているのもポイントが高い。

また搭載するムーブメントは、長い持続時間と安定した精度を兼ね備えたメカニカルムーブメント「キャリバー8L45」。セイコーの現行メカニカルムーブメントとして最も安定した精度(日差+10秒~-5秒)と、約72時間の長いパワーリザーブを兼ね備えており、その姿はシースルーバックから鑑賞することが可能だ。

価格は47万3000円、2026年7月10日(金)に発売予定となっている。

問い合わせ/キングセイコー公式サイト