2018.05.28

エル・プリメロに無限の可能性“古典VS革新”ゼニスのクロノバトル!【博士と助手の新作時計 2018 ガチンコ対決!】

昨年の話題作100分の1秒クロノ「デファイ」は多彩な素材を展開。
ヴィンテージなフライバッククロノは、外装の仕上げと素材に古色を増す。

博士「黒く硬質なソリッド感」

デファイ エル・プリメロ21
複雑なファセットカットを硬質素材で再現。ブレスもコマ間がしっかりと詰まり、ソリッドな印象が強い。全体はサテン仕上げだが、エッジに施すポリッシュでフォルムが際立つ。自動巻き。径44㎜。セラミックケース&ブレスレット。170万円。3月発売予定。

ビス留めの裏蓋もセラミック製。サファイアクリスタル越しに毎秒100振動を刻む第2のテンプが見える。

助手「古色に染まるフライバック」

パイロット クロノメトロ Tipo CP-2 フライバック
カイレリ モデルの愛称を持つ、1960年代製パイロット・クロノをブロンズケースで再現。当時軍が要求したフライバック機構も搭載する。ストラップ素材にも凝り、経年変化が楽しめる。自動巻き。径43㎜。ブロンズケース。ヌバックストラップ。91万円。発売中。

右/シースルーバックのフレームはチタン製。左/ヴィンテージ感のあるケース。

デファイはハイテク、復刻は古典的素材で

助手 ゼニスは今年も、レマン湖に浮かべたボートで、プレ・バーゼルを開催しました。一足先にお披露目になったのは、やはり得意とするクロノグラフの新作でした。

博士 昨年、時刻表示と秒・分積算を司る10振動のクロノグラフに、毎秒100振動による100分の1秒クロノを統合して大きな話題となった「デファイ エル・プリメロ21」は、色と素材とでそのバリエーションを増やしてきた。中でもブラックのフルセラミックが秀作だった。ゼニスではセラミック製ブレスは、このモデルが初。漆黒でソリッド感が高い外装との対比で、軽快なフルオープンのダイヤルが一層引き立っている。

助手 革新ムーブにハイテク素材の組み合わせってわけですね。だったらヴィンテージな復刻は、古典的な素材で勝負です。1960年代にイタリア海軍と陸軍のパイロット向けに製作されたモデルに範を採った「クロノメトロ Tipo CP-2」が、ブロンズケースで登場しました。文字盤もベルトもヴィンテージ加工されているのがお洒落。2カウンターのフライバックという機構にも惹かれます。

商品の問い合わせ/LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス Tel.03-5524-6420

[時計Begin 2018 SPRINGの記事を再構成]
写真/岸田克法 文/髙木教雄 構成/市塚忠義