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2019.12.25
ゼニスの裏本命は3針自社製ムーブメント【人気時計ブランドの本命と裏本命】
3針自社製ムーブメント
発表から25年を経て進化し続ける
ゼニスのムーブメントと言えばあまりにも“エル・プリメロ”が有名だが、クロノグラフにこだわらなければ3針の“エリート”もいい。自社製ながらこなれた価格も魅力だ。
時計史に残る怪物クロノの陰で磨き続けてきた3針の傑作
3万6000振動の超ハイビートで高精度を叶えた“エル・プリメロ”は、1969年の誕生以来ずっとゼニスの屋台骨を支えてきた自動巻きクロノグラフ・ムーブの大傑作。時計ファンなら誰しも一度は手に入れたいと願うことだろう。
しかしゼニスにはもう1つ“エリート”という名機もある。こちらはエル・プリメロをもとに’94年に同社が初めてCADで設計した超薄型3針自動巻きムーブ。信頼性はすこぶる高く、現在も同社3針モデルの主力として活躍している。もちろん絶え間なく改良が加えられており、「デファイ クラシック」が積む“エリート 670SK”では遂にアンクルとガンギ車がシリコン製となり、摩擦の飛躍的な低減と高い耐磁性能を実現。時計ツウを気取りたいのであれば、「あえての3針ゼニス」もアリだ。
本命
誰もが思いつくのはエル・プリメロ搭載クロノだけど…
裏本命
改良を続ける自社ムーブ、信頼の高い3針で価格も魅力
ココに注目
エリートも見せるムーブメントに
エリートがフルスケルトンでメカニズムの全貌をさらけ出したのは今回が初。ローターをはじめ、至るところにブランドのシンボルである星を形取り、実にスタイリッシュに仕上げた。
シリコンアンクル、ガンギ車を採用
搭載する「エリート 670 SK」の"SK"はシリコンの略で、その名の通りアンクルとガンギ車にシリコンを採用。これにより脱進効率が飛躍的に高まり、耐磁性能も大幅にアップした。
[時計Begin 2019 AUTUMNの記事を再構成]
文/吉田 巌