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2019.12.22
ロングセラーの傑作時計を選べば後悔ナシ!【一生モノとその理由】
10年以上変わらず愛される、完成された意匠
長年ニーズが絶えないのは、逆にいうと“消える理由”、欠点がないからで、それは普遍性ともいえる。時の重みに耐えてきたデザインの底力は何より偉大で、じっくり長く付き合うのにふさわしい。
時を超えて支持されるデザインこそ“本物”
毎年数多くの新製品が登場し、さまざまなブランドがしのぎを削る時計市場で、ひとつのモデルが長期にわたり愛され続けるのは貴重な事例といえよう。こうしたロングセラーは、偶然そうなったわけではなく、それぞれにちゃんとした根拠がある。それは“一生モノ”のコードそのものだ。
その筆頭は、完成されたデザイン。誕生当初から足し算も引き算も不要な究極的バランスを備えていることが着実に人々を魅了し、満足させる。
ただ、それには高度なテクニックが必要だ。その核心を理論的に解明し、体系化して世に広めたのがドイツの歴史的美術学校・バウハウス。同校の理念を継承するドイツブランド、ユンハンスやノモス グラスヒュッテの代表作は、機能性に即した形状が追求され、ユニバーサルデザインの本質が宿る。
一方、スイスのIWCも、拠点がドイツに近いこともあり製品には研ぎ澄まされたミニマリズムが通底する。フランク ミュラーのカサブランカはアール・デコ調の意匠を普遍的美しさに昇華した傑作で、発売25年を経てなお、快進撃中である。
Since 1998〜
ドレッシィな趣でスーツにも合う2つ目クロノ
Since 1994〜
機能性と美しさを兼ね備えた極上のシェイプ
Since 1990〜
グラスヒュッテに根付く、バウハウス系ブランド
Since 1961〜
バウハウスの巨匠が手がけたミニマル時計
[時計Begin 2019 AUTUMNの記事を再構成]
文/川口 哲郎 構成/TAYA