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2021.12.04
チューダーがシルバー925を採用した理由は?
オープンケースバックにした上に
シルバー925を採用した理由は?
ブラックベイが、初めてプレシャスなメタル素材をまとった。白く輝くその正体は、今では他にあまり例がないシルバー合金”925”。シースルーバックも採用し、自社製キャリバーの姿を露わにした。
白い輝きを長く保つ独自のシルバー合金ケース
ウォッチズ&ワンダーズジュネーブでの発表モデルの中にも、むろん注目作はある。この「ブラックベイフィフティ‐エイト925」は、その1つ。モデル名にある「925」とは、銀を92・5%含む合金を意味し、スターリングシルバーの名で広く知られる。懐中時計の時代にはケース素材として多用され、腕時計になってからも散見されたが、今ではほとんど使われないのは、SSやWGとは違い酸化・硫化して黒ずんでいくから。しかしチューダー曰く、「このモデルで使用するシルバー合金は極めて安定しており、表面の変化を最小限に抑えている」。
一般的なスターリングシルバーは、残り7・5%に銅を用いているが、チューダーは、それとは異なる金属を組み合わせたのだ。その独自のシルバー925ケースは、「光沢が時間の経過とともにわずかに鮮やかさを失う可能性はあるが、従来のシルバーウォッチやジュエリーのイメージとしてある変色や黒ずみは起こさない」という。
シルバーの魅力は、SSでは得られない明るい輝き。しかも貴金属の1つではあるが、チューダーの価格帯から大きく外れることもない。そして「ブラックベイ初のプレシャスメタル製ケースをリリースするにあたり、さらなる楽しみを見出してもらいたかった」と、シースルーバックが採用された。
ダイヤルやベゼルの色違いではない、一層の価値ある新作の投入で、ブラックベイは選択の幅を広げた。
ブラックベイフィフティ-エイト925
シルバー合金ならではの白い輝きは、ブラッシュ仕上げでより際立つ。ダイヤルとベゼルは、ブラウンとグレーが混ざったトープカラーを初採用。シックでお洒落な色味が、プレシャスメタルによく似合う。ファブリックストラップも、同色に仕立て上げた。自動巻き。径39㎜。シルバー925ケース。ファブリックストラップ。49万600円。
既存のブラックベイと同じ200m防水を保持したままシースルー化。サファイアクリスタル越しにサンドブラストを施したCal.MT5400の雄姿を覗かせる。
[時計Begin 2021 autumnの記事を再構成]