2022.04.27

オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク」が入手困難なワケ

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新世代モデルついに誕生!

ロイヤル オーク“ジャンボ”エクストラ シン/搭載ムーブメントが新キャリバーに。初代のダイヤルカラーをPVDで忠実に再現した、その色を名付けて「ナイトブルー、クラウド50」。ケース厚は初代と同じ8.1mmと極薄。自動巻き。径39mm。SSケース&ブレスレット。385万円。

 

薄型ムーブと入念な仕上げでSS時計をラグジュアリーに

ビス留めした八角形ベゼル、ケースと完全統合したブレスレット、プチタペストリーのギヨシェダイヤル……。後に多くの他社が手本とした「ロイヤル オーク」のデザインを手掛けたのは、ジェラルド・ジェンタであることを時計ファンなら周知のことであろう。

その初代が誕生したのは、1972年。そして今日に至る50年の間、オーデマ ピゲは多彩なムーブメントで、多くのバリエーションを展開してきた。その中にあって、初代の姿をほぼそのまま受け継ぐロイヤル オーク”ジャンボ”エクストラ シンは、ファンには特別な存在である。さらに言えば、ムーブメントも初代が搭載した薄型自動巻きの名機キャリバー2121を継承してきた。

ロイヤル オークは、薄型ムーブメント搭載による極薄のケースでスポーツウォッチをエレガントにし、ポリッシュとサテンとに仕上げ分けて特徴的なフォルムを立体感豊かに際立たせたことで、SS時計を高級化した。薄いムーブメントの組み立ては、困難。さらに薄いケースの仕上げ分けは丁寧な手作業が不可欠であり、ロイヤル オーク“ジャンボ”エクストラ シンは、超人気モデルでありながら生産数を増やすことができず、入手が極めて難しい存在であった。

そして昨年、キャリバー2121の製造中止を発表。ついに”ジャンボ”は、幻の存在になる……かと思われたが、新たな薄型自動巻き搭載で、新世代”ジャンボ”が登場した。そのケースは、やはり入念な手仕上げで美観を湛え、ダイヤルのギヨシェも19世紀製の機械で彫っている。手間と時間がかかる新”ジャンボ”は、だからこそ美しき高級感に溢れ、一方で生産数は限られて入手困難は続く。

 

新作のバリエーション

オートマティック 37mmも新型Cal.5900搭載で一新。外装も進化させた。自動巻き。径37mm。SSケース&ブレスレット。280万5000円。

フルYGの”ジャンボ”は、ケースと同色のスモークダイヤルが実に美しい。自動巻き。径39mm。18
KYGケース&ブレスレット。814万円。

ロイヤル オークなんでもQ&A

Q1 最初から人気だった?
1972年の誕生時、イタリアとドイツ、フランス、アジア各国に輸出されるも、売上本数は492本と振るわなかった。しかし時計愛好家の心は確実に掴んだ。

Q2 発売当時の価格は?
誕生当時SSで複雑な形状を作るには、今より遥かに時間がかかったため、販売価格は3650スイスフラン(2200ドル)と、ゴールドウォッチよりも高価だった。

Q3 デザインモチーフは?
ジェラルド・ジェンタ曰く「子どもの頃に見た8本のボルトがついた潜水士用安全ヘルメットがモチーフ」。ガスケットをベゼルでサンドする構造も、同じ由来。

写真の右は実際の初代モデル。左はジェラルド・ジェンタによる最初のスケッチ。ほぼそのまま製品化されていると分かる。彼は一晩で、このスケッチを描き上げた。

Q4 ブレイクしたきっかけは?
イタリア市場を狙って開発したが、流行がフェミニンに移行していたため振るず。しかし1977年に一回り小さな35mmゴールドモデ生で大ト作に。

Q5 なぜ沢山作れない?
ブレスレットだけでもパーツ点数は、154個。ケースとベゼルを含め、外装すべてを手作業で仕上げ分けるには162工程が必要で、手間と時間がかかる。

Q6 タペストリーは何のため?
タペストリーを成す正方形は四角錐を切り取った形状で、光を様々な方向に反射して輝きを増す。また溝の部分も、同じ形状の集合体になっている。

Q7 なんで39㎜でジャンボ?
Cal.2121は直径28.8mmと大型。かつ薄いケースを高防水にするためにケース径は36mm以下が主流の当時としては大型の39mmとなり、ジャンボと呼ばれた。

 

問い合わせオーデマ ピゲ ジャパン

[時計Begin 2022 SPRINGの記事を再構成]

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