2022.05.06

角型時計の100年選手!カルティエ「タンク」

アール・デコとモダンデザインの先駆

スーツにはもちろんのこと、デニムジャケットにも似合う──「タンク」は、シンプルな角型のフォルムやローマ数字によるクラシックでエレガントな印象とともに、男っぽい力強さを漂わせる。それもそのはずモチーフになったのは、ズバリ戦車=タンクなのだから。生みの親は、3代目ルイ・カルティエ。彼は1917年、戦車を真上から見た形から、四角いダイヤルを囲むフレームの両サイドを伸ばしてラグを形成するフォルムを思いついた。その最初の草案は、たった4本の直線で描かれていたという。

当時は装飾的なアール・ヌーヴォーの全盛期。「タンク」は、それとは真逆のシンプルで幾何学的なアール・デコをいち早く実践し、腕時計の新時代を開いたのだ。

 さらに「タンク」には、ルイ・カルティエの高い美意識が込められている。彼は、腕時計には必要不可欠なストラップとケースとのデザイン的融合を図ったのだ。角型ケースから上下に伸びる縦枠の延長線上にストラップが調和する。

現在、ケースとブレスレットの完全統合を多くのブランドが試みているが「タンク」はその先駆け。左のモデルのようにブレスレットも、ケースと違和感なく融和する。腕に着けるという機能を美しくデザイン化した「タンク」は、モダンデザインの傑作。

そのフォルムは、時代と戦ったアンディ・ウォーホルのような芸術家や、文字通りの戦う男ボクシングヘビー級王者モハメド・アリらを魅了した。ストラップが太いタンクは、実はマスキュリンでもあり、男たちの闘争心を刺激する。

1921年製オリジナル・モデルはこちら!

最初期の「タンク」のケースは、プラチナ製。表面は今と違ってヘアライン仕上げとなっていて、より力強い印象である。ローマ数字や線路型分目盛りのデザインは、現行モデルと同じ。一方、針はブルースチール製のブレゲ針を用いていた。ムーブメントは、ルクルト製。

豊富なバリエーションも魅力!

大きめのスモールセコンドが目を惹く「タンク MC」は、自社製Cal.1904-PS MCを搭載。ケースサイドも太く設えられ、より力強い雰囲気を湛えている。自動巻き。ケース44×34.
3mm。SSケース。アリゲーターストラップ。86万9000円。

独自の光発電技術ソーラービート™を初搭載した「タンク マスト」。ローマ数字を型抜きし、その下の光発電素子に光を導く。SDGsを実践する1本。クォーツ。ケース33.7×25.5mm。SSケース。非動物性素材ストラップ。32万5600円。

1970年代の「レ マスト」ウォッチから想を得て昨年誕生したSS製「タンク」の新コレクション「カルティエ タンク マスト」は、手頃な価格帯。角型ケースと完全統合されたブレスは、ストラップと工具なしで交換可。自社製Cal.1847 MC搭載。自動巻き。ケース41×31mm。SSケース&ブレスレット。48万9500円。

大きめのスモールセコンドが目を惹く「タンク MC」は、自社製Cal.1904-PS MCを搭載。ケースサイドも太く設えられ、より力強い雰囲気を湛えている。自動巻き。ケース44×34.<br /> 3mm。SSケース。アリゲーターストラップ。86万9000円。
独自の光発電技術ソーラービート™を初搭載した「タンク マスト」。ローマ数字を型抜きし、その下の光発電素子に光を導く。SDGsを実践する1本。クォーツ。ケース33.7×25.5mm。SSケース。非動物性素材ストラップ。32万5600円。
1970年代の「レ マスト」ウォッチから想を得て昨年誕生したSS製「タンク」の新コレクション「カルティエ タンク マスト」は、手頃な価格帯。角型ケースと完全統合されたブレスは、ストラップと工具なしで交換可。自社製Cal.1847 MC搭載。自動巻き。ケース41×31mm。SSケース&ブレスレット。48万9500円。

 

お問い合わせ:カルティエ カスタマー サービスセンター

[時計Begin 2022 SPRINGの記事を再構成]