2025.06.12

世界初の反転式ワールドタイマー! 新CEOが見据えるレベルソの新たな地平

2タイムゾーン“デュオ”の進化系

【ジャガー・ルクルト/レベルソ・トリビュート・ジオグラフィーク】既存のデュオのムーブメントを最低限の工程数でワールドタイマー化。背面の開口部にはめ込んだサファイアガラスの中央に丸いくぼみを作り、レーザー加工とラッカー装飾による世界地図を浮かび上がらせた。手巻き。ケース49.4×29.9mm。SSケース。カーフストラップ(カーフ&キャンバスストラップ付属)。3気圧防水。330万円。

【ジャガー・ルクルト/レベルソ・トリビュート・ジオグラフィーク】既存のデュオのムーブメントを最低限の工程数でワールドタイマー化。背面の開口部にはめ込んだサファイアガラスの中央に丸いくぼみを作り、レーザー加工とラッカー装飾による世界地図を浮かび上がらせた。手巻き。ケース49.4×29.9mm。SSケース。カーフストラップ(カーフ&キャンバスストラップ付属)。3気圧防水。330万円。

「今年は、レベルソをアイコンとしてより強く位置付ける1年になります」

リモートでのインタビュー冒頭、ジャガー・ルクルトのジェローム・ランベールCEOは、そう力強く宣言した。「我々は1931年の誕生以来、50以上のレベルソ専用キャリバーを開発してきました。その中でも注力したのが、1991年のレベルソ60周年を記念し、2000年まで順次製作された、それぞれ異なるコンプリケーションが備わる6つの記念モデルです。うち2つの機構を今年、再解釈しました」

「レベルソは90年以上、進化を続けるアイコンです」

【ジェローム・ランベール氏】1996年にジャガー・ルクルトの財務部門に加わり、2002年にCEOに就任。2013年に退任するまでメゾンを大躍進させた。モンブランCEO、リシュモン・グループCOO(最高執行責任者)を経て、今年ジャガー・ルクルトCEOに復帰。

1つは9つの特許を取得したミニッツリピーター。そしてもう1つが、1998年に発表された“ジオグラフィーク”である。オリジナルは背面側に「マスターシリーズ」にあるのと同じ窓表示の都市名をボタンで操作すると、針がその都市の現在時刻を示す仕組みだったが、それが今回、ご覧の通りワールドタイマーに再解釈された。「都市名は回転リングではなく、ケースの裏蓋に直接刻印することで、他社との差別化を図りました。さらに表面のダイアルには、新設計のグランドデイトを搭載しています。これは1の位と10の位のディスクが同一面上になるよう設計し、特許を取得しました」

薄くエレガントな角型ワールドタイマー

搭載するCal.834は、両面に複雑機構を備えながら6.07㎜厚という薄さを実現。反転式ケースも11.14㎜厚と薄い。裏蓋に直接刻印した24の都市名もクッキリとして読みやすい。

小さなスペースにグランドデイトを組み込むため、1の位のディスクに爪を設け、10日分動く度に10の位のディスクを押し進める構造を考案した。「ジャガー・ルクルトは技術力と表現力に長けています。これからもそれらを発展させ、ユニークな独自性を発揮していきます」

ジャガー・ルクルト公式ウェブサイト

[時計Begin 2025 SUMMERの記事を再構成]

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