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2025.06.14
日差、否、年差±20秒!! グランドセイコーが異次元の高精度を実現
高精度へのあくなき追求
ゼンマイの力で発電し、その電力で水晶振動子とICとを動かして制御する──機械式とクオーツ式のハイブリッド、スプリングドライブが今年、超高精度に進化した。既存のグランドセイコー用スプリングドライブキャリバー9R系も、月差±10~15秒と十分に高精度であったが、それをはるかにしのぐ“年差”±20秒を実現したのだ。

新開発のCal.9RB2は、温度補正機能に加え、水晶振動子とICを真空密封することで湿度・静電気などの影響を最小限に抑えている。またスプリングドライブとしては初めて緩急スイッチを装備した。
実はクオーツ式では、既に年差±10秒をかなえていた。スプリングドライブとしては、キャリバー9RA系から採用している温度補正機能などを継承。水晶振動子の加工方法や真空パッケージに搭載される新設計のICを採用し、パッケージング工程を改善することで、年差±20秒が達成された。これを名付けて、スプリングドライブU.F.A.(Ultra Fine Accuracy)。
ゼンマイ駆動式としては異次元の高精度を実現した新キャリバーは、37㎜の小ぶりなケースに搭載。その素材は、独自のブライトチタンで、小さく軽く、傷にも強い。この「SLGB003」は、使いやすすぎると言える。
諏訪・霧ヶ峰高原の樹氷を表現

【グランドセイコー/SLGB003】Cal.9RB2が潜むダイアルは、型打ちとシルバーがかったブルーの色味で清々しい空気の中の樹氷を表現した。自動巻きスプリングドライブ。径37mm。チタンケース&ブレスレット。10気圧防水。151万8000円。
[時計Begin 2025 SUMMERの記事を再構成]
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