ロジェ・デュブイの原点に捧げる左右の翼

創業30周年を機に帰還したバイレトログラード機構

【ロジェ・デュブイ／エクスカリバー モノバランシエ バイレトログラード カレンダー】ダイアルは、立体的な７層構造。外周には、2000年代初頭にメゾンがメンズウォッチに初めて用いたMOPをインサートした。自動巻き。径40mm。18KPGケース。カーフストラップ。10気圧防水。予価918万5000円。11月発売予定。

ダイヤルの左右に並ぶ2つのレトログラード機構は、右が月表示、左が曜日を示す。この機構は1989年に創業者であるロジェ・デュブイ氏と、後にアジェーノを設立するジャン-マルク・ヴィダレッシュ氏との共同開発で誕生し、特許を取得。そしてメゾン創設時のファーストモデルの1つに組み込まれた。このロジェ・デュブイ氏の原点たる”バイレトログラード”が、創業30周年の節目を機に、レギュラーモデルに復帰した。

強いカーブをつけた各レトログラードの弧状の帯は、左右から幅をテーパードさせていることも相まって、まるで翼のよう。このスタイルも、英数字のフォントも、ヘリテージの継承である。そしてその内側はオープンワークとし、カムやレーキ（櫛歯）、スプリングといったメインパーツの姿を見せることで、現代的にアップデートしてみせた。

搭載のキャリバー840は、むろんジュネーブシール取得済。ケースバックから見える姿は、全パーツに行き渡る伝統的な手仕上げに加え、ジュネーブ様式に則った有機的な曲線で分割したフィンガーブリッジをはじめ造型も美しく、いつまでも見飽きない。

ロジェ・デュブイ 公式ウェブサイト

[時計Begin 2025 SUMMERの記事を再構成]

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