2025.11.28

セラミック進化中!どんな色も出せる!?、迷彩柄!? メタルと融合!?

【学ぶぞ、本格時計】パーツで分けて、すべてを理解しよう!

なんとなくは分かっているけど、人には説明できない……。そんな時計の専門用語を一度しっかりマスターすれば、本格時計の真の価値が見えてくるはずだ!

[ケース・外装編]
ケースの表現力はこの素材にかかっている!?【進化系セラミック】

他ブランドを圧倒するセラミックの最終兵器的技術

「この技術は、4年ほど前に完成していました。発表のタイミングを見計らっていたら、他社から似たような技術が登場し、それなら他にはできない表現を示そうと、マジックセラミックを採用したモデルを発表しました」  6月末に11年ぶりに来日したウブロの研究開発ディレクターのマティアス・ビュッテ氏は、自信満々の表情でそう語ってくれた。

発色が難しい鮮やかなレッドやイエローなどのカラーセラミックを他に先駆けて開発してきたウブロ。その技術開発をリードしたのがビュッテ氏。セラミックのみならず、独創的な複雑機構や、セラミックと18金を融合させ耐傷性を高めたマジックゴールド、ゴールドをクリスタル内で結晶させるゴールドクリスタルなども彼の業績だ。 「マジックセラミックは、どんな色も、どんな組み合わせも、どんなデザインも実現可能。ケースやベゼルはもちろん、文字盤に採用する可能性もある」

特許出願中のため、詳細な説明はされなかったが、開発に10年を費やしただけあって、レッドセラミック以上の技術的困難がクリアされている。 「色によって温度や圧力のかけ方、用いるガスや金属成分の種類や量も異なる。単純に何工程とは言えないが、全ての環境を調整し、慎重に進める必要がある。ただし、ブラックとの組み合わせだけは、まだ研究の余地があります」

さまざまな不可能を可能にしてきた鬼才ビュッテ氏だけに、さらなる成果を期待せずにはいられない。

これまで不可能だった “色彩”が可能に!
《マジックセラミック》

どんな色の組み合わせでも、どんなデザインでも、グラデーションまでも可能な、特許出願中の独自開発技術によるマジックセラミックを発表。セラミックの先駆者としてのプライドを示した。

HUBLOT(ウブロ)
ビッグ・バン ウニコ マジックセラミック

セラミックの新機軸
ダークグレーのセラミックベゼル上にブルーのドット柄と、それを取り囲むグラデーションのサークルという有機的なパターンを実現。マニュファクチュールキャリバーUNICOを搭載。自動巻き。径42mm。セラミックケース。ラバーストラップ。世界限定20本。452万1000円(完売)。

問い合わせ:LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ
ウブロ公式サイト

\ ウブロの技術革新を担う 鬼才・異才・天才技術者!! /

ウブロ 研究開発ディレクター マティアス・ビュッテ氏
1964年生まれ。ヌーベル・レマニア、ヴァシュロン・コンスタンタン、フランク ミュラーを経て、BNBコンセプト社を創業。同社をクローズ後、2010年より現職に。沈没船から発見された古代ギリシアの天体運行測定器アンティキティラの研究や、それを着想源とする時計などで、他に類を見ない頭脳と手腕を発揮している。その発展形をキャリアの集大成として準備中だとか……。「完成後は引退して孤児の世話に携わりたい」

《ポリクロームセラミック》

オーデマ ピゲのR&Dラボは2024年3月に時計業界初のポリクロームセラミックを発表。セラミックパウダーを素早く焼結させる最新のスパークプラズマ焼結(SPS)技術により、かつてないカモフラージュ柄をセラミックで実現させた‼

AUDEMARS PIGUET (オーデマ ピゲ)

カモフラージュ柄のセラミックを作り出すには、異なる色のセラミックパウダーを円形のグラファイト型に配置し、金型に高電流をかけグラファイトを介した伝導によって焼結させると同時に、金型の両側から圧力をかける。セラミックパウダーは色ごとに反応が異なるため、入念な製造工程の研究・テストが繰り返された。このSPSテクノロジーによって、これまで数時間かかっていたプロセスを数十分に短縮。サテンやポリッシュなどの仕上げも可能に。また他の素材、特にゴールドにも応用できるという。これから先の未来のクリエーションの可能性を広げる技術だけに、製品化を期待したい。

《サーメット》

サーメットとは、セラミックとメタルを組み合わせた造語で、前者の高硬度と、後者の靭性とを併せ持つマテリアル。パルミジャーニ・フルリエでは、セラミックとチタン化合物とを融合させた、ビッカース高度1450の「ウルトラサーメット」を加工する技術を3年を費やし開発した。

PARMIGIANI FLEURIER (パルミジャーニ・フルリエ)
トンダ PF スポーツ クロノグラフ ウルトラサーメット

世界初のフルサーメット ケースだけでなく、ローレット加工のベゼル、リューズ、プッシュボタン、ストラップのバックルまで全てがサーメット製の時計を世界で初めて実現。毎時36000振動の自社製一体型COSC認定キャリバーPF070を搭載する。自動巻き。径42.5mm。ウルトラサーメットケース。ラバーストラップ。655万6000円。

問い合わせ:パルミジャーニ・フルリエ
パルミジャーニ・フルリエ 公式サイト

[時計Begin 2025 AUTUMNの記事を再構成]

※表示価格は税込み