2026.08.21

アナログなのにデジタル表示!? 2026年はジャンピングアワーのアタリ年!

【全部新作! 2026 キーワードから逆引き 最旬推し時計 157本】
時針のないクールな鉄仮面 ジャンピングアワーが密かなブーム!?

ウォッチズ・アンド・ワンダーズを中心に、2026年も100を超えるブランドを取材! そこで見えてきた最新のキーワードから、今最も旬な推し時計をご紹介。
昨年、カルティエが復刻した「タンク ア ギシェ」が大きな話題となり、ヒットした。同作に備わるジャンピングアワーが2026年いくつも登場。機械式もデジタル化の時代か?

ジャンピングアワーとは?

毎正時に窓の数字が切り替わり、時(アワー)を示す仕組み。同機構が備わる最古の懐中時計は、1815年ごろの製作とされる。分・秒表示にディスクが多用され、逆にアナログ式の時針が毎正時に飛ぶ機構もジャンピングアワーと呼ぶ。

水面下の需要に各社が応え100年ぶりにブーム再来

ダイアルの小窓の数字が毎正時に切り替わり、時刻を示す──19世紀の懐中時計にすでに見られるジャンピングアワー機構は、1920年代後半に腕時計で大流行した。あのロレックスからも、搭載モデルが登場するほどに。1924年に先鞭を付けたのは、オーデマ ピゲ。ほか多くのブランドが、これらに続き、その4年後にリリースされたのが、昨年復活を果たしたカルティエの「タンク ア ギシェ」だ。

しかしブームは長く続かず、以降ジャンピングアワーはニッチな機構となった。それが2026年、一気に数を増やしてきた。この機構を好む時計ファンは、実は多いのだ。A.ランゲ&ゾーネの「ツァイトヴェルク」、シャネルの「ムッシュー ドゥ シャネル」、大塚ローテックの「7.5号」といったジャンピングアワーをシグネチャーとした現行モデルは憧憬の的だ。

「タンク ア ギシェ」もレギュラー化され、人気を博している。水面下で需要が高かったジャンピングアワーは、アナログ式に飽き足らない好事家の心を掴む。

CHRONOSWISS(クロノスイス)
ネオ デジター クロノス

2000年に自社モジュールで実現したジャンピングアワーを、彫金を駆使したケースで包んだ。モチーフは、時の神クロノスである。分(中)・秒(下)の各表示をディスク式とした3つの開口部を持つ鉄仮面状の外観が、優れた手業による圧巻の工芸美を装った。限定33本。手巻き。ケース48×30mm。18KRGケース。カーフストラップ。3気圧防水。予価1452万円。2026年7月発売予定。

問い合わせ:栄光時計
クロノスイス公式サイト

MEISTERSINGER(マイスタージンガー)
パンテロ ジャンピングアワー

MEISTERSINGER(マイスタージンガー)パンテロ ジャンピングアワー

1本針をシグネチャーとする独ブランドの最新作は、時針ではなく分針だけを残し、デジタル式ジャンピングアワーを組み合わせた。アワー表示窓を取り囲む分目盛りに重ねた風車状のパーツは、秒針と同じく60秒周期で回転し続ける。モジュールは、デュボア・デプラ社製。自動巻き。径40.5mm。SSケース。カーフストラップ。5気圧防水。132万円。発売中。

問い合わせ:サイプレストレーディング
マイスタージンガー公式サイト

VAN CLEEF & ARPELS(ヴァン クリーフ&アーペル)
ミッドナイト ユール ディシ エ ユール ダイヨール

VAN CLEEF & ARPELS(ヴァン クリーフ&アーペル)ミッドナイト ユール ディシ エ ユール ダイヨール

2014年に登場したレトログラードミニッツの両端に備わる2つのジャンピングアワーによる2タイムゾーンが、小ぶりなケースで登場。ムーブメントも自社製となった。ダイアルは飴状のエナメルの上にピケモチーフとギョーシェ彫りをスタンプした。自動巻き。径38mm。18KRGケース。アリゲーターストラップ。3気圧防水。予価825万円。2026年10月発売予定。

問い合わせ:ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク
ヴァン クリーフ&アーペル公式サイト

AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ)
ネオ フレーム ジャンピングアワー

AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ)ネオ フレーム ジャンピングアワー

サイドをゴドロン装飾が彩る角型ケースと機構は、1929年製モデルがモチーフ。鉄仮面状とせず、前面を覆うサファイア風防を2つの表示窓を残してPVD処理し、ブラックに仕立てた。ジャンピングアワー機構は時ディスクを人工ルビーローラーで支え、滑らかな切り替えを実現。自動巻き。幅34mm。18KPGケース。カーフストラップ。20m防水。979万円。発売中。

問い合わせ:オーデマ ピゲ ジャパン
オーデマ ピゲ公式サイト

オートランスは変わり種ジャンピングアワーの名手

HAUTLENCE(オートランス)

オートランスは2019年の創業以来、大胆で型破りなメカニズムで時間を伝える方法を改革してきた。その創造力と革新性は、ジャンピングアワーでも存分に発揮されている。

クベラ シリーズ1

HAUTLENCE(オートランス)クベラ シリーズ1

今年誕生の新コレクションの第一弾。ジャンピングアワーに、円状のスリット内を移動するドットで分を示す新たな機構を組み合わせた。そのモジュールはアジェノー社製。幾重にも積層するケースやブレスレットの造形も、彫刻的なオブジェのようで大胆だ。自動巻き。ケース43.8×36mm。SSケース&ブレスレット。5気圧防水。予価706万2000円。2026年9月発売予定。

HAUTLENCE(オートランス)クベラ シリーズ1

スフェア シリーズ4

HAUTLENCE(オートランス)スフェア シリーズ4

代表作である唯一無二の球体ジャンピングアワーの新装。数字を描いた球体内部には、21度に傾斜した2つの軸が交差する。そして各軸に設置した計4つの傘歯車(ベベルギア)が毎正時に球体を回転させる仕組み。その右側にレトログラードミニッツを装備。手巻き。ケース37×45mm。チタンケース。カーフストラップ。10気圧防水。予価1480万6000円。2026年9月発売予定。

HAUTLENCE(オートランス)スフェア シリーズ4

問い合わせ:H.モーザージャパンお客様相談室
オートランス公式サイト

[時計Begin 2026 SUMMERの記事を再構成]

※表示価格は税込み