2021.04.17

知る人ぞ知るIWCの傑作時計! 伝説のネオ・ビンテージ ブラック フリーガー

電話販売のみの世界限定1000本!

知る人ぞ知るIWCの傑作
伝説のネオ・ビンテージブラック フリーガー

IWCは、ケース素材におけるパイオニアである。チタンケースにいち早く注目し、業界に定着させたのは同社の功績。ではもうひとつ、早くから取り組んでいた素材があるのをご存知だろうか。それがセラミックケースである。1986年、永久カレンダーの傑作ダ・ヴィンチのケースで初めてセラミックを採用。

そして今回注目するモデルが、1994年発表のパイロット・ウォッチ「フリーガー・クロノグラフ Ref. 3705」である。ブラックセラミックという斬新なケースだったにもかかわらず売れ行きは不調で、発売開始から1000本を作ったところで

生産が打ち切られている。しかし四半世紀という時間が過ぎると、ネオ・ビンテージの時計として再評価され、機械式時計復興の立役者であり、IWCのディレクターも務めた故・ギュンター・ブルムライン氏が所有していたRef.3705は、後のオークションで53750USドルという高値で落札されている。

現在、Ref.3705の相場は300万円ほどである。この伝説クロノグラフに敬意を表し、1000本限定で復刻版が発売されることになった。文字盤は忠実に再現されているが、ケースはセラミックをさらに進化させたIWC独自のセラタニウム®。コレクター必見のモデルとなりそうだ。

 

アイ・ダブリュー・シー
IWC
パイロット・ウォッチ・クロノグラフ「トリビュート・トゥ・3705」
ブラック一色でまとめたパイロット・クロノ
このモデルのオーダーは電話(☎︎0120-05-1868)のみとなっている。ただし現物は、銀座と心斎橋のIWCブティックにて確認できる。自動巻き。径41㎜。セラタニウム®ケース。カーフストラッ プ。154万5500円。問い合わせ:IWC

セラタニウム®製のケースバックには限定数を表すシリアル番号が入る。自社製キャリバー69380搭載で、毎時2万8800振動、パワーリザーブは46時間だ。なお、ケースの厚さは、15.3㎜となっている。

Ref.3705がそうであったように今回のモデルもデイデイト機能を搭載。個性的な時針の形状なども再現した。プッシュボタンはオリジナルがSS製だったのに対し、新作の限定モデルではオールブラックのセラタニウム®製になっている。

 

[時計Begin 2021 SPRINGの記事を再構成]

文・構成/市塚忠義