2022.07.06

フェラーリ×リシャール・ミルが出した答えは、なんと「ケース厚1.75mm」の極薄モデル

リシャール・ミル RM UP-01 フェラーリ/手巻き。ケース51×39㎜(ケース厚1.75mm)。チタンケース(グレード5)。ラバーストラップ。約45時間パワーリザーブ。10m防水。世界限定150本。2億2500万円(予価)。

2021年、フェラーリとリシャール・ミルは両ブランドに共通する、完璧さの探求という目標のもと、長期的なパートナーシップを結んだ。今回発表の「RM UP-01 フェラーリ」は、この新たな関係の結晶ともいえよう。新作は、なんとケース厚が1.75mm、ムーブ厚1.18mm、サファイアクリスタルの風防の厚さは0.2mm。そして、総重量は、ストラップ込みで30g! 何年にも及ぶ研究、何十個もの試作、そして6000時間以上もの開発とテストを繰り返して生まれたモデルだ。

どんな環境下でも耐衝撃性を確保にするために、リシャール・ミルは、ケース内部にムーブメントを納める従来の構造を保つことにこだわり、ケースバックがベースプレートを兼ねる手法は採用しなかった。またウルトラフラットの時計の製造に挑戦する上で、歯車と針とが重なった従来のムーブメントを採用することを断念。

新たな手法として、ムーブメントとケースの完璧な一体化を生み出し、それぞれがお互いの必要不可欠な剛性を確保することにより、広い面に積み重ねることが出来なかったものを分散させることに成功。

新作に搭載の時・分表示とファンクションセレクターを備えた手巻きムーブメントは、5,000Gを超える加速度に耐えることが可能。特許取得済のウルトラフラット香箱には、非常に細いひげゼンマイが取り付けられており、脱進機の構造は全て再設計。厚みをなくすため、テンプの小さなプレートとダーツ(ガードピン)~小ツバに噛み合ってアンクルの動きを制限することで、テンプの振り切りを制限するもの~は取り除かれた。同じく特許を取得した新しいウルトラフラット脱進機には、反転防止部品の代わりに新たなホーン(剣先)を備えた細長い二股(フォーク)を採用している。

リシャール・ミルのケース部門テクニカルディレクターであるジュリアン・ボワラ は以下のように語った。

「このプロジェクトでは、長年の実践で積み上げてきた全ての知識、時計製造において考えられるあらゆる常識を捨てなければなりませんでした。これはまさに、私たちとオーデマ ピゲ ル・ロックルの研究部門と共同で行ったことです。最後の数ミリの厚さを削る過程は非常に困難で、時間を要しました」。

この150本限定の「RM UP-01 フェラーリ」は、両ブランドのあらゆる期待に応え、非常に優れた技術が結束され、どんな環境下でも着用可能なのである。

驚愕の極薄ムーブの組み立ては非常に繊細な作業!

 

お問い合わせ:リシャール・ミル公式サイト
(構成/TAYA)