2023.02.22

国産時計ブランド 春の新作時計祭り Part 2

2023年3月末にスイスで開かれる新作時計見本市、ウォッチズ&ワンダーズを前に我らが国産ブランドの動きも活発化。魅力的な新作が続々と誕生している。4大ブランドの気になる時計をまとめてみたい。

カシオの新作

8角形のフルメタルGショックに待望のイエローゴールド、見参!

数あるGショックの中でも、人気が急上昇中している「2100」シリーズ。2019年に誕生したばかりだが、八角形のベゼルにデジタル・アナログのコンビネーションという個性的な組み合わせで、世界中で人気となっている。2022年の夏にはフルメタル仕様も登場し、大人のGショックに進化を遂げたが、そのフルメタルモデルに、強烈な新色のイエローゴールドモデルが加わった。

「Gショック GM-B2100GD-9A」。クォーツ。幅44.4㎜。SSケース&ブレスレット(ゴールドIP)。8万300円。

イエローゴールドIP(イオンプレーティング)は、ケースやブレスレットはもちろん、サイドボタンやビスなど、細かなパーツまで徹底。またベゼルトップやブレスレットにはヘアライン加工、ベゼル斜面には鏡面加工を施すことで立体的なケースがさらに強調されている。

メタル仕様であっても、Gショックのタフな耐衝撃構造と防水性に変わりはない。

実用的なタフソーラー(フル充電時からソーラー発電なしの状態で約7ヶ月、パワーセービングモードの場合、約18ヶ月)に加え、Bluetooth®︎を利用したモバイルリンク機能で、スマホからアラームやワールドタイムなどの設定もできる。

ケースの重量は、ブレスレットまで入れて約165g。

問い合わせ カシオ計算機

 

セイコー プロスペックスの新作

海を守るダイバーズウォッチ

セイコーのダイバーズウォッチは、そのハイスペックな内容から、本職のダイバーや海の仕事に携わるプロフェッショナルたちが実際に愛用しているケースが多い。1965年に誕生した初代ダイバーも、南極の想像を絶する厳しい環境下で使用され、耐え抜いたという事実の積み重ねによりその信頼性を獲得してきた。

左は、1965年のセイコー初代ダイバー。右が新作の限定モデル。

セイコー プロスペックスの「1965 メカニカルダイバーズ 現代デザイン Save the Ocean 限定モデル」は、水中考古学を支援する限定モデルだ。水中考古学とは、水中文化遺産の保護を目的とした学問。トレジャーハンター達から海を守る活動も含まれる。セイコー プロスペックスはSave the Ocean活動の一環として、ギリシャ・フルニ島における「水中考古学研究」を支援する。

「1965 メカニカルダイバーズ 現代デザイン Save the Ocean 限定モデル」。自動巻き。径41.3㎜。SSケース。強化シリコンストラップ。200m防水。世界限定1300本。38万5000円。

新作限定モデルのダイヤルデザインのモチーフは、古代より使われてきた天体観測器「アストロラーベ」。古代より航海に使用されてきた水中考古学遺跡の出土品で、海の冒険者たちにオマージュを捧げる。美しいザラツ研磨を施したケースには、雫石高級時計工房で製造するダイバーズウォッチ専用のメカニカルキャリバー8L35を収め、ヘリテージと最新技術を融合している。

メカニカルムーブメント、キャリバー8L35。パワーリザーブ約50時間。毎時2万8800振動。

問い合わせ セイコーウオッチお客様相談室 0120-061-012

 

シチズンの新作

ツボを押さえたカラーリング

1000m防水機能のダイバーズから、メカニカルダイバー、GPSダイバーなど、様々な用途に合わせたダイバーズウォッチを有するシチズンのプロマスター。MARINEシリーズから誕生した3モデルは、200m防水のダイバーズウォッチに、シチズンが誇る光発電エコ・ドライブを組み合わせている。エコ・ドライブとは、太陽光や室内のわずかな光をエネルギーに変えて時計を動かし、余った電気を二次電池に蓄えるシチズン独自の技術。

「シチズン プロマスター MARINEシリーズ エコ・ドライブ ダイバー200m」。光発電エコ・ドライブ。径44.5㎜。SSケース&ブレスレット。4万4000円。

またアンダー5万円という価格帯でありながら、リューズガードを備えたねじ込み式リューズ、操作性の高い逆回転防止ベゼル、クリスタルガラスの風防など、クオリティには妥協のないダイバーズウォッチに仕上がっている。グリーンダイヤル×グリーンベゼル、ゴールドめっきケース×ブルーダイヤル&ベゼル、ホワイトダイヤル×ブラックベゼルの組み合わせに、シチズンのセンスの良さが窺える。

ゴールドめっきケース×ブルーダイヤル&ベゼルのモデル。4万1800円。

ホワイトダイヤル×ブラックベゼルのモデル。4万1800円。

問い合わせ シチズン時計

 

オリエントスターの新作

都会的なモダンスケルトン

文字盤側から、中のメカニズムを確認することができるスケルトン腕時計は、いまトレンドのど真ん中。中でも文字盤の一部をオープンして、中身をチラッと見せる仕様が人気だ。テンプのように、常に動いているパーツを前面に見せることで、そのムーブメントがメカニカルであることをアピールする。

「レイヤードスケルトン」。自動巻き。径41㎜。SSケース&ブレスレット。9万6800円。

しかしその場合、多くは古典的になりがち。ムーブメント剥き出しのダイヤルには、クラシックな丸型ケースとレザーストラップの組み合わせが定番だ。オリエントスターの新作「レイヤードスケルトン」は、都会的で洗練された雰囲気が漂う。スーツスタイルからインスピレーションを得て誕生したという2枚のレイヤー構造ダイヤルは、極めてモダンな印象だ。

こちらのシルバーグレーダイヤルは、替えストラップが付属する世界限定1000本のモデル。10万4500円。

特に注目は、ブルーダイヤルの新作。2枚のダイヤルのうち、上のダイヤルにヘリンボーン柄、下のダイヤルにペイズリー柄をデザインし、スーツの表地と裏地を表現している。またセミスケルトンの開口部やパワーリザーブ表示の一部も、ペイズリー形状にする徹底ぶり。スポーティなケースとブレスレットで、スーツからカジュアルなジャケットスタイルまで、幅広い活躍が期待できるそうだ。

問い合わせ オリエントお客様相談室  042-847-3380

公式オンラインストア

(文・構成/市塚忠義)

 

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