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2023.04.12
ウォッチズ&ワンダーズの主役たち W&W2023 速報 Part2 カルティエ/シャネル/ショパール
3月27日からスイスのジュネーブで開催された「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ」。3回目となる今年は、48のブランドが参加した。新作の詳しい情報は、2023年6月8日発売の『時計BeginVol.110』でも紹介する予定だが、ここでは華やかな時計展示会の主役となった、人気ブランドの注目モデルだけを厳選。全8回にわたり、約50本を紹介する。
W&W2023 速報 Part2
カルティエ/シャネル/ショパール
カルティエの新作
「タンク」と「サントス」、オマージュと革新
カルティエの「カルティエ プリヴェ」。それは、往年の伝説的なモデルにオマージュを捧げたコレクターズ・コレクションのこと。シリアル番号の入った限定モデルとして発表され、製作本数も少ないことから非常に希少性の高い時計として知られている。その7作目に選ばれたのが「タンク ノルマル」だ。1917年の初代「タンク」のデザインが随所に生かされ、2針&レイルウェイのシンプルなダイヤルにリューズのカボション、そしてサファイアガラスの縁も面取りが施されている。また同コレクションでは初となるプラチナ製のブレスレット仕様も登場。ケースとブレスレットにサテン仕上げを施すことで、時計全体に見事な一体感が生まれている。世界で100本だけの限定製造となる。
ダイヤル側から覗くと、ムーブメントがまるで浮いているかのように見えるスケルトンウォッチは、カルティエが最も得意とする技法。カルティエの華麗なるスケルトンの技法が、同社の代表モデル「サントス デュモン」で、初めて採用された。搭載したムーブメント「キャリバー 9629 MC」は、開発に2年を費やした渾身のムーブメントで、角形のコーナーに丸い香箱、テンプ、そしてマイクロローターが絶妙の配置。最大の見せ場であるマイクロローターには「サントス」ウォッチの生みの親であるアルベルト・サントス=デュモンが1907年に考案した初期の航空機「ラ ドゥモワゼル」が象られており、彼の偉業にオマージュを捧げている。
お問い合わせ:カルティエ カスタマー サービスセンター
シャネルの新作
数量限定の希少なJ12
「シャネル インターステラー カプセル コレクション」は、SFにみる宇宙旅行やタイムトラベルの世界を表現したコレクション。プルミエールやボーイフレンドなどシャネルのアイコンウォッチからも数量限定で発表されたが、やはり注目はJ12。「J 12 サイバネティック」は、ブラックとホワイトのセラミックを組み合わせてピクセル模様を構成しており、もうそれだけで十分にシャネルの世界観なのだが、ケース右側のホワイトセラミックは、大胆にも直角にカッティングされ、このピクセル模様を色だけではなく形状でも表現している。
「J12 インターステラー」は、時計全体がモノクロームでありながらも、非常に表情が豊か。同じブラックカラーでも、多彩な素材が組み合わされている。ブラックセラミックケースに加え、ベゼルはマットブラックコーティングしたSSにブラック仕上げのバゲットパターン サファイアクリスタルをセット。ダイヤルはアベンチュリン効果のあるグリッターラッカーの上に、小さなダイヤモンドをあしらい星空を表現している。また搭載するムーブメントは、上で紹介している「J12 サイバネティック」同様にKenissi製のキャリバー 12.1。パワーリザーブ約70時間のCOSC認定ムーブメントで、安定した精度も期待できる。
お問い合わせ:シャネル公式サイト
ショパールの新作
加速するアルパイン イーグル
2019年に誕生したショパールのアルパイン イーグルは、早くも同社のフラッグシップに成長。今年は同コレクション2作目となるオールチタン製の新作が登場した。サテン仕上げとポリッシュ仕上げのコンビネーションは、これまでのルーセントスティール™️製と同様だが、軽量で耐久性の高いグレード5のチタンは、ややダークなカラーが特徴。スポーティな外観はそのままに、より装着性の高いモデルへと進化している。またモデル名にある「ケイデンス 8HF」とは、このモデルに搭載されるムーブメントのこと。ショパールが、ハイビートでCOSC認定を取得する毎時5万7600振動の「Chopard 01.12-C」が搭載され、その高振動モデルの証として、ダイヤルには「8HZ Chronometer」の文字と、アロー型のオレンジロゴが刻まれている。
フライバック・クロノグラフやトゥールビヨン搭載モデルなど、多機能モデルでファミリーを拡充するアルパイン イーグルのコレクションに、今年は薄型でエレガントなモデルが追加された。新作「アルパイン イーグル 41 XPS」に搭載されるムーブメント「キャリバーL.U.C 96.40-L」の厚さは、わずか3.3㎜。2つの香箱によって実現した約65時間のパワーリザーブのほか、クロノメーター認定に加えジュネーブ・シールも取得する美しい外観が特徴だ。そのムーブメントを収めるケースも厚さは8㎜に抑えられ、非常にスタイリッシュなアルパイン イーグルに仕上がっている。もちろん、ケース&ブレスレットの素材に使われている素材は、80%以上がリサイクル素材という同社独自の合金「ルーセントスティール™️」だ。
お問い合わせ:ショパール ジャパン プレス
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(文・構成/市塚忠義)