2023.09.06

この4mmは大きい! 小さくなったエドックスのスカイダイバー

サイズはダウンで、レトロ感はアップ

「スカイダイバー 38 デイト オートマティック」。ダイヤルとベゼルは落ち着きのあるネイビー。自動巻き。径38mm。SSケース&ブレスレット。34万1000円。

「クロノオフショア1」や「デルフィン」など、海にまつわるモデルが多いことで知られるエドックス。1969年、そのスイスの名門に、スイス軍のパラシュート部隊から特別な時計の製作依頼が届いた。それは、陸海空のいかなる過酷な状況下にも耐えうる時計を作って欲しいということ。極秘だったため、この時計の存在がこれまで語られることはなかったが、エドックスの工場からそのオリジナルデザイン図が見つかると、伝説時計の復刻プロジェクトが動き出した。

新たに発表されたのは上のネイビーダイヤルと、このブラックダイヤルの2モデル。価格・スペックは上に同じ。

2019年、エドックスは創業135年を記念して、このミリタリーウォッチを「スカイダイバー」として復刻コレクションに加えた。レトロな外観を持ちつつも、300m防水を備えた本格的なダイバーズウォッチは、瞬く間に人気が急上昇。エドックスの中核となるコレクションに成長した。今回のニュースは、その「スカイダイバー」に小ぶりな38mm径のモデルが誕生したことだ。

腐食や変形がしづらいといわれるセラミックを採用した回転ベゼル。

これまでのモデルのケースサイズが「42mm」であったから、その差は「4mm」。腕時計にとって、4mmというサイズ感の違いは、かなり大きい。特にケース径が40mm以下の時計はメンズウォッチとしては「小さい時計」に分類され、時計通になればなるほど、好みの時計が小さくなるという傾向がある。

裏蓋には、かつてのスイス軍パラシュート部隊を思わせるエングレービングが入る。

新作の復刻スカイダイバーは、レトロな外観と38mmケースの相性が完璧。ダイヤルの基本デザインは変更されておらず、耐傷性に優れるセラミック製回転ベゼルにも変更はないが、微調整可能なアジャスター付きのブレスレットが、より細身で小ぶりなデザインに変更されている。世界初の特許を取得した防水機構の開発など、ダイバーズウォッチには50年以上の実績があるエドックス。せっかくダイバーズウォッチを選ぶなら、こうしたパイオニアブランドの「最先端」を選びたいところだ。

お問い合わせ:エドックス公式サイト

文・構成/市塚忠義