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2023.09.20
見るからに「強そう」なパネライのサブマーシブルは、あのブラバスとのコラボレーション!
超軽量な大型ケースは、地球に優しい!
超大型ケースの人気を定着させたブランドといえば、パネライをおいて他にはない。直径44㎜を超えるようなクッションケースの大迫力は、時計ファンにとって一度は着けこなしてみたい永遠の憧れである。このところは小ぶりなレディスモデルも充実し、高級時計メゾンとして成熟期を迎えつつある同社だが、新たに発表されたサブマーシブルには、かつての荒々しく力強いパネライが宿っているようだ。
新作「パネライ サブマーシブル Sブラバス eチタニオ™️」は、メルセデス・ベンツのチューニングブランドとして知られるドイツのブラバス社とのコラボレーションによって誕生。パネライのアイコンであるリューズプロテクターのレバー、そしてオフセンターさせたマイクロローターの文字盤側に、「BRABUS」のロゴが誇らしげに入っている。
この時計最大の見どころは、時計にケースに採用された素材である。パネライはこれまでセラミックやブロンズ、カーボンなど、加工の難しい素材を他社に先駆けて採用してきた。2020年には、リサイクル素材で構成したパネライ独自の「eスティール™️」を発表して話題を集めたが、この新作の時計ケースに採用されているのは「eチタニオ™️」、つまりリサイクルされたチタン素材である。
このコラボ時計は、直径47㎜の大型ケースだが、ケース本体の重さは、23.6gしかない。ちょっと素材に詳しい人なら気づくかもしれないが、チタンケースにしても軽すぎる。それはこのリサイクルチタンケースが、削り出しによって形成するのではなく、3Dプリントプロセスによる中空構造で形成されているからだ。スクラップされたチタン合金から100%リサイクルのチタンパウダー(eチタニオ™️)を抽出。その粉末を高出力の光ファイバーレーザーによって焼結させ(DMLSテクノロジー)、何層にも重ねて構築させるため、中空構造のチタンの厚さは、わずか30ミクロン(0.03㎜)しかないという。
ここまでケース素材だけに触れてきたが、中に収まっているハイスペックなムーブメントにも注目してほしい。タングステン製のマイクロローターが巻きあげるパワーリザーブは3日間。そのインジケーターは時計裏側のムーブメントに備わっている。AM・PM表示付きのGMT機能に加え、スケルトン構造のデイト表示(ポラライズドデイト表示)、ゼロリセット機能つきのスモールセコンドも備わっている。
ブラバス社とのコラボレーションによって生まれた「パネライ サブマーシブル Sブラバス eチタニオ™️」は、ブラバス社の創業年1977年にちなんで、世界限定177本のみ。パネライブティックのみでの展開となる。
お問い合わせ:パネライ公式サイト
文・構成/市塚忠義