2023.09.22

リシャール・ミル恒例のチャリティーオークション 今年は「RM 72-01 ル・マン クラシック」のプロトタイプ

申し込みは2023年10月1日から11月30日まで

「RM 72-01 ル・マン クラシック」。自動巻き。ケースサイズ38.40×47.34㎜。ホワイトクオーツTPT®︎×グリーンクオーツTPT®︎ケース。4873万円(参考価格)。

時計の平均単価は約3000万円。発表する時計は、店頭に並ぶことなく即完売。長く時計業界に身を置いているが、こんな時計メゾンは、見たことがない。100年以上の歴史を持つブランドがひしめく、スイスの時計業界。誕生からわずか20年余りの新興ブランドがトップに上り詰めるのは、そう簡単なことではないのだ。リシャール・ミルがブラントを立ち上げた当初、かつて見たことのない時計に興奮しながらも、正直なところでは、こう思っていた。「果たして長く続くのだろうか……」。

今だからはっきり言えるが、そんな心配はまったく無用であった。リシャール・ミルの初期モデルには、現在ではプレミアがついて3倍以上の価格になっているものも珍しくはない。セカンドマーケットにおいて、定価よりも高く売買されている時計ブランドは、ロレックス、パテック フィリップ、オーデマ ピゲなど、ほんの一握りのブランドだけ。リシャール・ミルの時計作りへの情熱は「本物」であり、その価値は今後も変わることはない。

搭載する自社製キャリバーCRMC1のパワーリザーブは約50時間。

そんなリシャール・ミルが、時計作りと同様に注力しているのが、チャリティ活動だ。2011年より東日本大震災、2016年からは熊本地震に対する復興支援を行い、2018年には「リシャールミルジャパン基金」を設立している。中でも大きな寄付を実現しているのが、チャリティーオークションである。昨年のオークション第一弾では、ラファエル・ナダルモデルが登場し、1億89万9999円で落札。第二弾ではヨハン・ブレイクのプロトタイプ(実際に本人が着用したモデル)が出品され、2億1000万円で落札。合わせて3億円以上を寄付している。

そして今年2023年のオークションモデルが、ついに発表された。出品されるのは「RM 72-01 ル・マン クラシック プロトタイプ」の1本。ル・マン クラシックとは、リシャール・ミルが協賛を続けるクラシックカーだけが参戦するカーレース。リシャール・ミル氏いわく「我々のブランドに唯一足りないのは、歴史。歴史の重みに敬意を払うためにもル・マン クラシックは大事なパートナーなのです」。

リシャール・ミルがスポンサードする「ル・マン クラシック」は、運転手がレースカーまで走ってスタートさせる昔ながらの“ル・マン式”でレースが始まる。

「RM 72-01 ル・マン クラシック」は、ル・マン 24時間レースの100周年とル・マン クラシック第11回大会の両方を記念して製作された世界限定150本のモデルだ。同社初の自社開発フライバッククロノグラフを搭載しており、そのフライバッククロノグラフの針は、ル・マン サーキットの13.626kmを2周走る車を表現している。

オークションの申し込み期間は2023年10月1日(日)12時から2023年11月30日(木)19時まで。入札方式は、一発勝負のファーストプライスオークション(価格を競り合うのではなく、最も高い金額を入札した人が落札)のため、落札価格を予測することは非常に難しそうだが、これまでのチャリティーオークションの結果からしても「億超え」となることは、間違いなさそうだ。

オークション詳細

オークション方式 封印入札方式(ファーストプライスオークション)

申し込み方法 指定の申し込み用紙に必要事項を記入し、リシャール・ミルの各ブティック、もしくはF A Xにて申し込み。

落札結果 即日開票。落札金額はリシャールミルジャパン基金WEBサイトにて発表。

リシャールミルジャパン基金の2023年の主な寄付先(予定)

認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ、認定NPO法人カタリバ、公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン、日本ゴルフツアー機構、日本ジュニアゴルフ協会、JLPGAプレーヤーズ委員会、ジュニアテニス育成協会、国立研究開発法人 国立国際医療研究センター、ラファ・ナダル財団(スペイン)、バッバ・ワトソン財団(アメリカ)、YBアフレイド財団(ジャマイカ)、エスペランス・バンリュー・スクール(フランス)、イエロー(アメリカ)他

お問い合わせ:リシャールミルジャパン公式サイト

文・構成/市塚忠義