2024.04.01

あまり知られていないけど…「裏ジマン時計」vol.1 クロノグラフ、夜光塗料編

ブランド的にはあんまりアピールしていないけど、時計好きにはたまらない通ネタを大発掘!

苦労して手に入れた時計であれば、コトあるごとに誰かに自慢したいもの。ただし昨今は時計メディアも増えて、ほとんどの自慢ポイントが知れ渡っている。とはいえ本格時計の世界は奥が深いもの。「え? こんな自慢ポイント、マジ?」というツウ受けするディテールやエピソードを備えた逸品がまだまだ隠れているのだ。近い将来脚光浴びるに違いない、そんな裏ジマンしたくなる時計を厳選してご紹介。

●クロノグラフ裏ジマン編

アナログ時計のメカ的な旨味が詰まったモデルと言えばクロノグラフ。普通の3針タイプに較べて部品点数の多い複雑機構を搭載したモデルゆえ、各社独自のテクノロジーや哲学を注ぎ込んでいる。それだけに、まだまだ知られていない裏ジマンできる特級時物が埋もれているのだ。

1.ブローバの裏ジマンワード

「クォーツ クロノグラフなのに目ヂカラが違うんです!」

【ブローバ アーカイブスシリーズ 「ルナパイロット クロノグラフ」】人類で7番目に月面を歩いたアポロ15号の船長は、その腕にブローバから個人的に送られたルナパイロット クロノグラフを着けていたという。意外に世に知られていないそんなブローバの“月時計”にオマージュを込めた復刻モデルが、アーカイブスシリーズから登場。高い精度を誇る独自ムーブメントと1/20秒計測が可能なクロノグラフが特徴。径43.5mm。SSケース。クォーツ。5気圧防水。交換ベルト付き。9万9000円。

クォーツクロノグラフなのに吊り目じゃない!!!

「あれ、これってたしかクォーツなのに吊り目じゃない? 意思の強さを感じさせる目ヂカラが機械式と一緒だ。なんで???」と気づいた人はサスガ。確かに機械式のクロノグラフはインダイヤルの位置が、通常機械式3つ目クロノグラフの場合、目玉部分が9時、3時位置が一般的。クォーツ式クロノグラフの場合は10時、2時位置に目玉があり、ちょうど吊り目に見えるものが多い。そう、こちらのブローバは、レイアウトは機械式スタイルでありながら、高性能クォーツムーブメントを搭載した変わり種のクロノグラフ。つまり機械式の“目”を持ちつつ、圧倒的な時計精度を誇るというワケ。しかも一般的なクォーツ振動数である30Khzの8倍以上を叩きだす独自の強心臓を採用。なんとその精度は月差±5秒というから、モンクなく堂々ジマンできる一本なのである。

<一般的クォーツクロノグラフ>

クォーツ式のクロノグラフは往々にして、時や分を計測するためのインダイヤルをセンターの水平ラインに並列させないことが多い。例外はあるものの写真のモデル(横置きの3つ目)のように、吊り目に上げて配置するモデルが多いのだ。

お問い合わせ:ブローバ公式サイト

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2.ティソ、ジンの裏ジマンワード

「月へ行ったアレも! 俳優のアダ名が付いたソレも! 手巻きクロノって名作だらけなんだから!」

【ティソPR516クロノグラフ】 1970年代に高精度・高剛性で評価を得た手巻き式クロノグラフを、最新技術を駆使しアップデートさせた新作。オリジナルが持つレーシングスピリッツを盛り込んだスポーティなルックスは、懐かしくも新鮮。ベゼルにはパルスメーターとタキメーターを配しており、脈拍計測、速度計測が可能。ブレスレットはインターチェンジャブル機能付き。径41mm。SSケース。手巻き。10気圧防水。27万3900円。

内蔵するムーブメントは名機バルジュー7753をベースに開発した、手巻きのバルジューA05.291。新たに特別な装飾が施され、その美観はシースルーバックから観賞可能。ゼンマイはスライディング式ではなく固定ブライドルを採用し、巻き上げ状態でロックする仕様。

【ティソPR516クロノグラフ】 1970年代に高精度・高剛性で評価を得た手巻き式クロノグラフを、最新技術を駆使しアップデートさせた新作。オリジナルが持つレーシングスピリッツを盛り込んだスポーティなルックスは、懐かしくも新鮮。ベゼルにはパルスメーターとタキメーターを配しており、脈拍計測、速度計測が可能。ブレスレットはインターチェンジャブル機能付き。径41mm。SSケース。手巻き。10気圧防水。27万3900円。
内蔵するムーブメントは名機バルジュー7753をベースに開発した、手巻きのバルジューA05.291。新たに特別な装飾が施され、その美観はシースルーバックから観賞可能。ゼンマイはスライディング式ではなく固定ブライドルを採用し、巻き上げ状態でロックする仕様。

 

お問い合わせ:ティソ公式サイト

 

 

【ジン103.St.Ty.Hd】1960年以降のジンを象徴する一本として、コレクターからも好評価を得る103シリーズ。その血脈を忠実に継いだ復刻版は、耐衝撃性を持つアクリルガラスに加え56時間以上のパワーリザーブを誇る高スペック。スタイリッシュでありながら、視認性にも貢献するレッドを効果的に用いたデザインも鮮烈だ。優れた防水性に加え減圧耐性も兼備する。径41mm。SSケース。手巻き。20気圧防水。世界限定1000本。66万円。

今やタグ・ホイヤーやIWCも採用するセリタ社のクロノグラフムーブメント。この手巻きのSW510Mは、精緻な筋彫り仕上げやペルラージュが施されているクラシックな仕立てを貫いたトップグレード。抜群の信頼性を備えている。

【ジン103.St.Ty.Hd】1960年以降のジンを象徴する一本として、コレクターからも好評価を得る103シリーズ。その血脈を忠実に継いだ復刻版は、耐衝撃性を持つアクリルガラスに加え56時間以上のパワーリザーブを誇る高スペック。スタイリッシュでありながら、視認性にも貢献するレッドを効果的に用いたデザインも鮮烈だ。優れた防水性に加え減圧耐性も兼備する。径41mm。SSケース。手巻き。20気圧防水。世界限定1000本。66万円。
今やタグ・ホイヤーやIWCも採用するセリタ社のクロノグラフムーブメント。この手巻きのSW510Mは、精緻な筋彫り仕上げやペルラージュが施されているクラシックな仕立てを貫いたトップグレード。抜群の信頼性を備えている。

 

お問い合わせ:ジン公式サイト

本気の時計好きしか手を出さない手巻きクロノグラフの奥深さ

オメガのスピードマスター プロフェッショナルや、ロレックス デイトナのポール・ニューマンモデルなど、手巻きのクロノグラフは歴史的名品が多い。50年前のビンテージが今もってン百万円はもちろん、ン千万円クラスの値を付けるモンスターウォッチも多いのだ。しかし、ある種通好み過ぎて、一般ユーザーには地味な存在であった手巻きのクロノグラフだが、最近リーズナブルな価格の新作が続々登場している。例えばかつてプロ・レーシングドライバーたちが着用したティソのPR516(1969年発表)は、俳優ロジャー・ムーアにも愛された隠れた手巻きの名品。彼の私物であるPR516を映画撮影時に使用したとのエピソードも残されている。そしてジンの103シリーズも名作として時計界に確かな足跡を残している。1960年代にリリースされた103シリーズは、手巻き式パイロットクロノグラフのアイコンであり、世界的な時計コレクター、ミケーレ・トリピも絶賛するほど。確かに現代的なライフスタイルには自動巻きクロノグラフがマッチする。しかし時計ジマンがツウっぽく知的にキマるのは、やっぱり手巻き式なのである。

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●夜光塗料「裏」ジマン編

いくら時計精度を高めても、時刻自体が確認できなければ無意味。そのため暗所では光る表示がマストとなる。他にはない特殊夜光を用いたモデルなら、ジマンできること確実。

3.ハミルトン、エドックスの裏ジマン・ワード

「最高ランクの夜光塗料だから、ダークサイドに落ちないんだよね(笑)」

【ハミルトン カーキ パイロット42mm】1918年、N.Y〜ワシントン間における最初の米国航空便の計時用機器に選ばれたハミルトン。カーキ パイロットはそのエピソードに基づきつつ“空への冒険”を掻き立てる魅惑のコレクション。新作は視認性に特化したデザインを採用しており、インデックスや針もデカめかつ強め。また熟成の自動巻きムーブメント、cal.H-30を擁しており、高精度はもちろんのこと、パワーリザーブ約80時間を誇るスタミナが魅力。径42mm。SSケース。自動巻き。10気圧防水。16万8300円。

明るい場所から暗い場所までどこでも素早く時刻を読み取れるよう、随所に工夫が凝らされた「カーキ パイロット」。特にポイントとなるのが、グレードX1のスイス製スーパールミノバⓇ加工を施した時分秒針とインデックス。夜光の面積も広く、非常に優れた視認性。

【ハミルトン カーキ パイロット42mm】1918年、N.Y〜ワシントン間における最初の米国航空便の計時用機器に選ばれたハミルトン。カーキ パイロットはそのエピソードに基づきつつ“空への冒険”を掻き立てる魅惑のコレクション。新作は視認性に特化したデザインを採用しており、インデックスや針もデカめかつ強め。また熟成の自動巻きムーブメント、cal.H-30を擁しており、高精度はもちろんのこと、パワーリザーブ約80時間を誇るスタミナが魅力。径42mm。SSケース。自動巻き。10気圧防水。16万8300円。
明るい場所から暗い場所までどこでも素早く時刻を読み取れるよう、随所に工夫が凝らされた「カーキ パイロット」。特にポイントとなるのが、グレードX1のスイス製スーパールミノバⓇ加工を施した時分秒針とインデックス。夜光の面積も広く、非常に優れた視認性。

 

お問い合わせ:ハミルトン公式サイト

【エドックス ネプチュニアン オートマティック 日本限定】防水機構に関して先駆の技術を確立しているエドックス。その実力派が新たに堅牢なケース及び捻じ込みリューズ、極厚の3mmサファイヤ風防を擁した1000m防水時計を完成させた。その日本限定版は重厚なきらめきを放つブラックMOP文字盤がポイント。飽和潜水に欠かせないオートヘリウムエスケープバルブの他、高輝度の夜光塗料を採用しており、深海や暗所でも抜群の視認性を誇る。径44mm。SSケース。自動巻き。100気圧(1000m)防水。パワーリザーブ約38時間。30万8000円。

夜光塗料であるスーパールミノバを針やインデックスに用いており、夜間や暗所でも時刻確認が容易。現在スーパールミノバには「スタンダード」「グレードA」「グレードX1」の3クラスが存在し、ネプチュニアンには最高の発光量を放つグレードX1が採用されている。

【エドックス ネプチュニアン オートマティック 日本限定】防水機構に関して先駆の技術を確立しているエドックス。その実力派が新たに堅牢なケース及び捻じ込みリューズ、極厚の3mmサファイヤ風防を擁した1000m防水時計を完成させた。その日本限定版は重厚なきらめきを放つブラックMOP文字盤がポイント。飽和潜水に欠かせないオートヘリウムエスケープバルブの他、高輝度の夜光塗料を採用しており、深海や暗所でも抜群の視認性を誇る。径44mm。SSケース。自動巻き。100気圧(1000m)防水。パワーリザーブ約38時間。30万8000円。
夜光塗料であるスーパールミノバを針やインデックスに用いており、夜間や暗所でも時刻確認が容易。現在スーパールミノバには「スタンダード」「グレードA」「グレードX1」の3クラスが存在し、ネプチュニアンには最高の発光量を放つグレードX1が採用されている。

 

お問い合わせ:エドックス公式サイト

本当に輝かしい時計とは、いつでもどこでもしっかり見えること

時刻が読み取れなければ、せっかくの高精度機械も宝の持ちグサレとなる。クルマで言えば、1000馬力の高出力エンジンを積んでいても、タイヤが貧弱ではレースに勝てないのと一緒だ。そこへいくとこの2つの時計は非常に最適なパッケージに仕上っている。パイロットやダイバーズなどのエクストリームウォッチは、陽の光の届かないところでの時刻確認も当然守備範囲だ。夜間や暗所での時刻確認をフォローするため、時計業界では1990年代からルミノバと呼ばれる夜光塗料が広く採用されている、進化を続けるルミノバは近年スーパールミノバが開発され、現在は「スタンダード」「グレードA」「グレードX1」の3クラスに分けられている。なかでも最高の光量を発する「グレードX1」は、「スタンダード」に較べて蓄光2時間後でも最大1.6倍の発光量を誇るという。暗闇で誰も時間が分からないとき、グレードX1による発光時計を着けていたなら、それは間違いなくジマンできる瞬間だ。ある意味、悪のダークサイドに落ちないためのジェダイ騎士の光る剣、ライトセイバーのような時計なのかもね(笑)

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プチ夜光裏ジマン!?!?

「円状のマイクロ・ガスライトはボール ウォッチだけなんだ!」

ボール ウォッチの代名詞であるマイクロ・ガスライト。時分針やインデックスに用いられており、明るく安定して発光するため、暗所でも確実に時刻確認が行える。しかもマイクロ・ガスライトは、他の蓄光塗料とは異なり、事前露光の必要がない自発光式がポイント。

【ボールウォッチ エンジニア ハイドロカーボン オリジナル】極めて実用的な時計を作るボール ウォッチ。なかでも「エンジニア ハイドロカーボン」は、優れた耐衝撃性、防水性、視認性を網羅したフラッグシップモデル。その集大成となる本作は、暗所での視認性に加え、ヒゲゼンマイを衝撃から守る特許技術「スプリングロック耐震システム」を搭載。また同様に衝撃時における緩急針のズレを防ぐ特殊機構も装備。径40mm。SSケース。自動巻き、200m防水。8万A/m耐磁。7500Gs耐衝撃。44万円。

ボール ウォッチの代名詞であるマイクロ・ガスライト。時分針やインデックスに用いられており、明るく安定して発光するため、暗所でも確実に時刻確認が行える。しかもマイクロ・ガスライトは、他の蓄光塗料とは異なり、事前露光の必要がない自発光式がポイント。
【ボールウォッチ エンジニア ハイドロカーボン オリジナル】極めて実用的な時計を作るボール ウォッチ。なかでも「エンジニア ハイドロカーボン」は、優れた耐衝撃性、防水性、視認性を網羅したフラッグシップモデル。その集大成となる本作は、暗所での視認性に加え、ヒゲゼンマイを衝撃から守る特許技術「スプリングロック耐震システム」を搭載。また同様に衝撃時における緩急針のズレを防ぐ特殊機構も装備。径40mm。SSケース。自動巻き、200m防水。8万A/m耐磁。7500Gs耐衝撃。44万円。

ヒミツは文字盤の下に隠れていた

ガラス管に発光体を封じ込めて作るマイクロ・ガスライトは、製法の都合から画一的なバー形状しか存在しなかったハズ……。確かにソレは半分正解。しかし最新モデルの文字盤には、丸型や三角形など、いろいろな形状のインデックスが配されている。昔ながらのダイバーズ風でありながら、自発光式ゆえに常に明るいなんてこれは革命だ! もう裏ジマンどころか表ジマンなディテールじゃない?

じつは……(笑)

と思いきや、ヒミツは文字盤にアリ。インデックスのフォルムに型抜きを施し、その裏側に幅広のマイクロ・ガスライトをセットしているのだ。これなら自由度も高く、今までにない丸型の自発光インデックスが作れるというワケ。しかも光源が奥まった位置になるため、発光箇所がより明瞭になるという利点もある。

文字盤の表を見ると丸や三角、それに長方形などいろいろなフォルムのインデックスが並んでいる。しかし植字式ではなく文字盤に穴を開けて、その下にマイクロ・ガスライトをセットする方式なのだ。

裏側から見ると、文字盤に開けたインデックスとなる穴にマイクロ・ガスライトを被せていることが見て取れる。幅広のマイクロ・ガスライトだから、いろいろな形状に対応できるというワケ。まさに逆転の発想。

文字盤の表を見ると丸や三角、それに長方形などいろいろなフォルムのインデックスが並んでいる。しかし植字式ではなく文字盤に穴を開けて、その下にマイクロ・ガスライトをセットする方式なのだ。
裏側から見ると、文字盤に開けたインデックスとなる穴にマイクロ・ガスライトを被せていることが見て取れる。幅広のマイクロ・ガスライトだから、いろいろな形状に対応できるというワケ。まさに逆転の発想。

 

お問い合わせ:ボール ウォッチ公式サイト

文/長谷川 剛(TRS)