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2024.08.14
キングセイコーがヒーロー漫画に!?
「駆動せよ!超戦士キングセイコー」Seiko Seedで開催中!
機械式時計、特に「高級」と言われる腕時計をこよなく愛する人にとって、その趣味を家族と共有できている人は、意外と少ない。デジタル世代の子どもとしてみれば、「針がついている時計って、なに?」ってことになるだろうし、パートナーとしてみれば「そんなに高い時計、ほんとに必要?」と、ツッコミたくもなる。
機械式時計に興味のない人に、その魅力を「ゼロ」から説明するのは、難しい。複雑なメカニズムもそうだが、虜になっているのは、おおむね「浪漫」なのだから。そんな悲しい時代に立ち向かうべく、あるヒーローが誕生した。ちょっと大袈裟な表現だが、実際に立ち上がったのである。
それがセイコーウォッチが手がけるヒーロー漫画「駆動せよ!超戦士キングセイコー」だ。機械式で駆動するヒーローが、その天敵となる悪の親玉たちを必殺技で攻略していくというストーリー。ストレートに言葉にするとちょっと稚拙に思えるかもしれないが、内容をしれば、大人が本気で手がけた一大プロジェクトであることがわかる。
1961年に誕生したキングセイコーは、日本の高度経済成長期の象徴。時間に追われる仕事人間にとって、光り輝くキングセイコーを腕につけることはある種の「変身」。自分を鼓舞しながら会社に向かい、仕事と向き合ってきたのだろう。週末は家でゴロゴロ、でも月曜日の朝になるとピシッとスーツと腕時計を身につけて変身する、筆者もまたそんな父親を見ながら育ってきたひとりだ。
そんな大人は、今どき時代錯誤なのかもしれない。「若い世代には理解できません」という声が聞こえてきそうだが、このヒーロー漫画を手がけたのは、実はみんな若手なのである。読み切り漫画を手がけたのは、新進気鋭のデザイナーでありイラストレーターである鈴木夏菜さん。製作を指揮したセイコーメンバーも20代が中心だ。
彼らにとっては、高度経済成長期も、ヒーロー戦隊漫画も、身近にあった存在ではない。このプロジェクトを進めるにあたり、当時の漫画のタッチや実際の刷物を徹底して研究。一部は当時と変わらないアナログ的な技術も駆使して製作にあたったという。漫画にしても腕時計にしても、当時の時代を反映した熱血プロダクトは、知れば知るほど不思議な存在に。その「不思議」が「興味」に変わり、徐々に魅力に取り憑かれていったという。
リアルタイムでなくとも、あらゆる情報が手に入る現代。きっかけさえあえれば、世代は繋がる。キングセイコーを舞台にしたヒーロー漫画「駆動せよ!超戦士キングセイコー」は現在、東京・原宿にあるセイコーの情報発信拠点「Seiko Seed」で、展示中だ。漫画イラストだけでなく、漫画に出てくるキャリクターのリアルサイズの腕の模型(写真)や、時計の「針」をモチーフにしたメタル製の巨大な「剣」なども展示。もちろん、キングセイコーの時計も見ることができる。時計ファンはもちろん、家族も一緒に遊びに行って欲しい。
■「駆動せよ!超戦士キングセイコー」詳細
会期
2024年7月19日(金)〜 9月23日(月)11:00~20:00
※入場は19:45 まで。 会期中無休
会場:Seiko Seed 東京都渋谷区神宮前1-14-30 WITH HARAJUKU 1F
入場料:無料
会場でアンケートに回答された方には、鈴木夏菜さん書き下ろしによるキングセイコーのコミックをプレゼント。また、セイコーウオッチの公式インスタグラムをフォロー、もしくは、SNSに「#manga_kingseiko」をつけて投稿いただいた方には、キングセイコー特製ステッカーも配布。※フォロー画面または、投稿画面をスタッフへお見せください。プレゼントは無くなり次第終了。
お問い合わせ:セイコーウォッチ公式サイト
文・構成/市塚忠義