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2024.10.07
レベルソ・トリビュートに新機種が登場
サイズとカラー、素材を見直した4モデル
時計愛好家に「最も有名な角形時計といえば?」と質問すれば、おそらく半分以上の人が「レベルソ」と答えるだろう。ケースがクルッと反転して、もうひとつの面が現れるジャガー・ルクルトの大傑作は、長い歴史の中で多くの人を魅了してきた。誕生は、1931年。もうすぐ100歳を迎える、超ロングセラーである。
もともとレベルソは、スポーツ中(ポロ競技)の最中に、時計のガラスが割れないように、ガラス面を反転させて「隠す」という発想で誕生した。のちにレベルソは、反転したときに現れる「もう一つの面」を活用して、第二時間帯(デュオ)やクロノグラフなどを搭載。ケースの厚さや大きさ、そしてさまざまなダイアルデザインが展開されていった。
2016年、レベルソ85周年を機に、レベルソの原点に立ち返るべく発表されたのがレベルソ・トリビュートである。1931年オリジナルのデザインコード(台形のインデックス、レイルウェイミニッツトラック、ドーフィン針)を備えることで、あらためて初代モデルの完璧とも言えるバランスをアピールした。
そのレベルソ・トリビュートに、4つの新作が加わった。まずは「レベルソ・トリビュート・モノフェイス」。もっともシンプルなこのモデルに、オリジナルケースにより近い新サイズが誕生(ダイアルはオパーリン仕上げのシルバーとサンレイ仕上げのブルーラッカーの2種)。具体的なサイズは、縦40.1㎜、横24.4㎜、厚さ7.56㎜。このサイズ感なら、男性でも女性でも問題なくフィットするだろう。
「レベルソ・トリビュート・デュオ・トゥールビヨン」には、SS(ステンレススティール)モデルを追加。2023年のウォッチズ&ワンダーズ・ジュネーブで発表された18Kピンクゴールドモデルが、よりスポーティな印象となった。このモデルの特徴は、デュオのコンセプトにもとづき、表と裏のダイアルで別々の時間帯を示しながらも、どちらの面からもトゥールビヨンが眺められること。
この機構を実現するために、ジャガー・ルクルトはトゥールビヨンの機構を根本から再考。通常、トゥールビヨンを支えている上部ブリッジを取り除き、外側のトゥールビヨンケージをペリフェラル・ボールベアリングシステムに置き換えた。さらに同社が特許を取得するS字型ヒゲゼンマイを使用してゼンマイとテンプをトゥールビヨンの中央に固定。結果、搭載するキャリバー847の厚さはわずか3.9㎜、時計全体の厚さもわずか9.15㎜になっている。
「レベルソ・トリビュート・デュオ・スモールセコンド」には、18Kピンクゴールド製モデルが登場。表のダイアルは、非常に奥行きのあるラッカー仕上げのインクブルー。裏は24時間ナイト&デイ表示を備えた新デザインのシルバーダイアル。特に、表面のブルーダイアルは、20層にも及ぶラッカーを塗り重ねて、美しい艶と透明感を実現しているという。
レベルソ本来の持つ美しさ存分に味わうことのできる、レベルソ・トリビュートに加わった4つの新作。サイズ、素材、カラーリングを徹底的に見直すことで、角形時計の永世定番にまた一つの歴史が刻まれた。
お問い合わせ:ジャガー・ルクルト公式サイト
文・構成/市塚忠義